宇宙連詩 地球のしずくの巻

藤村記念歴程特別賞 受賞記念
宇宙連詩
地球のしずくの巻
第五詩(公募)の発表と
第六詩の公募について
第五詩への応募総数
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5
2
3
今までの全応募総数
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4
3
5
☆ 第五詩☆
☆ 光る作品☆
☆ 最新の宇宙連詩☆
☆ 第六詩への応募用紙☆
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☆第五詩☆
5
さくらがね
はるのおてがみみたいにね
ひらひら
ひらりと
ちっている
ことな(小学三年生)
なんとうつくしい言葉でしょう。目つむれば目のおくにまで桃色のひかりが
さします。さくらは日本の国のはな。古くから「花」といえば桜を指しまし
た。この宇宙連詩が、かたくならないように、つめたい砂時計よりも、やわ
らかい、
「ひらひら ひらりと」という音にたよりました。小学三年生のこと
なさん。また投稿しえてね!(新藤凉子)
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☆光る作品☆
コツ コ ツ コツ
時を刻む針の音
どこか心臓の音に似ている
生きていく音
真赤な血が体中を駆けめぐる音
生きている音
よしママ
アッシュ(中学一年生)
よしママさんは、
「コツ コツ コツ」という心臓の音と、時を刻む砂時計の
音が、どこかで似ていると、思ったようです。第五行の、
「生きている音 生
きていく音」にも、ぞくぞくさせられます。(新藤凉子)
そらの色は何色?
大地を包 んだ愛の色
そらを見てごらん
心の奥に
雲を感じてごらん
そっと響く
前の詩を軽くかわしたところが心憎い。
「そらを見てごらん 雲を感じてごら
ん」と言われてみて、あしたはきっとそらを見てみようと思いました。
(新藤
凉子)
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地球という
星の地上に
舞う桜
時が止まれば
舞い散らないのに
スカイブ ルー(中学一年生 )
「時が止まれば 舞い散らないのに」がステキです。
「散ることもない」とす
ると、少しこわくなります。(新藤凉子)
佐藤いづみ(高校一年生)
宇宙人なんていないんだぞという
宇宙人
肌が黒でも黄色でも白でも赤でも
宇宙人
宇宙という未確認飛行物体に乗った宇宙人
いきなり宇宙人まで飛んでしまいました。爽快な気分でもあります。私もど
こかに、宇宙人はいると思っています。(新藤凉子)
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宇宙は広い
私たちは
フィンランド(中学一年生)
何万という星屑にすぎない
無限に
不思議な暗闇
宇宙飛行士の毛利衛氏から、宇宙は本当に真っ暗闇だとのお話を頂いたこと
があります。宇宙は無限に不思議な暗闇なのです。フィンランドさんの「宇
宙のひろさのなかでは、私たちは名もない星屑にしかすぎない」との言葉に
は全く同感です。(新藤凉子)
桜ダッフィー(小学五年生)
時間って本当に永遠に続くのだろうか
かぎられた命大切に生きる
生きたくても生きられなかった人の分まで
一生けん命生きる
時間を永遠につないでいく
「かぎられた命大切に生きる」心から賛成!「生きたくても生きられなかっ
た人」だっているのです。(新藤凉子)
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うちゅうは、
ふくはら りお(小学三年生 )
すごいなぜうくのだろう
いってみたいなうちゅうの
はてまでいってみたいなうちゅうの
はてまでいつかぜったいうちゅうへいくの
「なぜうく」のでしょうね。ふくはらりおさんの「うちゅうのはてまでいっ
てみたいな」の繰り返しには脱帽!(新藤凉子)
さくらんぼ(小学五年生)
宇宙船の中で、人やモノがふわふわ浮いてしまうのは、ほんとうにフシギで
すね!そのわけを、みんなで考える出前授業できますよ♪(山中勉)
さらさら
ざらざら
あついさばく
どこまでつづくのか
わからない
砂時計が、
「さらさら ざらざら」とこぼれていく様子から、さくらんぼさん
は、「あついさばく」を連想しました。(新藤凉子)
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遊ぶ時間って
くまね
熊音しろ(小学五年生)
そんなふうに
たっぷりほしいけど早く終わるよね
あのがれきも
時間というまほうを使って
早くきれいになるといいね
さくら(小学三年生)
「がれき」をテレビで見るたびに、早くきれいになるといいなと私でさえ思
います。(新藤凉子)
むげんにある空
とても 広 い
もし歩けるなら
まい子になりそうだ
地図がほしいな
宇宙旅行の散歩地図など、たちまち売り切れとなってしまうかもね。たとえ
ジュークでも。(新藤凉子)
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人間は、
時とともに二人三きゃく
月は、太ようにてらされて
光っている
いつもいっしょだ よ
ひな(九才)
時間はにげていくばかり」ですね。
ふみみ(小学三年生)
ほんとうに、人間は時と二人三脚だと思います。人間の方が先におさらばし
てしまうのですが、そのときまでいっしょなのは間違いありません。
( 新 藤凉
子)
いつまでも止まらない時間
ようせいがまほうをかけたって
まじょが「止まれ」と言ったって
して いないの に
おにごっこなんてしてないのに
時間はにげていくばかり
「おにごっこなんて
(新藤凉子)
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ながとみ りょう( 小学三年 生)
ボウルにたまごを入れてかきまぜる
ぐるぐるぐるぐる
と時計のように
時間は、うごくたいふうのように
とまることなくうごきつづける
タマゴ焼きを作ろうとしているのかしら。地球や宇宙などという壮大なもの
から、ぐっと視線を手元にひけば、ボウルをかきまぜる時計のようだと、り
ょうさんは思うのです。(新藤凉子)
i
m
e
R
(小学三年生)
しずくはなぜとうめいなのだろう
じめんにおちてもよごれない
どうしてだろう
雨がふるといつもそう考える
うっとりと
「しずく」という言葉は、第二詩で、
「透明なしずく 涙」と、すでに私が使
ってしまっています。連詩づくりの約束事のひとつとして、前には戻らない、
ということがありますので(応募の案内にも書いてあります。)
、この詩を第
五詩としませんでした。とても良い詩です。(新藤凉子)
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いち
にの
さん
(小学三年生)
A
n
a
N
.
T
大せいこう
ふわっとやけたおかかに
ソースの おけしょ う
かつおぶしのダンスがはじまった
月
お好み焼きをしているのでしょう。たのしそうですね。(新藤凉子)
少しずつ ほんの少しずつ
i
m
E
時間とともに離れていく
地球なの?
月がいてくれる
月のない地球は
今そこに
なんて幸運な わたしたち
地球に月はかかせません。ひろい宇宙の多くの天体の中でも、月は地球に一
番近い。昔から歌や、物語にたくさんつかわれ、もっとも親しまれてきた天
体といえるからです。
「少しずつ ほんの少しずつ」月が遠ざかっているとい
うのは事実です。一年に三センチメートルずつといわれています。(新藤凉子)
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大星雲
天地が逆転しようとも続いていくのは私たちの強み
そ ら
そう思って宇宙から宇宙を見渡せば
上も下も、右も左もない
ひっくりかえっただんご虫は
あれは空を歩いているのさ
かれん(小学五年生)
宇宙は広すぎて、上下も左右もなんにもないとされています。(新藤凉子)
さらさらと流れてゆく
砂がどんどん落ちていく
かたほうが空となって
かたほうが地にな る時を
わたしはずっと見つめてた
砂時計が時を刻むのを、じっと見つめている作者。(新藤凉子)
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とぎれることなく流れる
すきとおった滝の水
そのしぶきの一しずくが
流れついた先の先の
紅水晶(小学五年生)
ももりん(小学四年生)
滝の水のしぶきの一しずくが、流れついた先の先。(新藤凉子)
水琴くつに落ちるかすかな音
ほしい
私は、国がほしいです
海がほしいです
流れ星がほしいです
あなたは、何がほしいですか
ももりんさんは、「流れ星」だったかもしれませんね。また投稿してね。(新
藤凉子)
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しずくがポタポタ
時間がチクタク
海がザーザー
星がキラキラ
高野紗綾(高校一年生)
さて、私の未来はどんな音がするのだろう
未来の音はさて、どんな音なのかしら?(新藤凉子)
美音(十一才)
三時のチャイムがボーンと鳴る
白黒つけてとつぶやいた
ホットケーキのクレーター
やりかけのオセロが
ゆるやかな時空の流れは
微笑んだ
日曜日という名前を やさしく包み込み
まどろむ私に
美音さんの日曜日。ホットケーキがおいしそう。(新藤凉子)
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輝く星は金貨のよう
やさしく照らす月明り
ひとみ(小学三年生)
あなたは何を見つめるの?
砂漠でらくだがゆるりとあくびをした
未来を思うスフィ ンクス
三代目ストラ イカー(中学 一年生)
「未来を思うスフィンクス」さん、あなたは何を見つけたの?(新藤凉子)
心の時計
見れば時間はまだまだある
0になるまでの間
無限に広がるこの夢に
すべてを託そう
あなたの夢を知りたいです。(新藤凉子)
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海底の皮膚の色は
大空の遥か奥に包まれる
潮騒の風に吹かれて
結ばれた季節の上に転がる
強い生命の自由な基音
杏(主婦)
「強い生命の自由な基音」は、私でも欲しい。(新藤凉子)
罪 過ちを正せず命散る
V
(中学一年生)
さかのぼれない私達
人が感じることのない世界
流れの中で何を見た
知ることのない時の物語
罪には罰を これは過ちへの罰
人間は、「過ちを正せず命散る」ものなのかもれしれませんね。(新藤凉子)
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光りかがやくせか い
わたしたちは
たくさんのめぐみをうけ
ばらばらの心が
今 一つになった
かつらぎ 来実(小学三年生 )
インフィニティ(中学一年生)
そして、私たちも光り輝いて。(新藤凉子)
この世の無限
数字は続く
十百千万億兆
宇宙は続く
水金地火木土天海
この世の無限と宇宙の無限。わたしたちはどう生きていくのでしょうね?
(新藤凉子)
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ぼくの頭の中には 無数の風船
パッチンとはじけたその好奇心
徐々に夜空の星になっていく
光り続けるその好奇心は
力強い命の息吹であふれている
かっくん(小学六 年生)
この詩がこの順位というわけではありません。順位からするともっと上位で
す。かっくんの頭の中には無数の風船があり、力強い命の息吹であふれてい
るというのです。かっくんの風船のようにはじけた好奇心がそれです。
(新藤
凉子)
星にねがいを(八才)
星の海でおよいでつかれたら
太ようの前でひなたぼっこをしよう
夜、おつきさまはわたしたちをてらしてくれる
そんなところにいきたいな
ゆめでもいいからいきたいな
きっと、いつか、みんなで、行こうね!(地球人の心ぷろじぇくと)
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毛利衛( 宇宙飛行士)
☆最新の宇宙連詩☆
1
宇宙に浮 かぶ丸い地球を見 た
離れて考えた
海の水を細胞に詰めた地球生命のつながり
私は地球のしずく 、地球の細胞
新藤凉子(詩人)
重力から解き放たれた宇宙生命として旅をする
2
透明なしずく 涙
高橋順子(詩人)
私たちからあふれ出た一滴が
海になった
3
海と陸のさかいにすむ巻貝は
疑問符が丸まったようなかたちをしている
疑問符は なかなかほどけな い
巻貝が砂にかくれると
海峡は巨大な渦を巻きはじめた
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砂時計
4
カタツムリ(高校
年生)
1
ひっくりかえせば無限に続く
ことな(小学三年生)
時間はどこまで続いていくのかな
5
さくらがね
はるのおてがみみたいにね
ひらひら
ひらりと
ちっている
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