月 日( No . ) 「 科学に関する錯覚 」 ( 1 2 分 ) 内容 と 一致する も のに T 、 一致 し ない も のに F と 答えな さ い 。 5 The physics of motion provides one of the clearest examples of the counter-intuitive* and unexpected nature of science. Most people not trained in physics have some sort of vague ideas about motion and use these to predict how an object will move. For example, when students are presented with problems requiring them to predict where an object – a bomb, say – will land if dropped 10 from an aircraft, they often get the answer wrong. The correct answer – that the bomb will hit that point on the ground more or less directly below the point at which the aircraft has arrived at the moment of impact – is often rejected. The underlying confusion partly comes from not recognizing that the bomb continues to move forward when released and this is not affected by its downward fall. This 15 point is made even more dramatically by another example. Imagine being in the center of a very large flat field. If one bullet is dropped from your hand and another is fired horizontally* from a gun at exactly the same time, which will hit the ground first? They will, in fact, hit the ground at the same time, because the bullet’s rate of fall is quite independent of its horizontal motion. 20 Science also deals with enormous differences in scale and time compared with everyday experience. Molecules*, for example, are so small that it is not easy to imagine them. If one took a glass of water, went down to the sea, completely emptied the glass, allowed the water to disperse through all the oceans, and then filled the glass from the sea, then almost certainly some of the original water 25 molecules would be found in the glass. What this means is that there are many more molecules in a glass of water than there are glasses of water in the sea. There are also, to give another example, more cells in one finger than there are people in the world. Again, geological time is so vast – millions and millions of years – that it was one of the triumphs* of nineteenth-century geology to 30 recognize that the great mountain ranges, deep, ravines* and valleys could be accounted for by the operation of forces; no different from those operating at present but operating over enormous periods of time. It was not necessary to postulate* catastrophes*. A further example of where intuition, usually fails, probably because of the 35 scale, is provided by imagining a smooth globe as big as the earth, round whose equator – 25,000 miles long – is a string that just fits. If the length of the string is increased by 36 inches, how far from the surface of the globe will the string stand out? The answer is about 6 inches, and is independent of whether the globe’s equator is 25,000 or 25 million miles long. 40 *counter-intuitive: 反直感的な / *horizontally: 水平に / *molecule: 分子 / *disperse: 拡散させる / *triumph: 勝利 / *ravine: 峡谷 / *postulate: 仮定する *catastrophe: 大変動 1. 45 爆弾が航空機から落とされた場合、衝突の瞬間に航空機が到達している地点のほ ぼ真下の地点に落ちるというのは誤りである。 2. 広い平らな草原の真ん中で、手から 1 つの銃弾を落とし、同時に別の銃弾を銃で 水平に撃った場合、 2 つの銃弾は同時に地面に当たる。 3. コップ 1 杯の水を持って海へ行き、コップを完全に空にして、世界中の海に行き 渡るほどその水を拡散させてから、海水でコップを満たすと、ほぼ確実に、最初 50 にコップの中にあった水の分子のいくらかはそのコップの中にある。 4. 1 本の指には、世界中の人間の数よりも多くの細胞がある。 5. 地核の大変動の発見は、 19 世紀の地質学の大勝利とされることの 1 つだった。 6. 地球と同じ大きさの滑らかな球体の赤道にちょうどぴったりのひもが巻かれてい るとし、ひもの長さを 36 インチ伸ばすと、ひもは球体から約 6 インチ離れる。 55 1. Class: 60 2. 3. No.: 4. Name: 5. 6. Mark: /10 60 出題: 慶応大 出典: Based on Lewis Wolpert, The Unnatural Nature of Science 解答: 1. 65 F < l.8. しばしば受け入れられない、と言っているだけ。 2. T < l.15. 3. T < l.22. 4. T < l.27. 5. F < l.28. 大変動ではない。 6. T < l.34. 研究: 70 l.25. there are many more molecules in a glass of water than there are glasses of water in the sea: 「全海水中にグラス何杯分の水があるかを数えたときの杯数より も、はるかに多数の分子がグラス 1 杯の水の中にある」。”than”の後が完全な文にな っています。コップに入る水の量を300mlとすると、約 7 ×1021 個の水の分子があり ます。世界の全海水量は 9 ×1020 リットルなので、300mlで割ると、約 3 ×1021 杯分 75 になります。平均 2 個以上の分子が各コップに入ることになります。 l.34. the earth, round whose equator is a string: “whose” は関係代名詞。先行詞 は ”the earth” 。「地球、その赤道のまわりには糸がある」。 l.36. If the length of the string is increased by 36 inches, increased by 36 inches, how far from the surface of the globe will the string stand out?: 「ひもの長さを 80 36 インチ伸ばすと、ひもは球体表面からどのくらい離れることになるか」。 球体の演習を l インチ、地球の半径を r インチ、ひもが球体表面から x インチ離れる とすると、 85 l = 2π r … (1) l + 36 = 2 π (r +x) … (2) (2) − (1) は、 36 = 2 π x x≒6 r は無関係です。 和訳: 90 運動に関する物理学は、反直観的で予測不可能なものであるという科学の性質につ いて、もっとも分かりやすい一例を提供してくれる。物理学の教育を受けていないほ とんどの人は、運動についての何らかの漠然とした考えを持っており、それらの考え を使って、物体がどのように動くかを予測する。たとえば、ある物体(仮に爆弾とし よう)が航空機から落とされた場合にどこに着地するかを予測せよという問題を出さ 95 れると、学生たちはしばしば答えを誤る。正しい答え「爆弾は、衝突の瞬間に航空機 が到達している地点のほぼ真下の地点に落ちる」は、しばしば受け入れられないので ある。 その根底にある混乱は、部分的には、爆弾は投下された時から前進を続け、落下方 向の運動の影響を受けないということを認識していないことからくる。この点は、別 100 の例によって、さらによりはっきりと示される。とても広い平らな草原の真ん中にい ることを想像してみよう。手から 1 つの銃弾を落とし、きっかり同時に別の銃弾を銃 で水平に撃った場合に、どちらが先に地面に当たるだろうか。それらは、実は、同時 に地面に当たるのだ。なぜなら。銃弾の落下率は水平運動とまったく関係がないから である。 105 科学はまた、日常的経験とはかけ離れた規模や時間の問題に取り組むものである。 たとえば、分子というものは非常に小さいために、それらを想像するのは容易ではな い。仮に、グラス 1 杯の水を持って海へ行き、グラスを完全に空にして、世界中の海 に行き渡るほどその水を拡散させてから、海水でグラスを満たすとしよう。すると、 ほぼ確実に、もとの水の分子のいくらかはそのグラスの中にあることになる。これ 110 は、海水中にグラス何杯分の水があるかを数えたときの杯数よりも、もっと多数の分 子がグラス 1 杯の水の中にあるということである。また、別の例を挙げると、 1 本の 指には、世界中の人間の数よりも多くの細胞がある。さらに、地質学上の時間は非常 に膨大で、何千万年にも及ぶため、広大な山脈や深い峡谷 ・ 渓谷が ( 地球の長期にわ たる ) 力の作用によって説明されると認識したことは、 19 世紀の地質学の大勝利と 115 されることの 1 つであった。その力は現在作用しているものと何ら変わらないが、非 常に長い期間にわたり作用し続けているのである。地殻の大変動を仮定する必要はな かったのだ。 直観が、おそらくはその規模ゆえに、たいてい外れるもう 1 つの例は、地球と同じ 大きさの滑らかな球体を想像すると分かる。この球体の赤道(長さ 25,000 マイル) 120 にはちょうどぴったりのひもが巻かれている。ひもの長さを 36 インチ伸ばすと、ひ もは球体表面からどのくらい離れることになるか。答えは約 6 インチであり、それは 球体の赤道の長さが 25,000 マイルであろうと25,000,000マイルであろうと関係ない のである。 備考: 125 キーワード: 論理
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