12月号 - 東京都立大塚ろう学校

学校だより
今月号の内容
12月号
校長より
平成 25 年(2013 年)12 月 2 日
発行
経営企画室から
東京都立大塚ろう学校
発行人
校長
横倉
・・・・・3
本校、分教室の様子・・・2・3
久
12月の予定
〒170-0002
・・・・・・4
OHTSUKA
東京都豊島区巣鴨 4-20-8
TEL:03-3918-3347
・・・表紙
FAX:03-3915-9844
「自立と社会参加を考える」
校長
」
横倉 久
午前8時20分、「おはようございます!」
」今日もまた、A 君の大きな声が玄関に響きます。電車とバスを乗り継いで自力で学校に通ってきた A 君の真っ
赤なほっぺと白い息、素晴らしい一日の始まりが予感されます。
「一人で学校に来ました!」「一人通学の練習をがんばります!」とほほえみながら語る A 君。
その表情から学校が大好きな A 君の心情が読み取れます。玄関がさわやかな雰囲気で満たされる瞬間です。
子ども達から私たち教師が元気をもらっていることを実感するひとこまです。A 君は、9 月の初め頃から一人通学
を目指して少しずつ一人で登下校をする範囲を広げてきました。一人で電車やバスに乗ったりする機会が増え
ていくに従って、授業や学習活動への取組が意欲的になってきていると担任の先生が A 君の成長振りを嬉しそ
うに報告してくれました。
一人通学などの指導は、毎日の繰り返しから、子ども達の自信や意欲を培い、生活全般の質や領域を押し上
げるなど、大きな成果をあげることがあります。こうした指導は、子ども達の実際的で自然な生活の中から、限りの
ない子ども達の自立に向けた力を支えていきます。教育内容や方法を子ども達一人一人に応じて最適化し、自
立的な日常生活を繰り返す中から、生活に向けた力を向上させていくことが大切だと思います。
本校の教育の根幹は、子ども達一人一人に応じて「自立し社会参加する力を育成する」ことだと私は、考えて
います。少し前の自立の概念は、「身辺の自立」→「心理的自立」→「社会的自立」、自分で自分のことをできる
ようにして、社会参加することが主眼でした。社会自立のためには、社会の仕組みや環境に適応するという視点
が重視されていたように思います。新学習指導要領において「自立」とは、子ども達が「それぞれの障害の状態
や発達の段階等に応じて、主体的に自己の力を可能な限り発揮し、よりよく生きていこうとする」こと、「社会、経
済、文化の分野の活動に参加することができるようにする」こと、と定義されています。簡単に言えば、①自分に
できることとできないことを自己理解すること②自分のできないことに対して諦めやマイナス志向を持たないこと
③困難なことは他の人の援助を受けたり福祉制度の支援を受けられること④自分の生活を自分で定め、自分で
責任を取ること⑤自分の生活を自己管理できること⑥肯定的な自己像が持てるようになること等だと私は、理解
しています。
信楽青年寮の設立者である池田太郎先生は、「人間として当たり前の4つの願い(自立への要求)」について
次のように述べています。①私たちも働きたい②無用の存在ではなく、有用の存在と思われたい③みんなと一
緒に暮らしたい④楽しく生きたいという4つの願いであり、それらを実現する課題の中に、教育や福祉の仕事に
関係する私たちの責任と使命があると述べています。まさしく本質を突いた言葉だと思います。自分がかけがえ
のない存在であるという自己理解、自立的な生活態度や肯定的自己理解を持たせることができ、「有用な存在
でありたい」という子どもの願いに応えられるような教育内容の充実に、一層努力していきたいと思います。ご協
力をお願い致します。
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大塚本校 幼稚部 「文化祭がんばるぞ!」
12 月7日の文化祭に向けて、毎日練習に励むこどもたち。今年度は、
「ももたろう」の劇を発表
します。オープニングは1年生が「おにのダンス」を歌って踊ります。11人の小鬼たちが元気い
っぱい踊る姿はとてもかわいらしいです。2・3年生は、総勢21名で劇を行います。家でも学校
でも繰り返し練習をして、自分のせりふや動きを覚えています。先週からは、保護者の方が一生懸
命作ってくださった衣装に袖を通し、さらに本番へのモチベーションがあがっているところです。
また、2・3年生は、舞台背景の色塗りをしたり、劇に登場するきびだんごを実際に作って食べ
たりと毎日がももたろう一色です!本番まであと1週間、楽しく発表ができるようにがんばります。
文化祭当日、可愛い幼稚部の子どもたちの発表を楽しみにしていてください。
永福分教室
幼稚部 「秋の遠足~小金井公園~」
11 月 1 日(金)、気持ちの良い秋晴れの中、小金井公園に行ってきました。わんぱく広場の大
きなすべり台では、お友達と手をつないで滑りました。みんなの背丈よりも高い植え込みの迷路は、
一度入るとなかなか出てこれません。途中でお友達と会うと、ほっと安心。笑顔になりました。タ
ーザンロープも大人気。はじめはちょっと怖がっていたお友達も、だんだん上手になり、最後には
何回もチャレンジしていました。広い原っぱで食べるお弁当はいつも以上においしくて、午後もさ
らにパワーアップ。どんぐりを拾ったり、ふわふわドームで遊んだりして、秋の公園遊びを大満喫
した13人でした。
小学部さくらんぼ組 「秋の新宿御苑」
11 月12 日(火)、ニュースでは一番の冷え込みといわれる中、小学部さくらんぼ組が都内ろ
う学校重度・重複学級の合同遠足へ行ってきました。都内のろう学校から、小学部中学部の重度重
複学級の児童・生徒が集まり、総勢 100 名近くの大所帯での楽しい遠足でした。行き先は 5 月に
も行った新宿御苑です。あき探しビンゴでは「赤いはっぱ」や「ススキ」、
「どんぐり」などビンゴ
カードの写真とおなじものを探しながら、わいわいと園内を散策しました。パラバルーンゲームや
名刺交換ゲームでは他校のお友達、中学部のお兄さん、お姉さんとも仲良くなりました。中でも一
番盛り上がったのは恒例のおやつ交換タイム! 学校・学部関係なくいりみだれて、おやつの交換
を通してたくさんのお友達とかかわることができました。心配していた気温もお昼には陽がさしあ
たたかくなり、秋の御苑を満喫できた 1 日でした。
城南分教室「文化祭~おみせやさんごっこ~」
11 月9日(土)、城南特別支援学校と一緒に文化祭を行いました。廊下にこれまでの作品や活動
記録を展示し、ホールで「おみせやさんごっこ」をしました。すみれ組は「寿司」
「ラーメン」
「ア
イスクリーム」のお店を開きました。それぞれのお店で、お客さんの注文を受けて、品物を作って
出します。もも組は「クッキー」のお店を開き、可愛らしい2人の看板娘が、おいしいクッキーを
売りました。お客さんも大勢来店し、食べたり買い物をしたりして、城南商店街はにぎわっていま
した。品物を売って儲けたお金は、お母さん方や先生方のお店屋さんで好きなものを買って楽しみ
ました。
2
江東分教室 「文化祭」
4・5・6年生の力強い太鼓の演奏で始まった文化祭。
幼稚部は『江東動物園』をテーマにワークショップを開きました。大きな動物たちは、子どもた
ちが上野動物園で見た動物を思い出し、相談しながら一生懸命作りました。えさをあげたり、ふん
の掃除をしたり、動物園の係員になりきってお仕事を楽しんでいました。また、廊下では、モノレ
ールの車掌さんになってお客さんをお出迎えしました。
小学部のワークショップテーマは『江東オリンピック』。手話・クイズ・格闘技・サッカー・バ
スケ・バレーといったオリンピックに関する6つのワークショップを開きました。どのワークショ
ップも何度も話し合い、お互いのワークショップを体験し合って一生懸命作り上げました。選手の
応援をしたり、勝負をしたりとお客さんといっしょになってワークショップを盛り上げ、楽しみま
した。
【経営企画室】
就学奨励費の第2回支払い日を12月末に予定しています。冬季休業開始日までに支払通知書を
お送りしますので、必ずご確認ください。
年度内の学校徴収金の引落しがあと 2 回となりました。引き続き、口座引落し日前日までに必ず
ゆうちょ銀行の口座に入金していただくようお願いいたします。
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