日本食品エコロジー研究所

日本食品エコロジー研究所
第 80 号
平成 29 年 3 月 1 日(水)
*JIFE(ジャイフ)
:当社の英名「Japan Institute of Foods Ecology」の略称です。
1.「健康食品」とは…厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/
はじめに、健康食品と呼ばれるものについては、法律上の定義は無く、広く健康の保持増進に資する食品として
販売・利用されるもの全般を指しているものです。そのうち、国の制度としては、国が定めた安全性や有効性に関
する基準等を満たした
「保健機能食品制度」
があります。近年、国民の健康に対する関心の高まり等を背景に、様々
な「健康食品」が販売されていますが、国においてはこれまで、国民がそれぞれの食生活の状況に応じて適切に食
品を選択できるよう、また国民に対し健康上の被害や安全性に関する不安を与えることのないよう、一定の規格基
準、表示基準等を定める等の環境整備を行ってきたところです。
保健機能食品制度
「おなかの調子を整えます」
「脂肪の吸収をおだやかにします」など、特定の保健の目的が期待できる(健康の維持
及び増進に役立つ)食品の場合にはその機能について、また、国の定めた栄養成分については、一定の基準を満たす
場合にその栄養成分の機能を表示することができる制度です。
「健康食品」の安全性の確保
製造段階から販売段階、健康被害情報の収集・処理にわたる幅広い取組が必要であると考えられることから、次
のような取組を行っています。
1 健康被害情報の収集及び新開発食品等の販売禁止
住民から保健所に対し、健康食品等が原因と疑われる健康被害の届出があった場合、都道府県等を通じて厚生労働
省に報告されることになっています。
2 製造段階における危害発生の防止
食品関係事業者(製造者、販売者等)は、食品安全基本法第8条や食品衛生法第3条により、食品の安全性を確保す
るために、必要な措置を適切に講ずる責務を有するとされており、食品等を取り扱う事業者自らが安全性を確保する
努力を行う必要があります。
3 消費者に対する普及啓発
消費者の方々に健康食品を正しくご利用いただくために、パンフレットを作成している他、アドバイザリースタッ
フの養成課程や活動のあり方についての検討を行っています。
一般に飲食に供されることがなかっ
たものや特殊な形態のもの等、様々な食
品が「健康食品」として流通するように
なり、これに起因する健康被害の発生等
が危惧されています。健康づくりにおい
ては、バランスの取れた食生活を送るこ
とが大切です。その上で、「健康食品」
を利用するに当たっては、国民がそれぞ
れの食生活の状況に応じた適切な選択
をする必要があります。 病気等により
身体に不安を抱えている方は、事前に摂
取の可否等について医療機関に相談し
てください。
2.トピックス
食品中の放射性物質の検査のあり方…厚生労働省
食品中の放射性物質のリスク管理については、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故を受け、放射性セ
シウムの基準値を設定し、これに基づき、関係者が協力して、低減対策や検査の実施、出荷制限等の管理措置を行
っています。これまでに実施した低減対策等により、現在では、基準値を超える農畜産食品はほとんど確認されな
くなりました。このような状況の中、関係府省は共同で、平成 28 年8月~9月に、食品中の放射性物質に対する
検査のあり方について意見交換会を開催し、現在、関係省庁にて検査のあり方を検討しています。
3.食中毒情報について…消費者庁 http://www.caa.go.jp/
東京・立川市の7つの小学校の児童や教職員、合わせて1000人余りが相次いで食中毒と見られる症状を
訴えた問題で、このうち、児童9人が一時入院しましたが、22日までに全員が退院し、重い症状の人はい
ないということです。同じ給食センターで調理した給食が提供されていて、保健所は学校給食が原因の集団
食中毒の疑いがあると見て調べていますが、原因の特定にはもう暫く時間がかかる見込みだということです。
2月2日 (12月23日~1月26日)
ノロウイルス;7件、アニサキス;2件、調査中;1件
発生件数;10件
2月9日 (1月5日~2月2日)
ノロウイルス;11件、カンピロバクター;2件、アニサキス;1件
発生件数;14件
2月16日 (1月26日~2月8日)
ノロウイルス;11件、カンピロバクター;2件、調査中;1件
発生件数;14件
2月23日 (1月28日~2月11日)
ノロウイルス;7件、カンピロバクター;2件、クドア・セプテンプンクタータ;1件
アニサキス;1件、ウエルシュ菌;2件、調査中;2件
発生件数;15件
4. 食品の回収情報、事故情報…厚生労働省、消費者庁
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/kaisyu/index.html
□
厚生労働省、都道府県が公表した回収情報
・プロポリス(残留農薬)、 本かつおれんこん(一般生菌数)、ドレッシング(異物混入)、ビスケット(ソルビン酸)
□
輸入食品の回収事例 2 月末日 現在情報なし
□
消費者庁が公表したアレルギー物質に係る回収情報 http://www.recall.go.jp/all_ages/
・がんもどき、乾燥スープ、チョコレート(乳)、味付牛肉(小麦)、豆菓子(小麦、エビ)
□
消費者庁が公表した事故情報 http://www.caa.go.jp/
・せんべい、鶏がらスープ(消味期限の誤表記)
《JIFE からのお知らせ》
手荒れにご注意
(検査一課)
空気が乾燥するこの季節、手荒れにお悩みの方も多いと思います。食品製造従事者は軽度の手荒れでも、洗剤や
消毒液の連続使用により、それをさらに重症化させてしまいがちです。食中毒原因菌である黄色ブドウ球菌は化膿
した傷などに生息する細菌で、荒れた手指を介し食品汚染の原因となるケースは少なくありません。冬季はノロウ
イルスやインフルエンザなどウイルス性の疾患に比べ、細菌性食中毒に対する注目度は低くなりますが、油断は禁
物です。手にやさしい洗剤や消毒液の使用、日頃のこまめなスキンケアで自分の大切な手を守りましょう。
□ ノロウイルスによる食中毒の発生が多くなってくる季節です。
弊社では、検便検査・食品検査・拭き取り検査でノロウイルス検査に対応しております。
詳しくは当社ホームページをご覧ください。http://jife.co.jp/inspection/norovirus.html
〈編集後記〉
まだまだ寒い日が続きますが、この前出張で京都に訪れました。その際、梅の花が綺麗に咲いており、春は、
すぐそこまで来ているのだと感じました。暖かくなるこの季節、体調を壊さないようにしたいと思います。
(東)
・この情報誌は主に、農林水産省、厚生労働省、消費者庁等のホームページを参考にして作成しています。
・この情報誌は弊社ホームページからもご覧いただけます。
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FAX:(078)321-3069(管理部まで)
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厚生労働省登録検査機関
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