早稲田大学 理工 数学 講評 出題形式 記述式 試験時間 120分 特徴・その他 〔大問別講評〕 番号 [Ⅰ] 出題内容 複素数平面 コメント 難易度 直線の方程式が出題された。円は頻出だが、直線に関してはあま 標準 り十分に対策を立てていない受験生が多いので出来た人とそうで ない人の差が出てしまう1問になった。 [Ⅱ] 微積分総合問題 微分をして増減を調べ、正の範囲と負の範囲を求めて積分をする やや易 だけである。計算ミスに気をつけこれは完答したいところである。 [Ⅲ] 空間ベクトル 文字がたくさん入っているのでやりにくい。(2)では(1)の利用 標準 が意識できれば難しくはない。四面体の内接球の半径が体積や各 面の面積から算出できることを知っていれば流れは確実に理解で きただろう。 [Ⅳ] 確率 漸化式 (1)の答えは全確率の 1 と答えるべきか、2項定理を用いて計算 微分法 をして 𝑎 と 𝑡 で表すべきか不明である。𝑝𝑘 (𝑡)を出す際具体化して やや難 予測をして数学的帰納法で示そう。このように実験して答えを出 すタイプの問題が苦手な人が多く、最初からつまずいた可能性が ある。2項定理のシグマ計算も慣れていないとなかなかキツイ。 [Ⅴ] 3次方程式 (1)から答えが出なかった受験生が多いと思われる。解と係数の やや難 関係を用いても解ける。(2)は簡単だが、(3)で 2 cos 𝑎 = 𝛼とお き、2 cos 2𝜃,2 cos 3𝜃 を 𝛼 で表し,𝑔(𝛼)や 𝑔(𝑔(𝛼)) が解であるこ とを利用する。(4)は 2 cos 3𝜃 = 2 cos 4𝜃を導き,𝜃を求めよう。 〔総合コメント〕 2年連続複素数平面が出題されている。直線の方程式は3点が一直線上にある条件から導かれる。こ のように角に関する条件など図形問題のかなり細かいところまでカバーしていないと得点は厳しい。 Ⅱは計算ミスが怖いが確実に得点したい。Ⅲは文字が多数あり抽象度が高いが、文字でなく具体的な 数字が係数である問題はやったことがあるはず。それを参考にして式変形をしていきたい。Ⅲは数列 と微分の融合問題。シグマ計算をしている時や微分をしているときは何が変数なのかを見極めること が大事。これも抽象度は高いが見かけに惑わされずやることをやれたかどうか。抽象度が高い故具体 化して実験すれば 𝑝𝑘 (𝑡) は出せた。やはり、 𝑛𝐶𝑘 の和は経験がモノを言う。かなりの練習を積んでい ないと太刀打ちできない。Ⅴは難しい。(1)から答えが出なかった受験生が多いと思われる。前問を どのように利用するかがカギを握る。総合的に見ると難易度は例年に比べ平年並みか若干難化したよ うに思われる。Ⅳ、Ⅴの正答率が悪いので(1)など前半だけ手を付け、ⅠからⅢをしっかり確実に得 点していくことが大事である。 1/1
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