早稲田大学 法学部 政治・経済 講評

早稲田大学 法学部 政治・経済 講評
出題形式
マーク・記述併用
試験時間
60分
特徴・その他
大問は4問(政治憲法分野から2問、経済分野から2問)。論述問題は2問。昨年に比
べ1問増加(昨年度は1問)。論述問題の文字数は40字以内・150字以内。解答数は39問
と昨年より1問増加。例年どおり、全般的に難問は少ないが,基礎知識だけでは対応
できない専門用語や思考力を要する問題が一部出題されている。リード文や選択肢を
注意深く読み慎重にとき進めることが重要。論述問題では,設問の趣旨に沿い,基礎
知識や論点を踏まえて明確に論述することが重要。
〔大問別講評〕
番号
Ⅰ
出題内容
コメント
難易度
憲法の基本原理
問2.ポツダム宣言の骨子は基本事項。問4.日本は2016
やや易
憲法改正
~2017年まで非常任理事国を務める(11回,非常任理事国に
当選)。問7.投票は,憲法改正案ごとに1人1票を投じる。
投票用紙には「賛成」「反対」の文字が印刷されており,この文
字を○で囲む。
Ⅱ
民主政治と世論の形成
問2.公職選挙法11条では受刑者の選挙権を認めていない
標準
(成年被後見人の選挙権は2013年に公職選挙法が改正され認
められるようになった)。問7.マスコミが,その時々の政
権党を批判することは「報道の自由」として当然であり,日本
国憲法21条(表現の自由)でも保障されている。
Ⅲ
グローバル化
問1.多くのカネの流出入により資本市場は不安定になる。 やや難
問2.(2)「国内生産者の創意工夫」により低コスト生産が可
能になると供給曲線は,右下へシフトする。問3.グローバ
ル化・民主制とは何か。リード文中にもヒントあり。設問の
条件に注意して解答すること。
Ⅳ
情報化社会
問1.有権者は,候補者・政党等から送られてきた選挙運動
標準
用電子メールを転送することは禁止されている。問5.「死
者」や「公共の利害」に関する場合には違法とはされない場合
もある。問8.クーリング・オフとは,一定期間内であれば
無条件で契約解除できる制度。
〔総合コメント〕
教科書レベルの問題からやや専門的な問題まではば広く出題されている。教科書・用語集・資料集レベ
ルの問題は確実に得点することが大切。リード文や選択肢の文章は注意深くよむこと。文中にヒント
が示されている場合もある。基礎知識をふまえ、細かい時事的知識や思考力も問われるので、かねて
から新聞記事などにも注意しておくことも大切。論述問題の解答に際しては、設問の趣旨に沿い、キ
ーワードや字数配分に注意して解く必要がある。
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