昭和44年11月28日 第三種郵便物認可 日刊(祭日・土日休刊) (1) 平成29年2月7日(火) 12618号 世界トップレベルの検知性能、車載用新型周辺監視レーダの本格量産開始 自動運転システムの実現に大きく貢献 古河電工グループの古河AS㈱(滋賀県、柴田勝美社 長)は、次世代自動車に求められる先進運転支援シス テム(ADAS;Advanced Driver Assistance System) で必須となる周辺監視レーダの開発に日本で初めて成 功し、新型マツダCX-5向けに本格量産を開始したと発 表。 今回開発した周辺監視レーダは、パルス方式を採用 することで、多彩な環境下で対象物を正確に認識可能 であり、さらに測角方式を工夫することで、データの 安定性を高めており、世界トップレベルの検知性能と 安定性能を誇る。 近年、自動車の安全に対する意識の高まりにより、 各種センサの実用化が急速に進んでいる。自動車の安 全技術は、事故発生を未然に防ぐ衝突回避、軽減対策 へと進化しており、その中 でもドライバーの安全運転 を助けるためのADASは、 将来の自動運転にも繋がる ものと期待されている。 この各種センサとして、 悪天候時でも車両後方や死 周辺監視レーダ適用例 UACJの高強度アルミニウム材 富士通CT製スマートフォンに採用 ㈱UACJ(東京都、岡田満社長)が開発し、㈱UACJ 押出加工(東京都、荘司啓三社長)が製造するIT筐体 用高強度7000系アルミニウム合金ZK75が富士通コネ クテッドテクノロジーズ㈱株式会社(髙田克美社長) のスマートフォンarrows NX F-01Jに採用された。国 内のスマートフォンメーカー向けとして初めて。これ まで、IT筐体スマートフォンには6000系アルミニウム 合金A6063が広く使用されていたが、スマートフォン の薄型化、大画面化の進展に伴い従来のA6063では強 度不足が懸念されていた。UACJが今回IT筐体用途と し て 新 たに 開 発 した7000系 アル ミ ニ ウム 合 金ZK75 は、A6063と 比 べ 約2倍 の 強 度 ( 耐 力 :400MPa)を 持 つ。またZK75は、新たな合金設計と材料組織の適切 な制御により、7000系アルミニウム合(2面に続く) 古河AS 角の障害物を検知するこ とが可能で、車両の安全 確保に有効な周辺監視 レーダへの期待が高まっ ているが、多彩な環境下 同社開発品 で正確に検知するために は多くの課題が残されていた。 今回同社は、世界トップレベルの検知性能と安定性 能を有する24GHz(ISM帯)後方周辺監視レーダの開 発に成功し、本格量産を開始。周辺監視レーダは、こ れまで欧州製が大きなシェアを占めていたが、日本製 としては初の量産化であり、車両の開発段階から柔軟 な対応が可能となった。同製品は、今年2月発売の新 型マツダCX-5に採用されている。 今回、開発に成功した周辺監視レーダは、古河電工 グループが有する大容量光通信用機器や不感地対策シ ステムなどで長年培われた信号伝送技術や高周波技術 を結集・応用した製品。今後も検知性能、安定性など の向上に取り組むとともに様々な車種に提案すること で、2020年度の周辺監視レーダ関連の売上高100億円 を計画している。 (2) 平成29年2月7日(火) 金にアルマイト処理をする際、発生しがちなムラや色 調不良などの課題を克服し、美しい発色やデザインを 必要とする製品にも適した、優れたアルマイト性を有 しる。 富士通コネクテッドテクノロジーズが昨年12月に発 売したarrows NX F-01Jでは、本体にソリッドシール ド構造を採用することにより、耐久性を向上、日常の 利用シーンで発生する落下や圧迫などの衝撃に対し、 画面の割れにくさを追求した。 ソリッドシールド構造とは、富士通コネクテッドテ クノロジーズ独自の技術、本体ボディー内部の両側壁 にステンレスフレームを追加し四隅のコーナーを丸く 日刊金属 (第三種郵便物認可) させたことで曲 げ耐性の向上や 落下時の衝撃分 散 な ど、万 一 の 落下させた場合 で も、画 面 が 割 れにくい構造の こと。 富士通コネクテッドテクノロジーズarrowsNXF-01 UACJ技術開発 研究所は、ZK75以外にもIT筐体用途の高強度アルミ ニウム材の開発を推進しおり、スマートフォンを始め とするIT筐体の耐久性向上に貢献しいくとしている。 JFE電磁鋼板の新社名 JFE商事電磁鋼板㈱ JFE JFEス チ ー ル、JFE商 事、お よ びJFE電 磁 鋼 板 は、 2017年4月1日を目処に、JFEスチールの100%子会社 であるJFE電磁鋼板をJFE商事の100%子会社化すると 公表しているが、このほど新社名を「JFE商事電磁鋼 板 ㈱」と す る、と 発 表 し た。ま た、JFE電 磁 鋼 板 の 100%子会社であるJFEコーメックの社名を「JFE商事 コーメック㈱」とすることも決定した。 なお、JFE商事電磁鋼板の社長には、小武久隆JFE電 磁鋼板常務が内定している。 〈FE商事電磁鋼板の概要〉▶事業内容:電磁鋼板の加 工・販売▶本社所在地:大阪府大阪市北区堂島1-6-20 (堂島アバンザ)▶代表者:代表取締役社長は小武久 隆(現JFE電 磁 鋼 板 常 務 取 締 役)▶加 工 拠 点 : 名 古 屋、千葉※倉敷工場はJFEスチールに移管。 中西敏修・現JFE電磁鋼板社長は代表取締役社長を 退任し、JFE商事電磁鋼板顧問に就任する予定。 日本スピンドル製造の建材事業を譲受 三和ホールディングス 三和ホールディングス(東京都、髙山俊隆CEO) は、日本スピンドル製造(兵庫県、有藤博代表取締 役)から学校間仕切を主力とする建材事業を譲り受け ると発表した。 三和グループは、国内において主力のシャッター、 スチールドアに次ぐ成長事業を育成する”多品種化戦 略”を成長エンジンとして推進しており、間仕切事業 は最も成長を期待している事業の一つと位置付けてい る。今回譲受する日本スピンドル製造の建材事業は、 木製学校間仕切のパイオニアとして、市場において トップシェアを持っており、今回の譲受により同社 は、木製、スチール製を合わせた学校間仕切市場で トップシェアを確保することになる。また、同社の長 期ビジョンである”三和グローバルビジョン2020”にお いて、多品種化戦略として注力している間仕切事業の 拡大に、大きな一歩となる体制が整った。 〈日本スピンドル製造建材事業の概要〉▶事業内容: 木製間仕切、スチール製間仕切、引戸の製造・販売・ 施工・メンテナンス▶所在地:兵庫県尼崎市潮江4-230▶売上高:23億円(2015年度実績)▶従業員数: 64人。 譲受スキームは、日本スピンドル製造の建材部門を 分割し、100%子会社のスピンドル建材サービスに吸 収させた上で、同社がスピンドル建材サービスの全株 式を譲り受ける。譲受日は4月1日(予定)。社名は三 和スピンドル建材㈱とし、連結対象子会社としてグ ループ間仕切事業の一翼を担う。 エクアドル:Lumina Gold社、Cangrejos 金銅プロジェクトの鉱物資源量公表 Lumina Gold社(本社バンクーバー)は探鉱早期ス テージのCangrejos金銅プロジェクトの鉱物資源量を 公表。同社プレスリリースによると、以前の所有者分 を含む35孔計10,829mのボーリング調査結果から算定 されたNI43-101ベースの予測鉱物資源量はカットオフ 品 位0.35g/t金 相 当 と し て191.8百 万t、平 均 金 品 位 0.64g/t(金量約123t)、平均銀品位0.8g/t(銀金属量 約153t)、平均銅品位0.10%(銅金属量約192千t)。 平成29年2月7日(火) 日刊金属 (第三種郵便物認可) (3) 1月のアルミレポート及び2月の見通し(2) 橋本アルミ(株)橋本健一郎 ◆新設住宅着工戸数 国土交通省統計によると新設住宅着工戸数は前年 比+3.9%の7万8406戸であった。 ◆新設住宅着工件数推移 合金が+16.1%の10万1468t、スクラップが-47.7% の392t、合金スクラップは-30.3%の2514t。 出典:国土交通省統計 輸入推移 ◆貿易指標 輸出 財務省貿易統計によれば輸出はアルミ新地金が前年 比+162.2%の236t、2次合金が+47.4%の2380t、 スクラップが+43.7%の1万1402tアルミ缶が+28% の5460t。 輸出推移 出典:財務省貿易統計 輸入 輸入は新地金が前年比+25.2%の12万9165t、二次 出典:財務省貿易統計 ■前月の国内指標 日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向 によれば板類・押出生産合計は前年比+4.1%の16万 6996t。 日本アルミニウム合金協会発表のアルミニウム2次 合金同合金地金等生産実績は前年比+5.9%の6万5816 tであった。 (4) 平成29年2月7日(火) 日刊金属 (第三種郵便物認可) 銅建値は3万円引き下げの69万円 月内平均は69万4,700円 JX金属は6日、電気銅建値を3万円引き下げの69万円と発表、同日から実施した。1月の月内建値平均は69万4,700 円。前週末4日入電のLME銅相場のセツルメントが5,836.00ドル、6日の東京市場の米ドルTTSレートは113.37円。 この値で換算した採算価格は、66万1,600円。建値と採算価格から見た諸掛りは2万8,400円となる。直近6か月の建値 推移は次の通り(キロ当たり円、カッコ内は改訂日。) 2016年 □9月 520(1) 530(15) 平均525.0 黄銅削粉買値 □10月 540(6) 平均538,4 21円引き下げ □11月 550(1) 560(7) 620(10) 650(15) 660(22) 720(28) 平均629,0 523円に改定 □12月 710(1) 720(6) 700(9) 720(15) 690(20) 平均704.7 関西の黄銅棒大手N社と三菱伸 2017年 銅は6日、黄銅削粉の買値を21円 □1月 680(4) 690(10) 710(13) 690(18) 720(25) 平均699.4 引き下げの523円にすると発表。 □2月 720(1) 690(6) 平均694.7 建値3万円下げも持合続く 弱含む相場と為替の不透明感で 売買慎重 前週末4日入電の海外相場は、LME(ロンドン金属 取引所)銅相場のセツルメントで前日比67.00ドル安 の5,836.00ドルと続落。前日のLME銅のセツルメント は5,903.00ドルだった。カーブ取引は5,772.00ドル~ 5,772.50ドルで、前日比114.00ドル~114.50ドル安。 直物後場買値は前日比68.50ドル安の5,801.00ドル、 前日は5,869.50ドルだった。NYC(ニューヨーク商品 取 引 所)銅 相 場 は2限 月 で 前 日 の267.80セ ン ト よ り 6.85セント安の260.95セント。SHFE(上海先物取引 所)の銅相場(2月限)は、前営業日1月26日(現地) の4万7,660元より940元安の4万6,720元。LME公認倉 庫の銅在庫は、前日のおよそ26万トンより約2,000ト ン減のおよそ25万7,000トン(丸め込み)。 週明け6日の東京為替市場TTSは前週末比0.61円の 円高ドル安で1ドルが113.37円。NYカーブLME先物比 1月30日~2月3日(現地) は45.00ドル安。前週末4日入電の海外相場とこの日の 東京外国為替市場米ドルTTSから計算した国内採算値 は、前 週 末 よ り1万1,000円 安 の70万1,000円。こ の 日、電気銅建値は69万円に引き下げられた。 為替動向 前週末3日のロンドン外国為替市場で円相場は横ば い。前日16時(現地)とほぼ同水準、1ドルが112.30 円~112.40円で取引された。この日の午後に、発表さ れた1月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数は市 場予想を上回り増加したが、賃金の伸びが市場予想を 下回ったことで、円買いドル売りが入り、円は下げ 渋った。 3日のニューヨーク外国為替市場では円相場が続伸 した。前日比0.20円の円高ドル安、1ドルが112.55~ 112.65円で取引を終えた。この日発表の1月の雇用統 計では、非農業部門の雇用者数が前月比22万7000人 増と市場予測の17万人増を大幅に上回ったが、失業率 が小幅に上昇したことや、平均時給の伸びが予想より も小さく。また昨年12月分も下方修正されるなど賃金 上昇が限定的であることなどから、インフレ圧力は強 まっていないとして、市場の利上観測は遠退き米金利 が低下、円が買われた。ただ、ドッド・フランク法 (金融規制改革法)の見直しを指示する大統領令に署 名されたことで金融の規制緩和が進むとの期待感から 米株式市場では金融関連株価の上昇が目立った。ダウ 工業株30種平均の上げ幅が200ドルに迫る場面もあり 市場心理が好転、円が売られた。 6日午前の東京外国為替市場で円相場は上げ幅を拡 大していた。10時時点で前週末17時に比べ0.87円の円 高ドル安、1ドルが112.24円~112.27円だった。 おしらせ 小紙『日刊金属』では、バッ クナンバー閲覧用サイトを設置いたしまし た。運用テスト期間中は、どなたでもご利 用になれます。 dailiesmetal.com 平成29年2月7日(火) 日刊金属 (第三種郵便物認可) (5) 亜鉛建値は9,000円引き下げの36万1,000円 月内平均は36万2,400円 三井金属鉱業は6日、電気亜鉛建値を9,000円引き下げの36万1,000円にすると発表、同日から実施した。月内建値 確定平均は36万2,400円。前週末4日入電のLME亜鉛相場のセツルメントが2,783.00ドル、6日の東京市場の米ドル TTSレートは113.37円。この値で換算した採算価格は31万5,500円。建値と採算価格から見た諸掛かりは4万5,500円 となる。直近6か月の建値推移は次の通り。(単位キロ当たり円、かっこ内は改定日) 2016年 □9月 289(1) 292(6) 283(9) 277(14) 283(21) 277(27)平均282.9 アルミ二次合金メーカー買値実勢値 □10月 286(11) 280(14) 286(20) 292(26) 平均286.8 1トン程度・置場・現金・キロ当たり円 □11月 304(1) 298(7) 307(10) 328(15) 343(24) 平均320.5 関東地区(1月後半) □12月 355(1) 361(6) 355(9) 379(15) 352(20) 平均358.8 2S=180~188円 、63S=178~183円 、 ア 2017 ルミホイール(1P)=191~201円、ビス付 □1月 343(4) 355(10) 361(13) 355(18) 364(23) 平均357.4 サ ッ シ =142~147円 、 エ ン ジ ン コ ロ = □2月 370(1) 361(6) 平均362.4 144~148円、込合金(機械鋳物)=141~ 146円、缶プレス(ソフト)=136~141円 LME銅・COMEX銅続落 関西地区(1月後半) 2S=168~173円 、63S=144~169円 、 LME非鉄は地合悪化、ほぼ全面安 52S=159~164円、印刷版=166~173円、 ドル高に加え人民銀の短期金利引き上げ、 アルミホイール(1P)=173~183円、ベー 投機筋の手仕舞も スメタル=184~189円、機械鋳物=134~ 139円 、 ダ ラ イ 粉 =128~133円 、 ビ ス 付 連休明け中国で銅・アルミの在庫増顕著 サ ッ シ =129~133円 、 缶 プ レ ス =126~ 133円 前週末4日入電の海外相場は、銅の直物がLME(ロ ン ド ン 金 属 取 引 所)の 公 式 値 ベ ー ス で、前 日 の 5,902.50ドルより、66.75ドル安の5,835.75ドル。3か 月 物 は 前 日 の5,921.00ド ル よ り、78.50ド ル 安 の 5,842.50ドル。 LME公認在庫銅は、前日のおよそ26万トンより約 2,000トン減のおよそ27万7,000トン(丸め込み)。 COMEX(ニューヨーク商品取 引所)銅相場(2月 限)は、前 日 の267.80セ ン ト よ り6.85セ ン ト 安 の 260.95セント。 カーブ取引は前日比114.00ドル~114.50ドル安の 5,772.00ド ル ~5,772.50ド ル。SHFE(上 海 先 物 取 引 所)は、前 営業 日1月26日(現 地)の4万7,660元 より 940元安の4万6,720元。 錫は反落 LME錫相場の直物は前日の1万9,852.50ドルより 60.00ドル安の1万9,792.50ドル。3か月物も前日の1 万9,937.50ドルより225.00ドル安の1万9,712.50ドル。 鉛は続落 L M E 鉛相 場 の直 物 は、前 日 の2,333.50ド ル よ り 40.00ド ル 安 の2,293.50ド ル。3 か 月 物 も、前 日 の 2,332.00ドルより45.00ドル安の2,287.00ドル。 亜鉛は反落 LME亜鉛相場の直物は、前日の2,851.25ドルより 68.75ド ル 安 の2,782.50ド ル。3 か 月 物 も、前 日 の 2,859.00ドルより71.50ドル安の2,787.50ドル。 アルミは下落、アルミ合金は横ばい、北米特殊アルミ 合金は続伸 LMEアルミ相場の直物は、前日の1,812.75ドルよ り4.50ド ル 安 の1,808.25ド ル。3 か 月 物 も、前 日 の 1,821.25ドルより6.00ドル安の1,815.25ドル。LMEア ルミ合金相場の直物は、横ばいの1,590.00ドル。3か 月物も、横ばいの1,6050.00ドル。 LME北 米 特 殊 ア ル ミ 合 金 相 場 の 直 物 は、前 日 の 1,805.00ドルより10.000ドル高の1,815.00ドル。3か月 物も、前日の1,822.50ドルより12.50ドル高の1,835.00 ドル。アルミのLME公式在庫は、前日のおよそ226万 3,000トンより約7,000トン減の225万6,000トン。 ニッケルは反落 LMEニッケル相場の直物は前日の1万0,357.50ド ルより202.50ドル安の1万0,155.00ドル。3か月物も 前 日 の1万0,397.50ド ル よ り182.50ド ル 安 の1万 0,215.00ドル。 (6) 平成29年2月7日(火) 日刊金属 (第三種郵便物認可) 平成29年2月7日(火) 日刊金属 (第三種郵便物認可) (7) (8) 平成29年2月7日(火) 日刊金属 (第三種郵便物認可)
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