通貨レポート Vol.12 ポイント① 2016年は対米ドル、対円ともに上昇 南アフリカランドの2016年の対米ドル相場は、資源価格 の反発などから、概ね上昇基調で推移しました。対円でも、 米大統領選挙後に大幅な円安米ドル高が進んだことから 上昇しました。2017年入り後も底堅く推移しています。米 大統領選挙後に見られた米長期金利の上昇に一服感が 見られることや、中国や新政権下での米国におけるインフラ 投資への期待から資源価格が堅調に推移していることなど が背景にあります。 ポイント② 米新政権誕生の影響 トランプ米新政権で懸念される保護貿易主義的な通商 政策に関しては、南アフリカの総輸出に占める対米割合は 小さく、直接的な影響は小さいとみられますが、保護貿易の 動きが各国に広がることには注意が必要です。また、米国で の大型減税や大規模なインフラ投資は、財政拡大やインフ レ加速への期待から米金利の上昇、米ドル高につながり、 高金利通貨として選好される南アフリカランドの下落圧力と なることが懸念されます。一方、インフラ投資が世界的な景 気の押し上げにつながるとの見方から、資源価格が堅調に 推移すれば、南アフリカランドを下支えすると考えられます。 ポイント③ 2017年は国内外の政治情勢に注目 南アフリカのファンダメンタルズは依然として脆弱ですが、改 善の兆しも見えます。経常赤字はいまだ高水準ですが、過 去比較では縮小傾向にあります。一方、インフレ率は足元 でやや上昇しています。南アフリカ準備銀行(中央銀行)は 1月の金融政策委員会で、2017年のインフレ率見通しを 原油価格の反発などを受けて前回11月の会合時から引き 上げましたが、2017年第4四半期には目標レンジ内に戻 るとの見方を示しました。 今後の南アフリカランド相場は、引き続き米新政権の政 策や欧州政治の行方などに左右される不安定な金融市 場の影響を強く受ける展開が予想されます。このような環境 下、中長期的に市場での評価を高めるためには、安定した 政権下で成長促進や財政再建に向けて構造改革を推進 することが必要です。12月には与党・アフリカ民族会議 (ANC)の次期党首選挙を控えています。2016年8月の統 一地方選挙ではANCが都市部で敗北するなど、汚職問 題を抱えるズマ大統領への不信任が高まっています。市場 は政治面での変化にも注目すると考えられます。 ご参考資料 2017年2月 図1:為替レートの推移 期間:2015年12月31日~2017年1月31日、日次 10 9 (円/南アフリカランド) (南アフリカランド/米ドル、逆目盛) 南アフリカランド高 12 14 南アフリカランド安 8 16 7 18 6 15/12 対円レート(左軸) 対米ドルレート(右軸) 16/2 16/4 16/6 16/8 16/10 20 16/12 (年/月) 図2:鉄鉱石価格と南アフリカランドの推移 期間:2014年12月31日~2017年1月31日、日次 90 (南アフリカランド/米ドル、逆目盛) (米ドル/トン) 鉄鉱石(中国向け、スポット) 80 南アフリカランド/米ドル(右軸) 70 価格上昇、ランド高 6 8 価格下落、ランド安 10 60 12 50 14 40 16 30 14/12 15/6 15/12 16/6 16/12 18 (年/月) 図3:政策金利とインフレ率、経常収支の推移 期間:2011年12月31日~2017年1月31日、日次 8 (%) 6 4 2 0 政策金利 経常収支(対GDP比) インフレ率(前年同月比) -2 -4 -6 -8 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 16/12 (年/月) ・インフレ率は月次、2016年12月まで。経常収支は四半期、2016年7-9月期まで。 (出所)Bloombergデータより野村アセットマネジメント作成 当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として野村アセットマネジメントが作成したご参考資料です。投資勧誘を目的とした資料ではありません。当資料は市場全般の推奨や証券市場等の動向 の上昇または下落を示唆するものではありません。当資料は信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に示された意見等は、 当資料作成日現在の当社の見解であり、事前の連絡なしに変更される事があります。なお、当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。投資に関する決定は、お客 様ご自身でご判断なさるようお願いいたします。投資信託のお申込みにあたっては、販売会社よりお渡しします投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 1 【ご参考】各国の為替レート(対米ドル、対円) 期間:2013年12月31日~2017年1月31日、日次 南アフリカ トルコ (円/トルコリラ) 60 (トルコリラ/米ドル) 1.5 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 50 40 30 リラ高 20 10 13/12 2.0 10 2.5 9 3.0 8 3.5 リラ安 14/6 14/12 15/6 15/12 4.0 16/12 (年/月) 16/6 メキシコ (円/メキシコペソ) 9 (メキシコペソ/米ドル) 12 8 7 ペソ高 6 5 4 13/12 ペソ安 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 14/6 14/12 15/6 15/12 16/6 (円/南アフリカランド) 11 12 14 ランド高 16 ランド安 対円(左軸) 7 18 対米ドル(右軸、逆目盛) 6 13/12 14/6 14/12 15/6 ブラジル 15/12 (円/ブラジルレアル) 50 14 45 16 40 18 35 20 30 22 16/12(年/月) (南アフリカランド/米ドル) 10 2.5 3.0 レアル高 3.5 レアル安 25 13/12 4.0 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 14/6 14/12 15/6 15/12 (インドルピー/米ドル) 50 ルピー高 1.8 55 (円/100インドネシアルピア) 1.1 1.6 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 14/12 15/6 1.0 12,000 ルピア安 15/12 16/6 60 0.9 65 0.8 70 16/12(年/月) 0.7 13/12 13,000 14,000 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 14/6 14/12 中国 15/6 15/12 16/6 (中国元/米ドル) 6.0 中国元高 20 6.2 中国元安 18 (米ドル/豪ドル) 1.0 豪ドル高 (円/豪ドル) 110 100 0.9 豪ドル安 6.4 90 16 12 13/12 15,000 (年/月) 16/12 オーストラリア (円/中国元) 22 14 4.5 16/12(年/月) (インドネシアルピア/米ドル) 11,000 ルピア高 ルピー安 14/6 16/6 インドネシア (円/インドルピー) 2.0 1.2 13/12 20 16/12(年/月) (ブラジルレアル/米ドル) 2.0 インド 1.4 16/6 0.8 6.6 6.8 対円(左軸) 対米ドル(右軸、逆目盛) 14/6 14/12 15/6 15/12 16/6 (出所)ブルームバーグデータより野村アセットマネジメント作成 7.0 (年/月) 16/12 80 70 13/12 0.7 対円(左軸) 対米ドル(右軸) 14/6 14/12 15/6 15/12 16/6 0.6 (年/月) 16/12 当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として野村アセットマネジメントが作成したご参考資料です。投資勧誘を目的とした資料ではありません。当資料は市場全般の推奨や証券市場等の動向 の上昇または下落を示唆するものではありません。当資料は信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に示された意見等は、 当資料作成日現在の当社の見解であり、事前の連絡なしに変更される事があります。なお、当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。投資に関する決定は、お客 様ご自身でご判断なさるようお願いいたします。投資信託のお申込みにあたっては、販売会社よりお渡しします投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 2 【ご参考】各通貨の実質実効為替レートとキャリーリターン(対米ドル)* 期間:1999年12月31日~2017年1月31日、日次 トルコリラ 120 (2010年=100) (1999年1月1日=100) リラ高 100 リラ安 80 60 実質実効為替レート(左軸) 40 99/12 800 (2010年=100) 120 ランド高 600 100 400 80 200 60 キャリーリターン(対米ドル)(右軸) 03/12 07/12 11/12 0 15/12 (年/月) 南アフリカランド (1999年1月1日=100) 300 ランド安 200 40 99/12 キャリーリターン(対米ドル)(右軸) 03/12 07/12 (2010年=100) 120 レアル高 120 300 100 100 200 80 100 60 (1999年1月1日=100) ペソ高 実質実効為替レート(左軸) 60 99/12 キャリーリターン(対米ドル)(右軸) ペソ安 03/12 07/12 11/12 0 15/12 (年/月) 100 80 実質実効為替レート(左軸) 40 99/12 400 120 300 100 200 80 100 60 キャリーリターン(対米ドル)(右軸) 03/12 07/12 11/12 (1999年1月1日=100) 300 200 100 実質実効為替レート(左軸) キャリーリターン(対米ドル)(右軸) 03/12 07/12 0 15/12 (年/月) (2010年=100) 11/12 0 15/12 (年/月) (1999年1月1日=100) ルピア高 200 100 実質実効為替レート(左軸) 40 99/12 キャリーリターン(対米ドル)(右軸) 03/12 07/12 11/12 0 15/12 (年/月) オーストラリアドル 中国元 (2010年=100) 120 豪ドル高 120 100 中国元安 (1999年1月1日=100) 200 60 80 07/12 11/12 15/12 (年/月) 100 実質実効為替レート(左軸) 実質実効為替レート 40 99/12 400 300 豪ドル安 80 100 03/12 400 300 ルピア安 (2010年=100) 140 中国元高 60 99/12 400 インドネシアルピア (1999年1月1日=100) ルピー安 60 0 15/12 (年/月) レアル安 40 99/12 インドルピー (2010年=100) 120 ルピー高 11/12 ブラジルレアル 400 80 100 実質実効為替レート(左軸) メキシコペソ (2010年=100) 140 400 キャリーリターン(対米ドル)(右軸) 03/12 07/12 11/12 0 15/12 (年/月) *各通貨の対米ドルのリターンに米ドルとの金利差を加算したリターン。ただし、中国元はブルームバーグデータが算出されていないため掲載していません。 (出所)ブルームバーグデータより野村アセットマネジメント作成 当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として野村アセットマネジメントが作成したご参考資料です。投資勧誘を目的とした資料ではありません。当資料は市場全般の推奨や証券市場等の動向 の上昇または下落を示唆するものではありません。当資料は信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に示された意見等は、 当資料作成日現在の当社の見解であり、事前の連絡なしに変更される事があります。なお、当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。投資に関する決定は、お客 様ご自身でご判断なさるようお願いいたします。投資信託のお申込みにあたっては、販売会社よりお渡しします投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 3 【野村アセットマネジメントからのお知らせ】 ■投資信託に係るリスクについて 投資信託は、主に国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象とし 投資元本が保証されていないため、当該資産の市場における取引価格の変動や 為替の変動等により投資一単位当たりの価格が変動します。 したがって投資家の皆様のご投資された金額を下回り損失が生じることがあります。 なお、投資信託は預貯金と異なります。また、投資信託は、個別の投資信託毎に投 資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リス クの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては投資信託説明書(交付目 論見書)や契約締結前交付書面をよくご覧下さい。 ■投資信託に係る費用について 2017年2月現在 ご購入時手数料 《上限4.32%(税込み)》 投資家が投資信託のご購入のお申込みをする際に負担する費用です。販売 会社が販売に係る費用として受け取ります。手数料率等については、投資信 託の販売会社に確認する必要があります。 投資信託によっては、換金時(および償還時)に「ご換金時手数料」等がかか る場合もあります。 運用管理費用(信託報酬) 《上限2.1816%(税込み)》 投資家がその投資信託を保有する期間に応じてかかる費用です。委託会社 は運用に対する報酬として、受託会社は信託財産の保管・管理の費用として、 販売会社は収益分配金や償還金の取扱事務費用や運用報告書の発送費用 等として、それぞれ按分して受け取ります。 *一部のファンドについては、運用実績に応じて報酬が別途かかる場合があ ります。 *ファンド・オブ・ファンズの場合は、一部を除き、ファンドが投資対象とする投 資信託証券の信託報酬等が別途かかります。 信託財産留保額 《上限0.5%》 投資家が投資信託をご換金する際等に負担します。投資家の換金等によって 信託財産内で発生するコストをその投資家自身が負担する趣旨で設けられて います。 その他の費用 上記の他に、「組入有価証券等の売買の際に発生する売買委託手数料」、 「ファンドに関する租税」、「監査費用」、「外国での資産の保管等に要する諸費 用」等、保有する期間等に応じてご負担いただく費用があります。運用状況等 により変動するため、事前に料率、上限額等を示すことができません。 上記の費用の合計額については、投資家の皆様がファンドを保有される期間等に応じて異なります ので、表示することができません。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、野村ア セットマネジメントが運用するすべての公募投資信託のうち、投資家の皆様にご負担いただく、それぞれの費用における最高の料 率を記載しております。投資信託に係るリスクや費用は、それぞれの投資信託により異なりますので、ご投資をされる際には、事前 によく投資信託説明書(交付目論見書)や契約締結前交付書面をご覧下さい。 投資信託のお申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、 ご自身でご判断下さい。 当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として野村アセットマネジメントが作成したご参考資料です。投資勧誘を目的とした資料ではありません。当資料は市場全般の推奨や証券市場等の動向 の上昇または下落を示唆するものではありません。当資料は信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に示された意見等は、 当資料作成日現在の当社の見解であり、事前の連絡なしに変更される事があります。なお、当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。投資に関する決定は、お客 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