今後のマーケット環境

情報提供資料
2017年1月
今後のマーケット環境
(%)
8
グローバル
世界経済は引き続き緩やかな成長を続ける見通しです。主要国の財政刺激を背景とする世界経済の回復に加え、商品市況の下げ止
まりを考慮すると、デフレ圧力は後退しており、緩やかにインフレ率が上昇する局面に入ったと判断されます。
米国
トランプ次期大統領に対する期待は景気刺激策の中身の吟味へと次第に移行すると思われます。新政権は17年4-6月に景気対策を
とりまとめ、その効果は17年後半から18年にかけて発揮される見通しです。景気の拡大と企業業績の一段の向上が期待され、NYダウは
業績に沿って上昇すると考えられます。金利上昇が落ち着けば、安定した利回りが魅力の投資適格社債、利回りの高いハイ・イールド債
等にも資金が流入すると思われます。
中国
中国政府は、①財政による景気サポート、②過剰能力の漸進的調整によるデフレ圧力の緩和、③人民元の安定重視、の政策を継続
しており、安定した経済成長が期待できると考えています。中国経済の安定はアジア経済にとってもプラスです。
代表的な債券の利回り、リート・株式の配当利回り(2016年12月末時点)
6.5
5.9
6
3.9 3.9
4
3.6
2.5
2.9
0.3
0.1
0
4.8
2.7
1.3 1.8
2
4.7
ユーロ圏
欧州景気の拡大が続く中、企業収益の回復傾向の持続が期待されます。ただ、政治や金融システム等に不安があり、株式市場の上昇
ピッチは緩やかとなりそうです。債券市場は、①景況感が改善、②商品価格の上昇などからインフレ率が上昇、③ECBの金融政策も段
階的に買入れペースが減額、などから、長期金利に上昇圧力がかかりやすく、緩やかにレンジを切り上げる展開を想定します。
日本
株式市場は、円安進行による業績モメンタムの改善を背景に、2万円台も視野に入りました。当社は16年度企業業績見通しを前年度
比▲1.6%の経常減益から同+1.8%の経常増益に上方修正しました。一方、債券市場は、長短金利操作付きQQEは継続されます
が、日銀の操作目標は0.1%程度と小幅に引き上げられると見ています。10年国債利回りは若干上昇すると考えられます。
新興国(アジア)
米景気の回復はアジアにも好影響を与えると見られ、米国株式の上昇はリスク許容度の改善を伴って、アジア株式市場への資金流入が
期待できます。また、引き続き財政政策発動も期待されます。債券市場は、利回り急騰後、やや落ち着きを取り戻しつつあります。資本
流出も終息傾向にあると思われ、次第に落ち着くと考えられます。
<当面のリスク要因>
「ポピュリズム、保護・孤立主義」、「米国のインフレ」、「FRBの利上げペース」、「欧州の政局・金融システム」、「地政学リスク」 等か
ら、金融市場の変動性が高まる局面もあり得ると思われます。
2016年12月の出来事
日付
国・地域
12/2
米国
12/5
中国
12/6
豪州
12/7
豪州
12/7
インド
12/8
欧州
12/10
12/13
中国
12/14
米国
12/15
英国
12/15
メキシコ
今後の重要スケジュール
イベント等
11月の雇用統計で雇用者数は前月比+17.8万人。ほ
ぼ市場予想通りで、労働市場は改善基調
深圳・香港証券市場の相互取引開始。中国政府の資本
自由化策の一環
豪州準備銀行(RBA)は過去最低の政策金利(1.5%)を
維持
7-9月期の実質GDP成長率は前期比▲0.5%と5年半ぶ
りのマイナス成長。設備投資、政府支出が不振
日付
国・地域
イベント等
2017年
1月中
日本
通常国会召集
1/19
ユーロ
ECB理事会
1/20
米国
トランプ氏、第45代米大統領に就任
1/27-2/2
中国
春節
1/30-31
日本
金融政策決定会合(展望レポート)
1/31-2/1
米国
連邦公開市場委員会(FOMC)
インド準備銀行(RBI)は政策金利を据え置き
2月下旬
米国
トランプ大統領施政方針演説
欧州中央銀行(ECB)は17年4月より購入規模を縮小
(月800億ユーロ⇒月600億ユーロ)する一方、量的緩和
期間を17年末まで9カ月間の延長を決定
石油輸出国機構(OPEC)とロシア等非加盟国の産油国
が15年振りの協調減産で合意
16年1-11月の固定資産投資は前年同期比+8.3%と
横這いだが、民間投資の伸びは加速。小売売上高、鉱工
業生産も伸びが拡大
米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利の0.25%
の引き上げを決定。利上げは2015年12月以来1年振り
2月下旬
米国
予算教書
3/5
日本
自民党党大会(総裁の任期延長を議論)
イングランド銀行(BOE)は政策金利を据え置き
メキシコ銀行は政策金利を0.5%引き上げ5.75%へ。今
年5回目の利上げ。通貨防衛のための利上げが続く見通
し
12/20
日本
日銀は現行の金融政策を維持
12/20
トルコ
トルコ中央銀行は景気への配慮から政策金利を据え置き
(出所)各種報道を基に三井住友アセットマネジメント作成
3/9
ユーロ
ECB理事会
3/14-15
米国
連邦公開市場委員会(FOMC)
3/15-16
日本
金融政策決定会合
3/15まで
オランダ
3月中旬
日本
春闘第1回集計(連合)
3月末まで
英国
EU離脱通知期限
3月中
中国
第12期全国人民代表大会第5回全体会議
4/26-27
日本
金融政策決定会合(展望レポート)
4/27
ユーロ
ECB理事会
4/29
米国
トランプ大統領就任100日目
5/2-3
米国
連邦公開市場委員会(FOMC)
総選挙
4月~5月
フランス
大統領選挙
6月
フランス
議会選挙
(出所)各種報道を基に三井住友アセットマネジメント作成
▲ 2
先進国
米国
世界ハ
世界投
イ・イー
資適格
ルド
日本
国債
日本
(高格
付け)
米国
英国
社債
シンガ
ポール
豪州
香港
日本
アジア・
パシ
フィック
(除く日
本)
世界
リート
株式
(注)先進国国債:シティ世界国債インデックス(除く日本)、米国国債:シティ米国国債インデックス、日本国債:シティ日本国債インデックス、世界
投資適格社債:Bloomberg Barclays Global Aggregate Corporates Index、世界ハイ・イールド社債:Bloomberg Barclays
Global High Yield Index、日本社債(高格付け):NOMURA-BPI事業債指数、リートはすべてS&P先進国REIT指数の主な国・地域指
数、世界株式:MSCI ACインデックス、アジア・パシフィック株式(除く日本):MSCIアジア・パシフィック(除く日本) インデックス。
(出所)Citigroup Index LLC、Bloomberg、S&P、FactSet、野村證券金融工学研究センターのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
(%)
25
18.4
17.1
20
15.0
15
10
5
3.6
6.1
1.8
8.7
▲ 10
7.1
7.6
9.8 10.3
▲ 0.4
▲ 3.0
▲ 4.1
▲ 4.9
▲ 8.0
▲ 15
世界
世界国 米投資 米ハイ・
(除く日
債
適格 イールド
本)
米国社債
8.5
7.9
3.2
▲ 2.8
▲ 5.9
国債
11.6
15.6
15.4
2.2
0
▲ 5
3カ月前(2016年9月末)比
12カ月前(2015年12月末)比
代表的な資産の騰落率(2016年12月末時点)
日本
アジア・
パシ
新興国 フィック
(除く日
本)
株式
米国
アジア・
パシ
フィック
(除く日
本)
リート
▲ 2.7
▲ 3.9
▲ 5.9
日本
ドル円
ユーロ
円
豪ドル
円
レアル
円
通貨
(注)世界国債:Bloomberg Barclays Global Aggregate Sovereigns Index、米投資適格社債:Bloomberg Barclays
US Corporate Investment Grade Index、米ハイ・イールド社債:Bloomberg Barclays US Corporate High Yield
Index、世界(除く日本)株式:MSCIコクサイ・インデックス、日本株式:MSCI日本・インデックス、新興国株式:MSCIエマー
ジング・マーケット・インデックス、アジア・パシフィック株式:MSCIアジア・パシフィック(除く日本)・インデックス、米国リート:S&P米国
REIT指数、日本リート:S&P日本REIT指数、アジア・パシフィックリート:S&Pアジア・パシフィック(除く日本)REIT指数。日本以
外は米ドルベース、トータルリターン。
(出所)Bloomberg、S&P、FactSetのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。■当資料に基づ
いて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についての
データ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成
しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者
に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
作成基準日:2016年12月末
三井住友アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
1/2
情報提供資料
マーケット動向(日米株価、日米長期債利回り、通貨、リート、商品)
2014年
(ドル)
20,000
1ー3月
2015年
7ー9月
10ー12月
11/27
石油輸出国機構(OPEC)
減産見送りを決定
19,000
18,000
4ー6月
1ー3月
4ー6月
8/11
人民元切り下げショック(基
準値を3日連続で引き下
げ)
10ー12月
1ー3月
4ー6月
6/24
英EU離
脱を選択
2/16
4産油国が増産凍
結で合意
7ー9月
8/15
過去最高値
を更新
9/21
FOMC
据え置き
10/29
米量的緩和終了
16,000
7/13
ギリシャ支援
合意
2/1
イエレン氏が連邦準備
制度理事会(FRB)議
長に就任
10/31
年金積立金管理
運用独立行政法
人(GPIF)が運用
比率見直しを発表
6/24
年間高値
2,0952.71円
1/29
日銀がマイナス金利
導入を決定
6/1
3/16
米連邦公開
市場委員会
(FOMC)は年
内2回の利上
げに予想引き
下げ
11/8
米大統領選
挙(トランプ
氏が次期大
統領へ)
19,762.60ドル
130
11/30
OPECが
減産合意
140
120
(円)
22,000
19,114.37円
20,000
14,000
9/21
日銀「長短金利
1/29
操作付き量的・
日銀がマイナス金利 5/9
質的金融緩和」
導入を決定
麻生財務相
の導入を決定
「急激な変動に
は当然介入の
用意がある」
6/5
年間高値
125.86円
12,000
116.96円
100
5/22
イエレンFRB議
長が年内利上
げを示唆
米国10年国債利回り
8/26
イエレンFRB議
長「利上げの条
件は整ってきた」
3.5
9/21
FOMC
据え置き
10/31
日銀が追加緩和
を決定
12/1
ムーディーズが日本国債
をAa3からA1(A+相
当)に格下げ
1ー3月
4ー6月
7ー9月
2014年
10ー12月
2.444%
3.0
4ー6月
ユーロ円相場
6/5
欧州中央銀行(ECB)利下げ
政策金利0.15%
中銀預金金利▲0.10%
豪ドル円相場
12/3
ECB追加緩和
中銀預金金利▲0.3%
17年3月まで量的緩和
を継続
7/29
利上げ(+0.5%)
政策金利14.25%
1ー3月
4ー6月
1.0
1/29
日銀がマイナス
金利導入
7ー9月
2015年
10ー12月
10ー12月
9/8
ECB金融政策
を据え置き。資
産購入プログラ
ムの期間延長
を討議せず
5/25
ギリシャ
追加支援合意
8/2
RBA利下げ(▲0.25%)
で政策金利1.50%
11/30
OPECが減
産合意
122.97円
12/8
ECB17年4月
から量的緩和
月600億ユーロ
に減額し17年
4月まで継続。
政策金利は据
え置き。
(円)
米国リート
60
50
35.94円
40
30
12/16
フィッチがBB+に
引き下げ
(ポイント)
2014年1月2日=100
すべてS&P先進国リート指数
ベース。トータルリターン。
米国リート、アジア・パシフィック
リート(除く日本)はドルベース、
Jリートは円ベース。
7ー9月
11/8
米大統領選
挙(トランプ
氏が次期大
統領へ)
5/3
RBA利下げ(▲0.25%)
84.22円
9/9
で政策金利1.75%
5/12
S&Pが国債格付けを
ルセフ大統領職務停
投機的水準(BB+)に
4/17
止、テメル副大統領
引き下げ
大統領弾劾投
による暫定政権へ
票が下院で可決
ブラジル・レアル円相場
10/26
ルセフ大統領再選
4ー6月
6/24
英EU
離脱を
2/24
ムーディーズがブラジル国営石油会
社(ペトロブラス)の格付けを投機的
水準(Ba2)(BB相当)に引き下げ
6/12
サッカー
ワールドカップ
ブラジル大会開幕
140
1ー3月
3/10
ECB追加緩和
政策金利0.0%
中銀預金金利▲0.4%
量的緩和月800億ユーロ
9/4
ECB利下げ
7/13
政策金利0.05%
資産担保証券(ABS) ギリシャ支援合意
買入れ
5/5
豪州準備銀行(RBA)利下げ
(▲0.25%)で政策金利2.0%
80
150
10ー12月
8/11
人民元切り下げショック
(基準値を3日連続で
引き下げ)
1/22
ECB量的緩和導入
月600億ユーロ
90
160
2016年
7ー9月
11/27
OPEC
減産見送りを決定
8/22
イエレンFRB議長
早期利上げの可能性に
言及
9/17
FOMC利上げ
見送り
4/25 2006
年以降の最高
値(143.91)
20
8/1 2006年
以降の最高値
(158.79)
145.17
134.54
127.44
120
6/24
英国民投票の
結果を受け、リス
1/29
ク回避の流れか
日銀当座預金の
ら円急騰
一部を▲0.1%と
する初のマイナス 3/7
金利導入
中国政策担当者が
景気テコ入れに前向
きな姿勢を示唆し、
消費見通しが改善
アジア・パシフィックリート
(除く日本)
100
Jリート
90
鉄鉱石価格
2.5
9/21
日銀「長短金利
操作付き量的・
質的金融緩和」
の導入を決定
0.4
▲ 0.2
1ー3月
(ドル/バレル)
80
60
12/20
日銀現状維持を
決定
7/8
過去最低を更新
(▲0.300%)
1ー3月
4ー6月
7ー9月
2016年
(注)データ期間は2014年1月2日~2016年12月30日。(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
原油価格(WTI先物)
10ー12月
7/14
欧米など6カ国と
イランが核協議で
合意
120
100
0.046%
8/25 2006
年以降の最高
値(139.12)
(ドル/MT)
140
120
100
80
60
40
20
78.87ドル
12/11
38.3ドル
1.5
9/16
S&Pが日本国債
をAA-からA+
に格下げ
10年国債利回り
0.0
10ー12月
2.0
0.6
0.2
2015年
7ー9月
110
(%)
12/16
FOMC
0.25%の利上げ
10/29
米量的緩和終了
0.8
100
4ー6月
130
12/14
FOMC
0.25%の利上げ
(%)
110
1ー3月
16,000
ドル円相場
90
120
70
10/5
TPP大筋合意
110
▲ 0.4
130
12/20
日銀現状維持を
決定
8/2
事業規模28兆
円の経済対策
150
18,000
10/31
日銀が追
加緩和を
決定
8/22
イエレンFRB議長
早期利上げの可能性
に言及
170
160
安倍首相が消
費増税延期を 7/29
日銀追加緩
表明
和(ETF買
入れ倍増)
12/14
衆議院選挙
(円)
180
12/14
FOMC
0.25%の利上げ
日経平均株価
4/1
消費税引き上げ
(5%→8%)
2014年
(円)
10ー12月
12/16
FOMC
0.25%の利上げ
NYダウ
17,000
15,000
2016年
7ー9月
2017年1月
6/5
OPEC
現行生産目標の
据え置きを決定
3/18
ロシアがウクライナ南
部クリミア半島の編
入を表明
12/4
OPEC
現状の増産ペース
を許容
40
20
2/16
4産油国が増産
凍結で合意
2/11
リーマンショック
後の最安値
(26.21)
9/28
OPEC
原油生産量を日
量3,250~
3,300万バレル
に制限することで
合意
53.72ドル
1/16
イラン経済制裁解除
1ー3月
4ー6月
7ー9月
2014年
10ー12月
1ー3月
4ー6月
7ー9月
2015年
10ー12月
1ー3月
4ー6月
7ー9月
10ー12月
2016年
(注)データ期間は2014年1月2日~2016年12月30日。(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。■当資料に基づ
いて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についての
データ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成
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作成基準日:2016年12月末
三井住友アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
2/2