墨田区保健所 保健予防課 感染症係 電話 03-5608-6191(直通) FAX03-5608-6507 平成 28 年 12 月号 ● 感染症流行情報 ■ 都内に感染性胃腸炎の流行警報がでました。 都内の患者報告数が、流行警報基準*を超えました。例年、11月から2月にかけての時期 は感染性胃腸炎の発生が最も多くなる時期であり、今後の流行拡大に注意が必要です。 手洗 麻しん(はしか)について いを徹底し、感染予防に努めましょう。各施設におかれましては、十分な感染防止対策をお願 麻しんは「麻しんウイルス」によってひきおこされる感染症で、一般的に「はし いいたします。* 流行警報基準 : 感染症発生動向調査における定点医療機関からの報告に か」とよばれます。今年、都内で 主に海外で感染したものと考えられる患者の報 て、 定点当たり患者報告数が20人/週を超えた保健所の管内人口の合計が、東京都の人口全 告がありました。周辺自治体からは、国内で感染した麻しん患者の報告があり、今 体の 30%を超えた場合に、警報を発しています。 後の国内での感染の広がりについては、十分な注意が必要です。 ■ 都内でインフルエンザの流行が始まりました。 医療機関受診をするときは・・・・ 都内定点医療機関からの患者報告数が、流行開始の目安となる定点当たり1.0人を超えまし た。過去5年間で最も早い流行開始となっています。 今後、本格的な流行が予想されるため、 インフルエンザにかからない、感染を広げないための対策を心がけましょう。 感染性胃腸炎とは 感染性胃腸炎とは、主にウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称です。 原因になる ウイルスには、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」、「アデノウイルス」などがあり、主な症 状は腹痛、下痢、おう吐、発熱です。 【 予防のポイント】 ・ こまめな手洗いを習慣づけましょう(手洗いは多くの感染症に共通する重要な予防策です) 特に排便後、調理や食事の前には、その都度、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。 ・ おう吐物やふん便は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系の漂白剤)を使用し、適切に処理しま しょう。 ・ おう吐物やふん便を処理する時は、使い捨ての手袋、マスク、エプロンを着用し、処理を した後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。 ・ カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。(中心温度85 ∼90℃で少なくとも90秒間の加熱が必要です) * 東京都感染症情報センターの「感染性胃腸炎の流行状況」のページもご参照ください。 「感染性胃腸炎」 2016 年 第 46 週 定点報告分推移グラフ 都内でインフルエンザの流行が始まりました。 【対策のポイント】 ・ こまめな手洗い ・ 休養・栄養・水分補給 ・ 咳エチケット ・ 適度な室内加湿・換気 ・ 予防接種(かかりつけ医と相談) インフルエンザウイルスは毎年のように変異しながら流行します。また、インフルエンザワ クチンの発症予防効果は、接種後 2 週間からおよそ 5 か月程度といわれていますので、毎 年接種する必要があります。生後 6 か月から接種することができます。13 歳未満の児は 2 ∼4 週間隔で 2 回接種しますが、より高い免疫効果を得るには、3∼4 週間隔を空ける必要 があります。 【発症後の登園、登校について】 インフルエンザ発症後の登園・登校については以下のようになっております。 ①発症した日を 0 日目として 5 日を経過し、かつ解熱後3日間を経過するまでは休んでもら うようにする。(保育所における感染症対策ガイドライン) ②発症した後 5 日を経過し、かつ解熱した後 2 日(幼児は 3 日)を経過するまでを出席停止 とする。(学校保健安全法) ・・・とは、最低、発症した後 5 日を経過するまでに加えて、解熱した日によって出 席停止期間は延長するということになります。 このお知らせは、東京都感染症情報センター(http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/)の情報及び 東京都健康安全研究センターが集計を行った 「東京都感染症発生動向調査週報」 (http://survey.tokyo-eiken.go.jp/epidinfo/)を基に作成しています。 2
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