教科に関する調査の結果

平成 28 年 11 月
志摩市立小中学校の保護者の皆様
志摩市教育委員会
平成19年度から続いている全国学力・学習状況調査ですが、平成28年度も例年通り
行われました。今回の調査内容は以下の5点です。
「国語A」「国語B」「算数・数学A」「算数・数学B」「児童生徒質問用紙」
A問題は、「基礎的・基本的な知識・技能が身についているかどうかを見る問題」、B問
題は、「基礎的・基本的な知識・技能を活用することができるかどうかを見る問題」です。
調査の結果から平成28年度の志摩市の児童生徒の学力・学習状況がわかってきたので、
報告させていただきます。
【教科に関する調査の結果】
A問題に比べB問題に課題があります
これは数年来続いている傾向であり、全国の状況や県の状況も同じような傾向が見られます。本年
度もこれまでと同じような傾向が見られました。
今年の問題でできていた問題(○)、できていなかった問題(▲)の一部を紹介します。
※(○)…正答率80%以上 (▲)…正答率40%以下
《小学校・・・6年生実施》
国語A○目的に応じて図と表を関係づけて読む。 ○用紙全体との関係に注意し、文字の大きさや
配列を決める。
国語B 正答率80%以上、40%以下に該当する問題はありませんでした。
算数A○基本的な四則計算をする。 ○二つの数の大小関係を表す不等号を書く。 ○三角形の
底辺に対応する高さを選ぶ。
算数B○示された条件を基にほかの正方形について検討し、同じ決まりが成り立つかを調べる。
▲示された式の中の数値の意味を解釈し、それを記述する。 ▲示された四角形を並べてで
きる図形を選ぶ。 ▲グラフから貸出冊数を読み取り、それを根拠に、示された事柄が正し
くない理由を記述する。
《中学校・・・3年生実施》
国語A○漢字を正しく読んだり書いたりする。 ○歌に表れた作者の思いを想像する。
▲文字の形や大きさ、配列に注意して書く。
国語B○目的に応じて必要な情報を読み取る。 ▲課題を決め、それに応じた情報の収集方法を
考える。
数学A○加法と減法の計算をする。 ○比例の表を完成させる。 ▲与えられた方法で作図された
直線についていえることを選ぶ。
数学B▲数学的な表現を用いて説明する問題。
小中学校とも活用力を見る記述式の問題に課題が残ります。国語科においては、解答はしていて
も、正答の条件を満たしていないものがあり、いくつかの情報から総合的に考え、答える問題に課
題があります。算数科・数学科においては、数学的な考え方を問う問題について正答率が低い傾向
があります。
【学校では学力向上のためにこんなことに取り組んでいます】
学習規律の徹底
私語をしない、授業開始のチャイムを守る、話をしている人の方を向いて聞く、聞き手に向かって話
をする等を大事にしながら授業を進めています。また、子どもたちも学習の必要性を感じながら、熱意
を持って勉強している様子が児童生徒質問紙から伺えます。
授業の充実
基礎的・基本的な事柄を定着する授業を行っています。また、授業で学習する内容をはっきりさせ、
授業後には学んだことを振り返る活動を行っています。
さまざまな考えを出し、みんなで話し合う活動にも力を入れています。
学力調査の結果を分析し、そこから見えてきた課題を職員で共有し、よりよい授業を目指し研修を
重ねています。
家庭学習・補充学習
宿題を出し、提出されたものに評価・指導をしています。また、家庭学習の仕方を具体例をあげな
がら指導しています。
放課後や長期休業期間に必要に応じて補充学習をし、学力の定着を図っています。
【生活習慣や学習環境等に関する調査の結果】
望ましい状況
・多くの小中学生が、毎朝朝食をとり、毎日同じくらいの時刻に起きています。
・「ものごとを最後までやりとげてうれしかったことがある」「友達と話し合うとき、友達の話や意見を最
後まで聞くことができる」「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思う」「人の役に立つ人間に
なりたい」「学校に行くのは楽しい」「学校で友達に会うのは楽しい」と多くの子が回答しています。
・「学校で好きな授業がある」「算数の勉強は大切だと思う」「数学ができるようになりたい」「算数の授
業で学習したことは将来、社会に出たときに役に立つと思う」等、学習の意義を感じ、意欲を持って
学んでいるようです。
・「学校のきまりを守っている」と回答した子も多く、規範意識も高いです。
気になる状況
・家庭で授業の予習・復習をするなど、自分で計画して学習する時間が短くテレビやビデオ等を見る
時間が長い傾向にあります。
・読書をしたり、新聞を読んだりすることが少ない傾向にあります。
・人前で自分の意見を言うことが苦手であり、自分の考えがうまく伝わるように工夫することができにく
い傾向にあります。
・国語や算数、数学等の学習の必要性は感じているものの「好き」と回答する子は少ないです。
家庭学習を充実させよう
時間や場所をきめて一定時間集中してやろう
*小学生
*中学生
《めやすとして…》
10分×学年+10分
100分~180分
宿題+さらにもうひと勉強!!
おうちの方の見守り、励ましがあると子
どもたちの意欲も増します。よろしくお願
いいたします。
ご家庭のご支援・ご協力をお願いいたします
基本的な生活習慣の定着、学習の基礎基
本の定着が図られていることは、日々ご家
庭でのご支援、ご協力があるからこそのこ
とです。
子どもたちのご家庭でのさらなる学習環
境充実のために、テレビ等の視聴時間や情
報機器の取り扱い、家庭学習の時間や内容
等について今一度お子様とお話しをされ、
各ご家庭に応じたルール作りをしていただ
きますようお願いいたします。