りそなグループ各社の格付を維持

NEWS RELEASE
2016年11月9日
【格付維持】
りそなグループ各社
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
<格付見直し結果> 格付対象は後記をご参照ください
発行者(証券コード)
発行体格付
りそなホールディングス(8308)
A(維持)
りそな銀行
A+(維持)
埼玉りそな銀行
A+(維持)
格付の方向性
安定的
安定的
安定的
短期債務
-
a-1(維持)
a-1(維持)
【格付理由】
りそなグループは、りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行などで構成される大手銀行グループ。
首都圏と大阪府を中心とした広範な営業基盤を持ち、預貸金では3大金融グループに次ぐシェアがある。
2015年6月に公的資金を完済した。「リテールNo.1の実現」を目指して、新たな収益機会の創出などに取
り組んでいる。
リスク選好度は高くない。事業ポートフォリオは国内リテール銀行業務にフォーカスし安定している。
必要な機能は基本的に外部の有力提携先で補完する方針。資産の抱えるリスクも限定的だ。大口与信集
中リスクは小さく、金利リスクも大きくない。大きく削減してきた政策保有株式はさらなる圧縮が課題
だが、普通株式等Tier1(CET1、その他有価証券評価差額金を除く)に対する政策保有株式の取得原価の
比率(2016年6月末で28.0%)を中期的には10%台に削減する方針で、実現すればリスクプロフィールの
改善に寄与しよう。保有株式の損益分岐点も非常に低い。退職給付信託に拠出してオフバランスになっ
ていた政策保有株式も大半を売却し、残り僅かとなっていた株式を銀行本体に全て返還済みのため、退
職給付会計を通じた損益変動リスクも小さい。全体として、大手行の中では金融資本市場の影響を最も
受けにくい。
収益力はやや低いが、収益構造は顧客部門中心で、その質は比較的高い。オペレーション改革による
低コスト運営の進展に加え、リテール・マーケティングやクロスセルのための態勢整備、信託・不動産
業務を兼営する強みなどが下支えしている。マイナス金利環境で金利収支は厳しいが、継続的なオペレ
ーション改革によって生産性は今後も向上しそうで、一定の対応力を備える。日本では今後、相続や資
産・事業の承継ビジネス、アセットマネジメントビジネスなどの拡大が予想され、収益機会が広がって
いくだろう。ネットとリアルなど全てのチャネルの融合や、グループの店舗ネットワークや情報・機能
の融合など、オムニチャネル戦略を進めて新たな商品・サービスの提供も加速させている。
リスク耐久力はAゾーンに見合い、改善基調にある。内部留保は公的資金返済の過程では積み上がりに
くかったが、今後は着実な蓄積が期待できる。マイナス金利環境で収益力に下押し圧力がかかっている
ため、その時間軸はやや後退する可能性があるものの、抑制されたリスクやストレス耐性を踏まえれば、
中期的にAAゾーンに向上する可能性がある。なお、日本ソブリンのリスクが顕在化すると大きな影響を
受ける点には留意が必要である。
2016年6月末の国際統一基準のCET1比率は9.98%、その他有価証券評価差額金を控除すると8.66%。国
内基準の総自己資本比率は13.04%。今後もリスクアセット計測の厳格化が見込まれるが、各種の資本バ
ッファーをも考慮した最低所要資本比率を上回る水準は確保していけるだろう。国内基準で十分な自己
資本を確保しつつ、国際統一基準のCET1比率(その他有価証券評価差額金を除く)で8%を安定的に上回
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
る水準を目指すという資本政策を掲げており、今後も堅実な自己資本運営が期待できる。
資産の質は比較的健全だ。金融円滑化を目的に実施された貸出条件緩和債権の認定基準緩和を受け、
実抜計画(実現可能性の高い抜本的な経営再建計画)の策定などにより「その他要注意先」に区分して
いる与信の比率も十分に管理可能な水準にある。住宅ローンや不動産賃貸・資産管理会社向け貸し出し
の質も現状問題ない。近年は相続対策など供給者側の事情で賃貸不動産が供給過剰気味になっており、
今後の空室率上昇や賃料下落が懸念されるが、堅実な与信業務運営を踏まえれば、質が大きく悪化する
可能性は低いとR&Iはみている。大口問題先にはDCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法を適用し
て高率の引き当てを行うなど引当方針も厳格だ。
流動性は十分に備えている。円貨は国内の個人預金基盤が非常に強固なうえ、預貸率が低いことが寄
与している。外貨は現在のところ貸し出しなどの資産を大きく増やしていないため懸念はないが、中長
期的には拡大基調にあるとみられ、いずれ外貨調達の強化が課題になろう。
○りそなホールディングス
りそなグループの持株会社。グループの一体性は強く、格付はグループ全体の信用力を反映している
が、持株会社固有の構造的劣後性などを考慮し、グループ中核会社の1ノッチ下にしている。単体の財務
構造は、関係会社株式が株主資本を上回るダブルレバレッジの状態にある。
○りそな銀行
りそなグループの中核銀行。格付はグループ全体の信用力をそのまま反映している。埼玉県を除く首
都圏と大阪府に広範な営業基盤を持ち、とりわけ大阪府での市場地位が高い。信託業務を兼営しており、
遺言信託などリテール信託、不動産、年金などの業務があることが強みだ。
○埼玉りそな銀行
りそな銀行と並ぶグループの中核銀行。格付はグループ全体の信用力をそのまま反映している。埼玉
県におけるトップバンク。埼玉県は経済規模が全国上位で、東京のベッドタウンとしての性格が強い。
県内に進出する近隣地銀などとの競争は激しいが、顧客との強固なリレーションやグループが持つ信託、
不動産、年金などの機能が差別化要因になり、今後も高い競争力を維持していけるだろう。
【格付対象】
発行者:りそなホールディングス (証券コード:8308)
名 称
格 付
発行体格付
A(維持)
名
称
発行登録(社債)
名
称
第10回無担保社債
第11回無担保社債
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
発行予定額
(億円)
5,000
発行総額
(億円)
500
300
格付の方向性
安定的
発行予定期間
予備格付
2016年07月11日~2018年07月10日
A(維持)
発行日
償還日
2012年12月13日
2016年07月27日
2017年12月13日
2021年07月27日
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
格
付
A(維持)
A(維持)
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
発行者:りそな銀行
名 称
発行体格付
名
称
第4回無担保社債 *
第6回無担保社債 *
第7回無担保社債 *
第8回無担保社債 *
第9回無担保社債 *
第10回期限前償還条項付
無担保社債 *
第11回無担保社債 *
第12回無担保社債 *
第13回期限前償還条項付
無担保社債 *
* (劣後特約付)
名 称
短期債務
称
第4回期限前償還条項付
無担保社債 *
* (劣後特約付)
名 称
短期債務
格付の方向性
安定的
発行総額
(億円)
500
500
400
250
200
660
発行日
償還日
2009年07月17日
2010年03月04日
2010年09月28日
2011年06月01日
2011年12月22日
2012年02月22日
2019年06月20日
2020年03月04日
2020年09月28日
2021年06月01日
2026年12月22日
2022年04月21日
A(維持)
A(維持)
A(維持)
A(維持)
A(維持)
A(維持)
350
160
200
2012年03月14日
2012年03月14日
2012年06月21日
2022年03月15日
2027年03月15日
2022年06月21日
A(維持)
A(維持)
A(維持)
格
格
付
付
a-1(維持)
発行者:埼玉りそな銀行
名 称
発行体格付
名
格 付
A+(維持)
格 付
A+(維持)
発行総額
(億円)
250
格付の方向性
安定的
発行日
償還日
2012年07月27日
2022年07月27日
格
格
付
A(維持)
付
a-1(維持)
☆予備格付は、個別債務の最終的な条件が決定されていない段階で予備的な信用格付が必要となる場合に、付与
する評価です。個別債務の最終的な契約内容等によっては、予備格付とは異なる信用格付が付されることがあ
ります。
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
久保 太郎
細田 弘
信用格付を付与した日
主要な格付方法
2016年11月04日
事業法人等の信用格付の基本的な考え方 [2015.05.01]
金融機関等に共通する格付の考え方 [2014.03.13]
預金取扱金融機関 [2015.12.21]
金融グループの格付の考え方 [2013.07.31]
規制資本商品等と金融機関等の格付の考え方 [2016.10.20]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載
しています。http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
りそなホールディングス、りそな銀行、埼玉りそな銀行
注
格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報
品質確保のための措置
情報提供者
決算書類、開示情報
公認会計士の監査済みである、またはそれに準じた信頼性が確保され
ている決算書類であること。一般に開示された、またはそれに準じた
信頼性が確保されている情報であること。
格付関係者
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約
定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債
務等の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何
ら意見を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来
の事実の表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその
他の意見についての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項
について、いかなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これら
の情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合
には、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信
用格付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性
が高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することが
あります。
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.