発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601 兵庫のり研究所 ℡(078)942-1531 珪藻赤潮情報 KH-28-1(播磨灘) 平成 28 年 11 月 2 日 発行 珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。 調 査 年 月 日 :10 月 31 日 〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )および●(西 部 )印 で表 示 して います。〕 概 況 播磨灘(調査海域)の DIN 濃度は、沖合海域で概ね 6μmol/L 以上、高砂以西の北部沿岸では 1~4μmol/L 程度となっています。 ユーカンピア及びコスキノディスクスワイレシーはわずかに確認される程度でした。 水温は、白浜以西では 20.8~22.4℃、家島諸島周辺では 21.6~22.7℃、江井ヶ島・高砂周辺で 21.8~22.7℃、明石海 峡付近並びに西浦では 22.3~22.7℃、鹿ノ瀬周辺では 22.5℃でした。 相生 網干 3.8 (4.0) 赤穂 1.8 (2.2) 2.0 (1.8) 3.2 (4.4) 0.9 (4.8) 溶存態無機窒素 DIN (μmol/ℓ ) 白浜 家島 坊勢 6.6 (6.8) ) 2.9 (2.7) 1.2 (3.1) 高砂 4.9 (4.8) 別府 8.7 東二見 1.7 (7.3) 江井ヶ島 6.0 林崎 8.2 (1.5) (7.2) (8.5)垂水 6.6 6.5 6.6 (6.7) 6.4 7.4 (6.7) (5.4) (6.6) (7.5) 6.3 7.5 (6.4) 6.6 (7.4) (6.9) 富島 5.5 浦 浅野 森 (5.4) 室津育波 ※ 底層の値を( )で示しています。 仮屋 尾崎 6.8 (6.9) 郡家 江井 相生 網干 0 (0) 赤穂 0 (0) 11 (0) 5 (0) 家島 坊勢 0 (0) ユーカンピア ( cells/mℓ ) 白浜 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) ※ 底層の値を( )で示しています。 須磨 3 (0) 0 (0) 高砂 別府 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 6 (0) 0 (0) 0 (0) 東二見 江井ヶ島 0 (0) 林崎 1 (0) 富島 浦 浅野 森 育波 室津 仮屋 尾崎 郡家 江井 0 (0) 0 (0) 垂水 0 (0) 須磨 相生 網干 0 (0) 赤穂 0 (0) 0 (0) 家島 0 (0) 0 (10) 0 (0) 5 (0) 坊勢 0 (0) 0 (0) 0 (0) コスキノディスクス ( cells/ℓ ) 白浜 5 (0) ) 0 (0) 0 (0) 高砂 別府 0 東二見 (0) 江井ヶ島 0 林崎 0 (0) (0) 0 0 (0) 0 (0) (5) 0 0 (0) (0) 富島 0 浦 浅野 森 (0) 室津育波 郡家 ※ 底層の値を( )で示しています。 江井 沿岸西部 12 点平均 DIN(μmol/ℓ)※ 12 沿岸東部 11 点平均 DIN(μmol/ℓ)※ 8 6 10 8 6 4 4 2 2 0 11月 12月 1月 2月 H23 H24 H25 H26 H27 H28 12 H23 H24 H25 H26 H27 H28 10 3月 4月 0 11月 沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※ 350 ~ H23 H24 H25 H26 H27 H28 300 250 200 150 350 374 150 50 1月 2月 3月 4月 0 11月 沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※ 500 400 ~ 1,847(H22) ~ 1,146(H24) H23 H24 H25 H26 H27 H28 300 200 3月 4月 12月 1月 2月 3月 4月 沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※ 500 400 ~ ~ H23 H24 H25 H26 H27 H28 687(H24) 1,222(H22) 300 200 100 100 0 11月 2月 H23 H24 H25 H26 H27 H28 200 50 1月 沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※ 250 100 12月 12月 300 100 0 11月 仮屋 尾崎 0 (0) 須磨 垂水 12月 1月 2月 3月 4月 0 11月 12月 1月 ※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。 2月 3月 4月 平成28年10月31日の水平分布状況(表層、実測値) 溶存態無機窒素濃度(DIN、μmol/L) L 2 L ユーカンピア(cells/ml) コスキノディスクス(cells/L) ユーカンピアは北部沿岸の一部海域でごく わずかに確認される程度です(11cells/ml 以下)。 コスキノディスクスワイレシーは、ごくわずか に確認される程度です(5cells/L以下)。 3 45 H8 2 3 4 5 H H 7 6 L 6 6 L5 *Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています 播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み 播磨灘北部沿岸では、小型珪藻のキートセロスやタラシオシラ(群体を形成している種類もあ ります)を主体に、大型珪藻のステファノピクシスなど多種の珪藻類が発生しています。大型珪 藻のコスキノディスクスワイレシー及びユーカンピアはわずかに確認される程度でした。 海水が鉛直混合する時期となっていますので、沖合域及び明石海峡周辺の DIN 濃度は概ね 6μ mol/L 以上を維持していますが、珪藻類が断続的に発生している高砂以西の北部沿岸では 1~4μ mol/L 程度となっています。気象庁の週間天気予報では、降水量は平年並み又は少ないとされて おり、海域全体の短期的な栄養塩濃度の推移は現状維持程度と考えられます。 週間天気予報 気象庁 11 月 1 日 16 時 32 分 発表 ※気象庁ホームページより転載 向こう一週間(11/2~11/8)の近畿地方は、北部では気圧の谷や寒気の影響で、雲の広がる日が 多いでしょう。中部と南部では、期間の中頃にかけては高気圧に覆われて概ね晴れますが、期間 の終わりは気圧の谷の影響で雲が広がる見込みです。 最高気温、最低気温はともに、平年並か平年より低い日が多いでしょう。 降水量は、平年並か平年より少ない見込みです。 その他の情報 ・岡山県の調査(10/25)では、日生沿岸域で DIN(表層)が 2.3~7.1μM でした。大型珪藻の コスキノディスクスは確認されませんでした。 ・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。 http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm 【今後の予定】 ・平成 29 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。 ・次回は 11 月 15 日頃に発行予定です。 *この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。 http://www.hyogo-suigi.jp/
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