発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601 兵庫のり研究所 ℡(078)942-1531 珪藻赤潮情報 KH-28-6(播磨灘) 平成 28 年 12 月 22 日 発行 珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。 調 査 年 月 日 :12 月 21 日 〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )および●(西 部 )印 で表 示 しています。〕 概 況 播磨灘(調査海域)の DIN 濃度は、沖合域及び明石海峡周辺では概ね 5μmol/L 以上、北部沿岸では3 μmol/L 以上を維持しています。 播磨灘北部沿岸で発生しているタラシオシラディプロキクルスの群体は西播磨沿岸の底層に多く分布してい ます。ユーカンピアは北部沿岸を中心に確認されていますが、数は少ない状況です。コスキノディスクスワイレ シーは海域全体で確認されていますが、数は少ない状況です。 水温は、白浜以西では 12.7~16.3℃、家島諸島周辺では 14.0~15.6℃、江井ヶ島・高砂周辺で 15.1~15.5℃、明石海 峡付近並びに西浦では 15.4~15.5℃、鹿ノ瀬周辺では 15.2~15.6℃でした。 相生 網干 4.2 (2.6) 赤穂 3.6 (5.4) 5.9 (4.9) 3.5 (5.1) 3.5 (4.8) 3.9 (7.4) 溶存態無機窒素 DIN (μmol/ℓ ) 白浜 4.7 (1.9) 家島 坊勢 8.4 (6.7) 6.7 (6.3) 6.2 4.0 (5.8) (6.0) 6.9 (6.3) 5.8 (6.1) ) 高砂 別府 19.5 (8.9) 江井ヶ島 6.1 林崎 8.5 (6.8) 5.7 (6.1) 垂水 6.3 (5.5) 6.8 (6.5) 5.5 (6.5) 6.1 (5.7) (6.0) 5.9 富島 浦 浅野 (5.9) 育波 森 室津 尾崎 6.0 (5.9) ※ 底層の値を( )で示しています。 東二見 仮屋 郡家 江井 相生 網干 0 (3) 赤穂 6 (0) 5 (5) 0 (0) 家島 坊勢 0 (0) ユーカンピア ( cells/mℓ ) 白浜 7 (1) 0 (0) 0 (0) 3 (0) ※ 底層の値を( )で示しています。 須磨 0 (1) 0 (47) 高砂 別府 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 5 (2) 0 (0) 0 (0) 東二見 江井ヶ島 0 (0) 林崎 0 (0) 富島 浦 浅野 森 育波 室津 仮屋 尾崎 郡家 江井 0 (0) 0 (0) 垂水 0 (0) 須磨 相生 網干 10 (15) 赤穂 85 (30) 20 (0) 家島 0 (30) 0 (5) 坊勢 10 (15) 0 (5) 0 (0) 55 (0) 0 (0) コスキノディスクス ( cells/ℓ ) 白浜 15 (0) ) 45 (20) 0 (0) 高砂 別府 15 東二見 (5) 江井ヶ島 10 林崎 0 (5) (5) 5 5 (20) 0 (5) (0) 15 5 (0) (0) 富島 0 浦 浅野 森 (15) 室津育波 郡家 ※ 底層の値を( )で示しています。 江井 沿岸西部 12 点平均 DIN(μmol/ℓ)※ 12 沿岸東部 11 点平均 DIN(μmol/ℓ)※ 8 6 10 8 6 4 4 2 2 0 11月 12月 1月 2月 H23 H24 H25 H26 H27 H28 12 H23 H24 H25 H26 H27 H28 10 3月 4月 0 11月 沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※ 350 ~ H23 H24 H25 H26 H27 H28 300 250 200 150 350 374 150 50 1月 2月 3月 4月 0 11月 沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※ 500 ~ H23 H24 H25 H26 H27 H28 1,146(H24) 400 300 200 3月 4月 12月 1月 2月 3月 4月 沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※ 500 ~ H23 H24 H25 H26 H27 H28 687(H24) 400 300 200 100 100 0 11月 2月 H23 H24 H25 H26 H27 H28 200 50 1月 沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※ 250 100 12月 12月 300 100 0 11月 仮屋 尾崎 5 (0) 須磨 垂水 12月 1月 2月 3月 4月 0 11月 12月 1月 ※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。 2月 3月 4月 平成28年12月21日の水平分布状況(実測値) 溶存態無機窒素濃度(DIN、表層・μmol/L) 7 L L 8H 4 H 港湾水の影響で 局所的に高い 約20μmol/L H 4 5 L 7 タラシオシラ(底層・群体/L) 200 100 H 300 H L 5 6 コスキノディスクス(表層・cells/L) コスキノディスクスワイレシーは、北部海域を 中心に確認されていますが、数は少ない状況 です(表層85cells/L、底層30cells/L以下)。 6 今回南部は調査していません 今回南部は調査していません 今回南部は調査していません *Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています 播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み 播磨灘北部沿岸で発生しているタラシオシラディプロキクルスの群体(数ミリの茶色い小判状 で、水をすくうと肉眼でも確認できます)は、ここ数日海況が穏やかだったこともあり、西播磨 沿岸の底層に多く分布しています。多い箇所では 385 群体/L 程度確認され、今後荒天が予報され ていることから、分布が広がる可能性もありますので、引き続き動向には十分ご注意下さい。大 型珪藻のコスキノディスクスワイレシーは、海域全体で確認されていますが、数は少ない状況で す(85cells/L 以下) 。ユーカンピアは北部沿岸を中心に確認されていますが、数は少ない状況で す(表層 7cells/ml、底層 47cells/ml 以下) 。 DIN 濃度は、沖合域及び明石海峡周辺では概ね 5μmol/L 以上、北部沿岸域では 3μmol/L 以上 を維持しています。気象庁の週間天気予報では、降水量は平年並みか多いとされており、海域全 体の短期的な栄養塩濃度の推移は現状維持程度と考えられます。 週間天気予報 気象庁 12 月 21 日 16 時 32 分 発表 ※気象庁ホームページより転載 向こう一週間(12/22~12/28)の近畿地方は、中部や南部では、気圧の谷の影響で雲が広がりや すく、明後日(23日)にかけてと期間の後半は雨の降る日がある見込みです。 なお、22日から23日にかけて、発達する低気圧の影響で、荒れた天気となるところがある でしょう。 最高気温、最低気温はともに、平年並か平年より高く日が多く、かなり高い日がある見込みで す。 降水量は、平年並か平年より多いでしょう。 その他の情報 ・岡山県の調査(12/15)では、日生沿岸域で DIN(表層)が 3.4~3.6μM でした。大型珪藻の コスキノディスクスは 90~150cells/L 確認されました。 ・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。 http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm 【今後の予定】 ・平成 29 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。 ・次回は平成 29 年 1 月 6 日頃に発行予定です。 *この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。 http://www.hyogo-suigi.jp/
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