2812号 - 兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センター

発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601
兵庫のり研究所
℡(078)942-1531
珪藻赤潮情報 KH-28-12(播磨灘)
平成 29 年 2 月 23 日 発行
珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。
調 査 年 月 日 :2 月 22 日 〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )および●(西 部 )印 で表 示 しています。〕
概 況 播磨灘(調査海域)の DIN 濃度は、明石海峡周辺を除き、1μmol/L 以下まで低下しています。
播磨灘では、大型珪藻のユーカンピアが全域で多く発生しています。コスキノディスクスワイレシーは散見さ
れる程度でした。
水温は、白浜以西では 8.4~9.6℃、家島諸島周辺では 8.5~9.3℃、江井ヶ島・高砂周辺で 8.9~9.5℃、明石海峡付近
並びに西浦では 9.2~10.0℃、鹿ノ瀬周辺では 8.9~9.2℃でした。
相生
網干
0.2
(0.2)
赤穂
0.3
(0.2)
家島
坊勢
0.2
(0.2)
0.2
(0.2)
0.3
(0.2)
0.2
(0.2)
0.8
(0.3)
0.3
(0.2)
0.2
0.3
(0.4) (0.3)
0.7
(0.5)
0.4
(0.3)
)
溶存態無機窒素
DIN
(μmol/ℓ )
白浜
0.4
(0.2)
高砂
別府
1.4
(1.1)
室津
尾崎
赤穂
739
(693)
463
(460)
仮屋
江井
ユーカンピア
( cells/mℓ )
白浜
854
高砂
(512) 371
489
(730) 別府
441
165
東二見
(400) 85
(247)
379 江井ヶ島
(77)
(339)
300
家島
3
(402)
8 林崎
(496) 113
(0)
(41)
坊勢
垂水
(99)
2
2
27
122
15
(23)
81
(23)
(68)
(178) (19)
18
(71)
233
(21)
(111)
120
富島
浦
浅野
(86)
森
育波
※ 底層の値を( )で示しています。
須磨
郡家
相生
網干
江井ヶ島
2.2 林崎 2.8
(2.5)
1.0
(2.3)
垂水
1.8
(1.1)
2.4
(2.5)
0.7 (2.0)
2.4
(0.7)
(2.1)
0.9
富島
浦
浅野
(0.8)
育波
森
0.8
(0.9)
※ 底層の値を( )で示しています。
東二見
室津
尾崎
116
(116)
郡家
江井
仮屋
須磨
相生
網干
0
(0)
赤穂
0
(0)
0
(5)
家島
0
(5)
0
(0)
高砂
0
(0)
別府
0 東二見
(0)
江井ヶ島
0 林崎 0
(0)
(0)
5
5
(0)
0
(0)
(0)
0
0
(0)
(0)
富島
0
浦
浅野
森
(0) 室津育波
0
(0)
坊勢
0
(0)
0
(0)
0
(0)
コスキノディスクス
( cells/ℓ )
白浜
0
(0)
)
0
(0)
5
(0)
郡家
※ 底層の値を( )で示しています。
江井
沿岸西部 12 点平均 DIN(μmol/ℓ)※
12
沿岸東部 11 点平均 DIN(μmol/ℓ)※
8
6
10
8
6
4
4
2
2
0
11月
12月
1月
2月
H23
H24
H25
H26
H27
H28
12
H23
H24
H25
H26
H27
H28
10
3月
4月
0
11月
沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
350
~
H23
H24
H25
H26
H27
H28
300
250
200
150
350
374
150
50
1月
2月
3月
4月
0
11月
沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
~
H23
H24
H25
H26
H27
H28
1,146(H24)
400
300
200
3月
4月
12月
1月
2月
3月
4月
沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
~
H23
H24
H25
H26
H27
H28
687(H24)
400
300
200
100
100
0
11月
2月
H23
H24
H25
H26
H27
H28
200
50
1月
沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
250
100
12月
12月
300
100
0
11月
仮屋
尾崎
0
(0)
須磨
垂水
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
12月
1月
※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。
2月
3月
4月
平成29年2月22日の水平分布状況(表層、実測値)
ユーカンピア(cells/ml)
溶存態無機窒素濃度(DIN、μmol/L)
600 H
L
H 600400
400
1
2
H
200
100
L
コスキノディスクス(cells/L)
200
100
L
コスキノディスクスワイレシーは、全域で確認
されていますが、栄養塩の動向に影響を与
える数ではありません(5cells/L以下)。
今回南部は調査していません
*Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています
播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み
播磨灘では、引き続き大型珪藻のユーカンピアが全域で多く発生しています。今回も前回の調
査と同様に珪藻類は底層に沈積気味ですが、今後はシケが予報されていますので、動向には十分
ご注意下さい。大型珪藻のコスキノディスクスワイレシーは、海域全体で確認されていますが、
栄養塩の動向には問題ありません(5cells/L 以下)
。
DIN 濃度は明石海峡周辺を除き、1μmol/L 以下まで低下しています。大阪管区気象台の週間天
気予報では、降水量は平年並み又は多いとされていますが、海域全体の短期的な栄養塩濃度の推
移は低位現状維持と考えられます。
週間天気予報 気象庁 2 月 22 日 16 時 32 分 発表
※気象庁ホームページより転載
向こう一週間(2/23~3/1)の近畿地方は、中部や南部では、期間のはじめは低気圧や前線の影響
で、雨の降る日がある見込みです。その後は高気圧に覆われて晴れる日が多いでしょう。
なお、発達する低気圧の影響で、明日(23日)は大荒れの天気となる見込みです。
最高気温は、平年並か平年より高いでしょう。
最低気温は、平年並か平年より高く、明日(23日)はかなり高い見込みです。
降水量は、平年並か平年より多いでしょう。
その他の情報
・岡山県の調査(2/16)では、日生沿岸域で DIN(表層)が 0.4~0.5μM でした。大型珪藻のユ
ーカンピアは 14~26 万 cells/L 確認されています。
・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。
http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm
【今後の予定】
・平成 29 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。
・次回は平成 29 年 3 月 3 日頃に発行予定です。
*この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。
http://www.hyogo-suigi.jp/