FOMCは現状維持も、市場は大統領選をにらみ下落 情報提供資料 2016年11月4日 11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金融政策の現状維持を決定。 米連邦準備理事会(FRB)は、利上げ時期が近づきつつあることを示唆。 トランプ氏当選には注意が必要も、年末に向けて市場は落着きを取り戻す展開を予想。 11月のFOMCでは金融政策の現状維持を決定 図表1 米連邦準備理事会(FRB)は、11月1~2日に連邦公 2000年1月3日~2016年11月3日:日次 開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利であるフェ デラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.25 ~0.50%で据え置く等、金融政策の現状維持を決定し ました(図表1)。 米政策金利(FF金利)の推移 (%) 7 6 5 物価については、現状認識等を幾分上方修正 声明文を見ますと、FRBは、米国景気の現状に関し て、「労働市場は引き続き強まり、経済成長率は今年 前半に見られた緩やかなペースからピックアップし た」との認識を据え置く一方、物価については現状認 識等を幾分上方修正しました。すなわち、①物価は、 「今年初めに比べ幾分高まった」との文言を新たに声 明文へ盛り込んだほか、②インフレ期待についても、 「市場ベースのインフレ期待指標は上昇した」との文 言を追加しました。さらに、③9月声明文に盛り込まれ 4 3 2 1 0 00 02 04 図表2 には、物価は低位にとどまる見通しにある」という文 言を、足元のエネルギー価格上昇等を受けて、声明文 (%) 90 FRBは利上げ時期が近づきつつあることを示唆 80 また、FRBは金融政策に関する部分において、「FF 70 金利を引き上げる論拠が引き続き強まった」とした上 60 で、利上げ時期の目処について、前回の「当面、目標 50 に向けた継続的進展のさらなる(further)証拠を待つ 40 ことにした」を、今回は「当面、目標に向けた継続的 30 進展の幾分のさらなる(some further)証拠を待つこ 20 とにした」へと変更しました。利上げ時期が近づきつ 10 0 16/4 込む年内の利上げ確率は、11月3日には78.0%まで上 昇しています(図表2)。 10 12 14 16 (年) FF金利先物が織り込む年内利上 げの確率 2016年4月1日~2016年11月3日:日次 から削除しました。 なお、ブルームバーグ算出のFF金利先物市場が織り 08 出所:ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOneが作成 (注)2008年12月16日以降、誘導目標レンジの中央値を表記 ていた「過去のエネルギー価格低下などから、短期的 つあることを示唆した格好です。 06 16/5 16/6 16/7 16/8 16/9 16/10 16/11 (年/月) 出所:ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOneが作成 ※上記グラフは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる 動向などを示唆、保証するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。 商 号 等 / アセットマネジメントOne株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号 加入協会/ 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 1 足元の下落はポジション調整の可能性も 図表3 足元の米国市場は、リスク資産下落の動きがみられ 米国株価とREIT指数の推移 ます。11月3日にはNYダウ工業株30種平均が終値ベー ス で お よ そ 4 ヵ 月 ぶ り の安 値 を 記 録 し た ほ か 、 米国 REIT指数 ※1 はおよそ8ヵ月ぶりの水準へ下落しました (米ドル) 2015年12月31日~2016年11月3日:日次 19,000 (図表3上)。FOMC声明はおおむね市場の事前予想に 18,500 沿った内容と考えられるため、米国の金融政策の先行 18,000 きよりも、大統領選挙をめぐる不透明感が市場の重石 になっていると思われます。 また、アップルなどハイテク企業を中心に構成され、 16,000 17,000 15,000 16,500 以降の下落率が4.8%と、NYダウ工業株30種平均の 16,000 大手フェデックスなど運輸株で構成され、景気動向に 17,000 17,500 9月に過去最高値を付けたナスダック総合指数は、10月 2.1%を上回るものとなっています。これに対し、宅配 18,000 14,000 NYダウ(左軸) 米国REIT指数(右軸) 15,500 13,000 15/12/31 16/3/31 16/6/30 やや先行するとされているダウ輸送株20種平均は同期 16/9/30 (年/月/日) 間の下落率が0.3%とほぼ横ばいにとどまっています (図表3下)。 こうしたことを考慮すれば、足元のリスク資産の下 5,600 落は米国景気や企業業績に対する懸念よりも、むしろ 5,400 2015年12月31日~2016年11月3日:日次 (米ドル) 8,600 2016年9月22日 8,300 5,200 8,000 5,000 7,700 4,800 7,400 4,600 7,100 利益確定を中心としたポジション調整の動きが影響を 与えている可能性も考えられます。 ※1 FTSE NAREIT All Equity REITs Index(配当込) 市場波乱のリスクには注意が必要も、年末に向けて は落着きを取り戻す展開を予想 共和党の大統領候補トランプ氏が当選した場合の市 場波乱のリスクには注意が必要です。 し か し 、 米 国 株 式 市 場 で は S&P500 種 株 価 指 数 が 4,400 国の12月利上げの見方は市場で優勢となっており、大 統領選挙を通過すれば、米国の長期金利動向が落ち着 く可能性は小さくないと考えられます。 NYダウ輸送株指数(右軸) 4,200 15/12/31 6,800 6,500 16/3/31 16/6/30 16/9/30 (年/月/日) 2008年以来の8営業日続落を記録するなど、リスク回 避の動きは相応に進んでいるとみられます。また、米 ナスダック総合指数(左軸) 出所:ブルームバーグのデータを基にアセットマネジメントOneが作成 ※上記グラフは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる 動向などを示唆、保証するものではありません。 したがって、年末に向けては企業業績の持ち直しな どに市場の関心が向かうことが想定され、米国株式市 場、米国REIT市場ともに落着きを取り戻す展開を予想 します。 (2016年11月4日 10時執筆) ※Standard & Poor‘s®並びにS&P®は、スタンダード&プアーズ・ファイナンシャル・サービシーズLLC(以下「S&P」)の登録商標です。 Dow Jones®は、ダウ・ジョーンズ・トレードマーク・ホールディングズLLC(以下「ダウ・ジョーンズ」)の登録商標です。これらは S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスLLCに対して使用許諾が与えられており、アセットマネジメントOne株式会社に対しては特定の目的 のために使用するサブライセンスが与えられています。 【NYダウ工業株30種平均】および【ダウ輸送株20種平均】はS&P ダウ・ジョーン ズ・インデックスLLCが所有しており、アセットマネジメントOne株式会社に対して使用許諾が与えられています。S&P ダウ・ジョーン ズ・インデックスLLC、ダウ・ジョーンズ、S&Pおよびその関連会社は、アセットマネジメントOne株式会社の商品を支持、推奨、販売、販 売促進するものではなく、また投資適合性についていかなる表明をするものではありません。 ※FTSE®は、London Stock Exchange Groupの会社が所有する商標であり、ライセンス契約に基づき、FTSE International Limitedが使用 します。NAREIT®はNAREITが所有する商標です。 ※ナスダック総合指数に関する著作権等の知的財産その他一切の権利はNasdaq Stock Market, Inc.に帰属します。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。 2 投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項 【投資信託に係るリスクと費用】 ● 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式、債券および不動産投資信託証券(REIT)などの値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リス クもあります。)に投資をしますので、市場環境、組入有価証券の発行者に係る信用状況等の変化により基準価額は変 動します。このため、購入金額について元本保証および利回り保証のいずれもありません。 ● 投資信託に係る費用について [ご投資いただくお客さまには以下の費用をご負担いただきます。] ■お客さまが直接的に負担する費用 購入時手数料 :上限4.104%(税込) 信託財産留保額:上限0.5% 公社債投信およびグリーン公社債投信の換金時手数料:取得年月日により、1万口につき上限108円(税込) その他の投資信託の換金時手数料:ありません ■お客さまが信託財産で間接的に負担する費用 運用管理費用(信託報酬):上限 年率2.6824%(税込) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算に よってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等により変動する ため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。 ■その他費用・手数料 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認ください。 ※上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。 費用の料率につきましては、アセットマネジメントOne株式会社が運用するすべての投資信託のうち、徴収するそれぞれ の費用における最高の料率を記載しております。 ※税法が改正された場合等には、税込手数料等が変更となることがあります。 【ご注意事項】 ●当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が作成したものです。 ●当資料は、情報提供を目的とするものであり、投資家に対する投資勧誘を目的とするものではありません。 ●当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、その内容の完 全性、正確性について、同社が保証するものではありません。また掲載データは過去の実績であり、将来の運用成果を保 証するものではありません。 ●当資料における内容は作成時点のものであり、今後予告なく変更される場合があります。 ●投資信託は、 1.預金等や保険契約ではありません。また、預金保険機構および保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。加 えて、証券会社を通して購入していない場合には投資者保護基金の対象ではありません。 2.購入金額について元本保証および利回り保証のいずれもありません。 3.投資した資産の価値が減少して購入金額を下回る場合がありますが、これによる損失は購入者が負担することとなり ます。 3
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