足元の米国REIT市場の下落について

情報提供資料
足元の米国REIT市場の下落について
2016年10月13日
 金利上昇などを背景に、足元で米国REIT市場は軟調に推移
 米国REITの業績は堅調に推移しており、中長期的には上昇基調が継続すると予想される
下落には金利上昇のほか需給要因の可能性も
図表1
足元で米国REIT市場が軟調に推移しています。
10 月 に 入 っ て か ら の 米 国 REIT 指 数
※1
の下落率は
▲4.2%、8月1日に付けた過去最高値からの下落率は
▲9.3%となりました(図表1)。
下落の背景としては、米国製造業・非製造業の景況
感など指標改善に伴う米国長期金利の上昇により、
①新たな物件を取得する際の資金調達コストの増加
が懸念されたこと
米国REIT指数
※1
の推移
2013年10月1日~2016年10月12日:日次
18,000
16,000
14,000
②高利回り商品としての米国REITの魅力が低下す
るとの見方が強まったこと
12,000
などが考えられます。このほか、市場の変動性(ボラ
ティリティ)の影響を低減する目的で組成され、米国
10,000
REIT組入比率の高いETFの一部については10月以降売
却が増加しており、需給要因がマイナスに働いた可能
性もあります。
13/10
14/10
15/10
16/10
(年/月)
出所:ブルームバーグのデータを基にアセットマネ ジメント Oneが作成
※1 FTSE NAREIT All Equity REITs Index(配当込)
過去には金利上昇・米国REIT上昇の局面も
図表2
金利上昇局面ではREIT市場の先行きに対して悲観的
な見方が強まりがちですが、過去における米国REIT市
場のパフォーマンスをみると、必ずしも金利上昇が
REIT市場の中長期的な下落につながったとはいえませ
ん(図表2)。金利上昇局面でも、景気拡大に伴う不動
産需要の拡大から稼働率や賃貸料が上昇し、その結果
収益が拡大することで配当増加の可能性が高まると
いったプラス要因の影響が大きければ、米国REITは上
昇基調を辿ることが可能と考えられます。
米国REITの業績は堅調に推移
米連邦準備理事会(FRB)が9月に公表した地区連銀
拡大したと報告されるなど、ファンダメンタルズは良
2000年1月7日~2016年10月7日:週次 (%)
8
米国REIT指数(左軸)
7
米国10年国債利回り(右軸)
6
18,000
16,000
14,000
12,000
5
10,000
4
8,000
3
6,000
4,000
2
2,000
1
0
経済報告(ベージュブック)では、7月から8月下旬に
おいて商業用不動産市場は大半の地区において一段と
米国REIT指数と10年国債利回り
0
00
02
04
06
08
10
12
14
16(年)
出所:ブルームバーグのデータを基にアセットマネ ジメント Oneが作成
好とみられます。(次ページに続く)
※上記グラフは、将来の経済、市況、その他の投資環境にかかる
動向などを示唆、保証するものではありません。
※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。
商 号 等 / アセットマネジメントOne株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号
加入協会/ 一般社団法人投資信託協会
一般社団法人日本投資顧問業協会
1
また、米国REITの業績は、2016年4-6月期まで四半期ごとの調整済みFFO
※2
成長率が全体として前年同期比
で1ケタ台後半の増加率を維持するなど堅調に推移しており、米国REIT市場を下支えするものと思われます。
米国REITは新たな不動産や同業他社の買収、不動産開発や再開発といった積極的な投資により今後も堅調な
業績推移が見込まれます。
※2
FFO(Funds From Operations):不動産売却等の影響を除いた賃貸事業からどれだけのキャッシュフローが生み出されているかを
測る指標
目先は金利動向に左右されるも、中長期的には上昇基調が継続すると予想される
米国REIT市場は、目先は金利動向に左右される展開が予想されます。特に今後の米連邦公開市場委員会
(FOMC)で利上げが決定された場合、一時的に振れが大きくなる可能性には留意が必要です。しかし、米国の
利上げは緩やかになることが予想されることから、米国長期金利の上昇ペースが今後加速するとは見込みづらく、
先行き懸念は徐々に和らぐものと思われます。
米国景気が堅調に推移するなか、金利動向が落ち着けば米国REITの良好なファンダメンタルズや業績が見直
され、米国REIT市場は中長期的には上昇基調が継続すると予想されます。
(2016年10月13日
12時執筆)
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2
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