2016年11月4日 投資情報室 (審査確認番号H28-TB202) 米国経済・株式市場情報 オーストラリア経済とリート市場の動向について 米FOMCは利上げの見送りを決定 米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げ見送りを決定。イエレン議長を含む8名が賛成し、2名が利上げに投票。 FOMC声明文では、利上げの条件は整ってきたとしつつも、米大統領選挙の結果などを見極める考えを示唆。 先物市場では12月FOMCでの利上げを8割程度織り込む。選挙結果次第では、利上げ観測が後退する可能性も。 大統領選挙に関わる不透明感が米国株の抑制要因に。選挙結果が判明するまでは、神経質な相場展開が続く公算。 インドが追加利下げ 今年4回目 図1:FF金利誘導目標とFF金利先物 市場予想通り、FOMCは利上げ見送りを決定 米連邦公開市場委員会(FOMC)は11月2日(現地時 (%) 2.00 間)、大方の市場予想通り、フェデラル・ファンド (FF)金利の引き上げを見送り、FF金利誘導目標を0.25- 1.75 0.50%で据え置く決定を下しました。投票メンバーのう 1.50 FF金利先物 (2016年12月限) ち、イエレン議長を含む8名が据え置きに賛成し、2名が 0.25%の利上げに投票しました。 声明文は大統領選挙結果を見極める考えを示唆 1.25 FF金利先物 (2017年12月限) 2016年6月23日 英国民投票 1.00 FOMC声明文では、「FF金利を引き上げる条件は引き 0.75 0.73% 続き整ってきたと判断しているものの、当面は政策目標へ 0.50 0.50% 向けた進展に関するもう一段の確証を待つことを決めた」 と述べられ、11月8日の米大統領選挙の結果などを見極め る考えを示唆しました。 米金利先物市場では、次回12月13-14日のFOMCでの 0.25%の利上げを8割程度織り込んでいます(図1)。 0.25-0.50% 0.25 16年1月 16年7月 (出所)米連邦準備制度理事会(FRB)、ブルームバーグ (期間)2015年7月1日∼2016年11月3日 もっとも、2016年6月23日の欧州連合(EU)離脱の是非 図2:S&P500指数とVIX指数 を問う英国民投票のように、米大統領選挙が市場の予想外 の結果となる場合には、利上げ観測が後退する可能性もあ FF金利誘導目標(中心値) 0.00 15年7月 80 2,200 S&P500指数(右軸) ると考えられます。 70 2,100 60 2,000 米株式市場の注目も米大統領選挙に移る FOMCが予想通り利上げの見送りを決定したことで、米 国株式市場の注目も米大統領選挙に移っています。足元で 50 市場心理悪化 は米大統領選挙に関わる不透明感が市場の抑制要因となり、 11月3日のS&P500指数は2016年7月以来の水準に下落 しました(図2)。株式市場の市場心理を示すVIX指数 (恐怖指数)も、英国のEU離脱問題への懸念が高まった 6月以来の水準へ上昇しています。 1,900 米大統領選挙 の不透明感 中国株安 40 欧州 金融不安 市場心理改善 30 20 VIX指数 (左軸) 英国のEU 離脱問題 1,800 1,700 1,600 各種世論調査では、依然としてクリントン氏が僅差で リードしているものの、11月8日の投票結果が明らかにな るまでは、米株式市場は神経質な展開が続きそうです。 10 2015年1月 1,500 2015年7月 (出所)ブルームバーグ 2016年1月 2016年7月 (期間)2015年1月1日∼2016年11月3日 ●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメントの情報を基に、ニッセイアセットマネジメントが作 成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。実際の投資等に係る最終的な決定はご自身で判断してください。●当資 料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等 はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的 な投資成果を示すものではありません。●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行 者および許諾者に帰属します。●投資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。●手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその 合計額については、具体的な商品を勧誘するものではないので、表示することができません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証 するものではありません。 商 号 等 :ニッセイアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号 1/1 加入協会:一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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