2016年9⽉26⽇ ⽇本株ファンドマネージャーの視点 『転換点到来!』 ※このレポートでは、⽇本株ファンドマネージャーが注⽬しているトピックなどを毎週お届けします。 市場の最⼤関⼼事であった⽇⽶の⾦融政策決定会合を無事通過した⾦融市場ですが、どちらの会合もサプラ イズのない内容であったと思います。 ただ、今回⽇本の⾦融政策決定会合ではETFの買⼊枠組みの変更が決定されました。具体的には年間買⼊ 額5.7兆円のうち3兆円については、従来どおり、TOPIX、⽇経225、JPX⽇経400の3指数に 連動するETFを時価総額に概ね⽐例するように買⼊れ、残りの2.7兆円については、TOPIXに連動 するETFを買⼊れるというものです。これによりTOPIX型ETFの買⼊れが従来の約40%から約7 0%まで引き上がると試算されています。 下表の需給インパクトが好転する上位銘柄の顔ぶれを⾒ると⾦融、輸送⽤機器、鉄鋼、情報通信などのバ リュー銘柄が多く含まれているのがわかります。これらの銘柄は今まではリスクオフの時には真っ先に売ら れてしまう銘柄でしたが、今後はリスクオフの時に逆に⽇銀のETF買いにより底堅い動きをする可能性が 出てきました。これは、今までにはない兆しで物⾊対象が⼤きく変わる転換点になるかもしれません。 ETF買い⼊れスキームの変化で需給インパクトが変化する上位25銘柄(⽇経平均採⽤銘柄) ①需給インパクトが好転する上位25銘柄(⽇経平均採⽤銘柄) ②需給インパクトが低下する上位25銘柄(⽇経平均採⽤銘柄) 需給インパクト(%) 順位 コード 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 9503 7211 8306 8411 8308 8316 9437 2768 8750 5401 6502 9502 5411 6501 8309 5406 8604 9202 9020 7011 8795 4689 5020 7261 7203 銘柄名 関⻄電⼒ 三菱⾃動⾞⼯業 三菱UFJFG みずほFG りそなHD 三井住友FG NTTドコモ 双⽇ 第⼀⽣命保険 新⽇鉄住⾦ 東芝 中部電⼒ JFEHD ⽇⽴製作所 三井住友THD 神⼾製鋼所 野村HD ANAHD 東⽇本旅客鉄道 三菱重⼯業 T&DHD ヤフー JXHD マツダ トヨタ⾃動⾞ 業種 従来スキーム 電気・ガス業 0.872 0.882 0.881 0.901 0.905 0.915 0.931 0.946 0.942 0.965 0.976 1.015 1.027 1.042 1.085 1.103 1.104 1.107 1.114 1.118 1.115 1.117 1.124 1.151 1.131 輸送⽤機器 銀⾏業 銀⾏業 銀⾏業 銀⾏業 情報・通信業 卸売業 保険業 鉄鋼 電気機器 電気・ガス業 鉄鋼 電気機器 銀⾏業 鉄鋼 証券・商品先物 空運業 陸運業 機械 保険業 情報・通信業 ⽯油・⽯炭製品 輸送⽤機器 輸送⽤機器 新スキーム 1.320 1.327 1.324 1.335 1.334 1.341 1.350 1.361 1.356 1.368 1.373 1.394 1.401 1.408 1.431 1.442 1.440 1.441 1.446 1.449 1.445 1.446 1.452 1.467 1.443 需給インパクト(%) 差分(%) 0.448 0.445 0.442 0.433 0.429 0.427 0.419 0.415 0.415 0.403 0.397 0.380 0.374 0.366 0.346 0.340 0.337 0.335 0.333 0.331 0.330 0.328 0.328 0.315 0.312 順位 コード 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 9983 6857 8028 9766 6305 8628 1721 6976 4704 5707 3105 6762 9613 4021 3865 4272 6103 9301 7951 5541 4506 5901 8253 4543 6988 銘柄名 業種 ファーストリテ アドバンテスト ユニー・ファミリ コナミHD ⽇⽴建機 松井証券 コムシスHD 太陽誘電 トレンドマイクロ 東邦亜鉛 ⽇清紡HD TDK NTTデータ ⽇産化学⼯業 北越紀州製紙 ⽇本化薬 オークマ 三菱倉庫 ヤマハ ⼤平洋⾦属 ⼤⽇本住友製薬 東洋製⽸GHD クレディセゾン テルモ ⽇東電⼯ ⼩売業 電気機器 ⼩売業 情報・通信業 機械 証券・商品先物 建設業 電気機器 情報・通信業 ⾮鉄⾦属 電気機器 電気機器 情報・通信業 化学 パルプ・紙 化学 機械 倉庫・運輸関連業 その他製品 鉄鋼 医薬品 ⾦属製品 その他⾦融業 精密機器 化学 従来スキーム 27.705 13.729 10.794 10.683 10.307 10.019 10.045 9.857 9.325 8.844 8.714 8.191 8.121 7.987 7.564 7.379 7.231 6.981 6.886 6.807 6.732 6.705 6.659 6.636 6.332 新スキーム 15.443 8.085 6.523 6.478 6.276 6.146 6.139 6.058 5.770 5.534 5.443 5.171 5.135 5.067 4.851 4.743 4.652 4.527 4.484 4.470 4.402 4.387 4.360 4.352 4.193 差分(%) -12.262 -5.644 -4.270 -4.204 -4.031 -3.873 -3.906 -3.799 -3.555 -3.310 -3.271 -3.021 -2.986 -2.921 -2.713 -2.636 -2.579 -2.454 -2.402 -2.337 -2.330 -2.318 -2.300 -2.284 -2.139 ※データは9/20時点。浮動株率は東証算出ベースが取得できるものは東証ベースを使⽤し、出来ないものはブルームバーグ算出値を使⽤。 ※②表で上位に⼊るミツミ電機(6767)と⽇本曹達(4041)は表中から削除。ミツミ電機はミネベア(6479)と経営統合で2017年3⽉に上場廃⽌ となる予定であるため。⽇本曹達は⽇経平均株価からの除外が決定しており、その影響を考慮すると上位から外れると試算されるため。 (出所)各種資料より⼤和住銀投信投資顧問作成 株式運⽤部 ⼩出 修 ■当資料は情報提供を⽬的として⼤和住銀投信投資顧問が作成したものであ り、特定の投資信託・⽣命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するもの ではありません。■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成 しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当 資料に記載されている今後の⾒通し・コメントは、作成⽇現在におけるレ ポート作成者の判断に基づくものであり、事前の予告なしに将来変更される 場合があります。■当資料内の運⽤実績等に関するグラフ、数値等は過去の ものであり、将来の運⽤成果等を約束するものではありません。■当資料内 のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 大和住銀投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第353号 加入協会 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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