インド:CIL 国内で必要な石炭は輸出せず

インド:CIL 国内で必要な石炭は輸出せず
2016 年 9 月 29 日掲載
9 月 15 日付けの地元報道によると、石炭公社(CIL)の会長は、石炭の輸出等に関して、以下のとおり発
言した。
(1)CIL の納税額は 1,200 億ルピー、石炭の 75%は電力分野に供給され、2015 年末の全体貯炭量は 58 百万ト
ン、うち石炭火力発電所の在庫は 39 百万トン(発電所 28 日間分)。2016 年 3 月末、全体貯炭量は 96 百万ト
ン、うち炭鉱坑口貯炭 58 百万トン、石炭火力発電所の在庫は 38 百万トン。
(2)発電所側では、品質改善と効率向上にて、石炭消費量は減少、電力供給量は増加している。特に、石炭
火力発電所は他の電力源との競争となる。
(3)Raniganj 州では高品位炭が生産されるが、国内のボイラーではこの石炭は焚けず、消費者がいないた
め、その販売先は、輸出となる。如何なる輸出でも、お互いに利益があることが必要である。だが、国
内で必要な石炭は輸出しない。
(4)市場調査後、バングラデッシュには、現地で使用されている高品位炭の販売を考えている。CIL は、早
くから、バングラデッシュ、ブータン、ネパールへ少量だが、長い期間にわたって販売してきた。
(5)CIL の 2017 年の設備投資額は 776.5 億ルピー、実際には更に増加する。石炭は、鉄鋼を含む火力発電所、
更に、暖房で使用されている。鉄鋼ではコークス炭が使用されるが、コークス炭の埋蔵量は国内では大
規模ではない。また、石炭はメタノール生産、化学工業にても利用されている。
(石炭開発部 辻
誠)
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