マーケットの見方(No.115)を掲載しました。

2016年9月26日
あおぞら投信株式会社
『人々が 考え動くは 情の上
経済理論も 非合理とともに』
人間の行動をとらえることで、これまでの経済学では「無関係とされている要因(SIF:Supposedly
Irrelevant Factors)」に目を向けることができるようになります。経済理論の前提として、人は合理的に行動
するはずである、というものがあります。その前提を置いて理論を展開することで、経営方針や政策の決定
が可能になると信じられてきたのです。1987年10月19日世界同時株安の「暗黒の月曜日」から、2008年の
世界的な金融危機までの約20年間、これだけの情報を持ちながらもなぜ間違いを続けるのでしょうか。
人々の行動は時として理不尽なことがあります。合理的な判断をしないことが多々あるのです。また人々
の感じ方も必ずしも合理的ではないのでしょう。このことを実際の行動データの分析から考えると、人々に
は複雑な物事を合理的に考えることには限界があるという「限定合理性」や、利益を求める気持ちよりも損
失を避けたい気持ちの方が強い場合があるという「損失回避性」といった特性があります。これまでも想定
外の事象が何回も起こってきていますが、これからも経済を動かしていく原点が人間の行動にあるとすると、
企業経営の判断や経済政策の決定に際しては、行動経済学抜きには考えられないとも言えるのではない
でしょうか。そして、既に一部の企業では人に対する接し方や見せ方に、このような考え方を取り入れ始め
ています。新たな創造的破壊を展開していると思います。
(参考:『行動経済学の逆襲』リチャード・セイラー著 2016年 早川書房)
日経平均株価とS&P500(米ドルベース)の推移(1985年12月末~2016年8月末、月次)
出所:日本経済新聞社、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのデータを基にあおぞら投信が作成
本資料は情報の提供を目的としており、何らかの行動を勧誘するものではありません。本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、当社は
その正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示された意見などは、本資料作成日現在の当社の見解であり、事前の予告なしに変更される事もありま
す。投資信託の取得に当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
商 号: あおぞら投信株式会社 金融商品取引業者: 関東財務局長(金商)第2771号
加入協会:一般社団法人投資信託協会 ホームページ・アドレス: http://www.aozora-im.co.jp/