インド:CIL 石炭火力発電と太陽光発電に設備投資

インド:CIL 石炭火力発電と太陽光発電に設備投資
2016 年 9 月 23 日掲載
9 月 12 日付けの地元報道によると、石炭公社(CIL)は、2016-2017 年度で石炭火力発電と太陽光発電プロ
ジェクトへの設備投資 758 百万 USD を発表した。
計画によると、CIL の石炭火力発電とグリーンエネルギーでは、東インドの Odisha 州にて石炭火力発電所
(800 MW×2)プロジェクトと、4 州に亘る総計 600 MW の太陽光発電プロジェクトが含まれている。しかし、
CIL の石炭火力発電への投資が、石炭需要の減少と関係するかどうかは、明確ではない。CIL にとって、石
炭火力発電プロジェクトは初めての事業であり、プロジェクトは超臨界圧技術にて開発され、石炭供給源は
CIL の Odisha 州にある Mahanadi coalfields 社となる。
CIL の 8 月の石炭生産量は 32.4 百万トン(前年度同月比 10.4%減)、9 月の石炭生産量目標は 40.0 百万トン。4
~8 月の石炭販売量は 211.38 百万トン(前年度同期比 0.2%増)。炭鉱の石炭在庫量は約 40 百万トン、石炭火力発
電所の引き取り量は減少傾向にある。それでもなお、CIL は、2020 年までに石炭生産量 10 億トン目標の達成
を予定しており、最近のマスメディアの、国内石炭の生産能力過剰のため、その目標は薄められたという報道
を否定した。
CIL のグリーンエネルギープロジェクトは、太陽光パネルを水域にて設置するもの。CIL には炭鉱閉山後
に発生する多くの水域があり、太陽光パネルは浅瀬に設置するが、深淵部での設置も開発中である。
グリーンエネルギーへ挑戦する石炭会社は CIL だけでなく、ナイベリ褐炭公社(Neyveli Lignite
Corporation : NLC)も総計 4,000 MW の太陽光発電を計画し、8 月には 65 MW の太陽光発電を開始した。
注)グリーンエネルギー : 電気や熱を生み出しても、CO2 や NOX を排出しない、あるいは排出が極めて
少ないエネルギーのこと。
(石炭開発部 辻
誠)
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