⼈⼯呼吸器装着患者の平均装着⽇数 VAPは気管挿管・⼈⼯呼吸器開始後48時間以降に新たに発⽣した肺炎である。VAPは、気管挿管患者全体の 9〜24%に起こるとされるとされている。その中でも、気管挿管後5⽇以降の⽐較的遅い発症のVAP患者で は、多剤耐性菌が起炎菌で予後が悪いとされている。 VAPを発症することで、明らかに予後が不良であ り、ICU滞在⽇数も⻑期化する。VAPの発症リスクを減らすには、早期の呼吸器ウィニング,抜管が望ましい ことは⾔うまでもない。RSTでは、多職種で専⾨性を⽣かし関わることで、誤嚥の予防、早期離床、合併症 予防に努め、早期⼈⼯呼吸器離脱に貢献できると考える。 4⽉ 8.3⽇ 5⽉ 8.4⽇ 6⽉ 8.5 ⽇ 7⽉ 8.6 ⽇ 8⽉ 6.7 ⽇ 9⽉ 7.0 ⽇ 10⽉ 4.3 ⽇ 11⽉ 11.3 ⽇ 12⽉ 6.3 ⽇ 1⽉ 12.0 ⽇ 2⽉ 13.0 ⽇ 3⽉ 8.0 ⽇ 8.3 ⽇ H27年度平均 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 当院値の定義・算出方法 分⼦: ⼈⼯呼吸器装着の総⽇数 分⺟: ⼈⼯呼吸器装着患者総数 分⼦/分⺟を⽉別に計算し、平均を算出した。(※⼀般・救命含む、気切患者含む、NPPVは除く) 解説(コメント) ⼀般病棟を含む院内の⼈⼯呼吸器装着⽇数を調査することで、当院における⼈⼯呼吸器装着⽇数の平均値を 把握する。そのうえでVAP(⼈⼯呼吸器関連肺炎)低減のために、1⽇でもこの数値を短くすることで、⼊ 院⽇数の短縮・医療費の削減・病床稼働率をあげることに繋がると考える。 改善策について 上記のように、平成27年度の⼈⼯呼吸器平均装着⽇数は平均8.3⽇であった。しかし、このなかには⼀般病 棟で⼈⼯呼吸器離脱が困難な転院待ちの患者、病態的に換気補助が必要不可⽋な患者なども含まれている。 前述するような患者では、RST介⼊しても⼈⼯呼吸器からのウィニングは困難であるため、呼吸器離脱を⽀ 援できる可能性の⾼い救命センター在室の患者を次年度は別データとして追加収集する。 活動としては、 救命センターで1週間以上の呼吸器装着患者に対して、主治医相談のうえRST介⼊できる事例を増やしてい く。(医局会での通達、介⼊除外例を救命センターであげる) ⽂責:RST(Respiratory support team:呼吸療法チーム)委員⻑ 横⼭ 哲也
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