テイラー渦流を利用した新規食品加工

化学工学会関西支部 第4回技術シーズフォーラム
2016.10.7 同志社大学 室町キャンパス
-攪拌、混合、流動、伝熱- ~マイクロミキシグからヒートインテグレーションまで~
「テイラー渦流を利用した新規食品加工
プロセスの開発〜食卓革命を起こす渦の力〜」
静岡県立大学
神戸大学
増田 勇人
大村 直人
研究目的:
・二重円筒間に形成されるテイラー渦流を利用した食品加工
プロセスの開発
・高粘性かつ非ニュートン性(shear-thinning性)を扱うデンプン
加水分解プロセスに適用

デンプン懸濁液(低粘度)
糊化
Unitary
vortex cell
Outflow Boundary
Inflow Boundary
➕
熱
糊化デンプン (高粘度)
糖化
➕
shear-thinning性
酵素
還元糖(低粘度)
テイラー渦流
デンプン加水分解プロセス
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研究方法、主要な成果
 糖収率と流動状態の関係
Reeff = 70
Reeff = 226
0.4
−
Crs / C0 [ ]
0.5
0.3
Recr
0.2
C0 = 50 g/L
C0 = 150 g/L
C0 = 300 g/L
0.1
0
10
100
1000
10000
Reeff [− ]
 テイラー渦流が形成される条件下では,糖収率が増加(最大で約2.5倍)
 通常の回分式反応器では操作が困難な高濃度デンプンも高効率かつ連続的に
処理が可能
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結論
1)テイラー渦流の形成される条件では,高い糖収率が得られた.
2)通常の回分式反応器では処理が困難な高濃度デンプンも高
効率かつ連続的に処理が行えた.
今後の展開、応用への展開:
・動力の観点から比較を行い,回分式反応器との優位性を検証
する.
・高粘性食品の加熱殺菌プロセスをターゲットに、非ニュートン流
体系におけるテイラー渦流の伝熱特性について,調査する.
・乳化操作のための液々分散プロセスや通気操作のための気泡
分散プロセスへ,テイラー渦流装置の適用を目指す
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