2016年9月7日 豪州の4-6月期実質GDPは4年ぶりの高成長に 豪州の4-6月期実質GDPは前期比+0.5%と安定した経済成長を示す。前年比では+3.3%と4年ぶりの高成長に。 民間消費や政府消費などの内需が経済成長を下支えすると同時に、純輸出の拡大が経済成長の押し上げに寄与。 産業別では、内需業種であるサービス業の底堅い成長が続く。資源輸出の拡大により鉱業も高い成長を維持。 今後は、潜在成長率を上回る底堅い経済成長が、低水準で推移するインフレの改善に寄与するかが注目される。 4-6月期実質GDPは前年比で4年ぶりの高成長 豪州の2016年4-6月期の実質GDPは前期比+0.5%と 5 市場予想(同+0.6%)をわずかに下回ったものの、安定し 4 た経済成長の持続を示しました(図1)。また、前年比の実 3 質GDP成長率は+3.3%と4年ぶりの高成長となりました。 経済成長は安定した内需と輸出拡大がけん引 実質GDP成長率への需要項目別の寄与度をみると、民 間消費や政府消費などの内需が安定的に経済成長を下 支えしている傾向がみられます(図2上段)。2016年4-6 月期の民間消費は前年比+2.9%の伸びとなり、実質GDP 成長率に対して+1.6%ポイント寄与しました。 2 前期比 1 +0.5% 0 -1 10 6 2 年比+3.4%の伸びとなり、実質GDP成長率(+3.3%)のう 15 16 (年) ≪需要項目別≫ (前年比、%) 純輸出 在庫 政府消費 民間消費 1 0 総固定資本 形成 実質GDP -1 -2 -3 10 ち+2.0%ポイントがサービス業による寄与となりました(図2 下段)。また、4-6月期は資源輸出の拡大により鉱業も前 14 4 3 が続いています。4-6月期はサービス業の実質GDPが前 13 5 拡大しました(1-3月期の寄与度は+1.7%ポイント)。 産業別でも、内需業種であるサービス業の底堅い成長 12 図2:豪州の実質GDP成長率の寄与度分解 出による実質GDP成長率への寄与度は+2.2%ポイントに 内需業種のサービス業が経済成長を下支え 11 (出所)豪州政府統計局(ABS) (期間)2010年1-3月期~2016年4-6月期 (設備投資や建設投資等)は減少傾向が続いているもの が経済成長のけん引役となっています。4-6月期は純輸 +3.3% 前年比 また、資源開発ブームの一巡によって総固定資本形成 の、近年は鉄鉱石や液化天然ガス(LNG)などの輸出拡大 図1:豪州の実質GDP成長率 (%) 5 11 12 13 14 15 16 (年) ≪産業別≫ (前年比、%) その他 年比+9.0%と高い伸びを維持しました。 4 建設業 底堅い経済成長がインフレの改善に波及するか 3 製造業 4-6月期の実質GDP成長率(前年比+3.3%)は豪州の 2 農林漁業 潜在成長率(約2.75%*)を上回ったほか、8月に公表さ 1 鉱業 れた豪州準備銀行(RBA)の経済見通しとほぼ整合的な 結果となりました。今後は底堅い経済成長が、低水準で 推移するインフレの改善に波及するかが注目されそうです。 (*)豪財務省による推定値。 サービス業 0 実質GDP -1 10 11 12 13 14 15 16 (年) (出所)ABS (期間)2010年1-3月期~2016年4-6月期 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種 データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、 将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている見解、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予 告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面に よる同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作 成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。 1
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