2016年9月8日 投資情報室 (審査確認番号H28-TB135) オーストラリアレポート オーストラリア経済とリート市場の動向について 豪州の4-6月期実質GDPは4年ぶりの高成長に 豪州の4-6月期実質GDPは前期比+0.5%と安定した経済成長を示す。前年比では+3.3%と4年ぶりの高成長に。 民間消費や政府消費などの内需が経済成長を下支えすると同時に、純輸出の拡大が経済成長の押し上げに寄与。 産業別では、内需業種であるサービス業の底堅い成長が続く。資源輸出の拡大により鉱業も高い成長を維持。 インドが追加利下げ 今年4回目 今後は、潜在成長率を上回る底堅い経済成長が、低水準で推移するインフレの改善に寄与するかが注目される。 4-6月期実質GDPは前年比で4年ぶりの高成長 豪州の2016年4-6月期の実質GDPは前期比+0.5%と市場 予想(同+0.6%)をわずかに下回ったものの、安定した経 済成長の持続を示しました(図1)。また、前年比の実質 GDP成長率は+3.3%と4年ぶりの高成長となりました。 経済成長は安定した内需と輸出拡大がけん引 図1:豪州の実質GDP成長率 5 4 3 2 1 費や政府消費などの内需が安定的に経済成長を下支えして 0 いる傾向がみられます(図2上段)。2016年4-6月期の民 -1 前期比 +0.5% 10 間消費は前年比+2.9%の伸びとなり、実質GDP成長率に対 また、資源開発ブームの一巡によって総固定資本形成(設 11 12 年は鉄鉱石や液化天然ガス(LNG)などの輸出拡大が経済 成長のけん引役となっています。4-6月期は純輸出による実 5 内需業種のサービス業が経済成長を下支え 15 16 (年) ≪需要項目別≫ (前年比、%) 純輸出 在庫 4 3 政府消費 2 民間消費 1 0 産業別でも、内需業種であるサービス業の底堅い成長が続 -1 いています。4-6月期はサービス業の実質GDPが前年比 -2 +3.4%の伸びとなり、実質GDP成長率(+3.3%)のうち 14 図2:豪州の実質GDP成長率の寄与度分解 6 (1-3月期の寄与度は+1.7%ポイント)。 13 (出所)豪州政府統計局(ABS) (期間)2010年1-3月期∼2016年4-6月期 備投資や建設投資等)は減少傾向が続いているものの、近 質GDP成長率への寄与度は+2.2%ポイントに拡大しました +3.3% 前年比 実質GDP成長率への需要項目別の寄与度をみると、民間消 して+1.6%ポイント寄与しました。 (%) 総固定資本 形成 実質GDP -3 10 +2.0%ポイントがサービス業による寄与となりました(図 11 (前年比、%) 12 13 14 15 16 (年) ≪産業別≫ 2下段)。また、4-6月期は資源輸出の拡大により鉱業も前 5 年比+9.0%と高い伸びを維持しました。 4 建設業 底堅い経済成長がインフレの改善に波及するか 3 製造業 4-6月期の実質GDP成長率(前年比+3.3%)は豪州の潜在 2 農林漁業 成長率(約2.75%*)を上回ったほか、8月に公表された豪 1 州準備銀行(RBA)の経済見通しとほぼ整合的な結果とな 0 りました。今後は底堅い経済成長が、低水準で推移するイ ンフレの改善に波及するかが注目されそうです。 (*)豪財務省による推定値。 その他 鉱業 サービス業 実質GDP -1 (年) 10 11 12 13 14 15 16 (出所)ABS (期間)2010年1-3月期∼2016年4-6月期 ●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメントの情報を基に、ニッセイアセットマネジメントが作 成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。実際の投資等に係る最終的な決定はご自身で判断してください。●当資 料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等 はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的 な投資成果を示すものではありません。●投資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。●手数料や報酬等の種類ごとの金額 及びその合計額については、具体的な商品を勧誘するものではないので、表示することができません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動 等を保証するものではありません。 商 号 等 :ニッセイアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号 1/1 加入協会:一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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