2016年9月8日 投資情報室 (審査確認番号H28-TB134) REITレポート 日・米・豪REIT市場の動向と見通し 日・米・豪REIT市場の動向 8月の日・米・豪REIT市場のパフォーマンス(配当込み、現地通貨ベース)は、7月米雇用統計やイ エレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言等を受けて9月米利上げ観測が強まり、金利(10年 国債)が上昇傾向となったこと等を背景に株式市場(配当込み、現地通貨ベース)を下回りました。年 初来では各REIT市場とも、株式市場のパフォーマンスを上回っています【図表1、2】。 日・米に比べ、豪REIT市場の回復が遅れています(2006年12月末起点)【図表3】。 8月末のイールド・スプレッド(金利差:REITの配当利回り−10年国債金利)は日本(J-REIT 市場)が最も大きくなっています【図表4】。 【図表1】 8月月間パフォーマンス 【図表2】 年初来パフォーマンス データ期間:2016年7月末∼8月末 データ期間:2015年12月末∼2016年8月末 REIT -2.0 株式 6.8 日本 0.5 -3.5 日本 -13.0 14.0 米国 米国 7.8 0.1 REIT 株式 -2.7 19.1 豪州 豪州 6.0 -1.6 (%) (%) -20.0 -10.0 0.0 10.0 20.0 30.0 -5.0 -3.0 -1.0 1.0 (図表1、2の使用指数)(REIT)日本:東証REIT指数 米国:NAREIT All-Equity Reit指数 豪州:S&P/ASX300 A-REIT指数 (配当込み、現地通貨ベース) (株式)日本:TOPIX 指数 米国:S&P500指数 豪州:S&P/ASX300指数 (配当込み、現地通貨ベース) 【図表3】 各国REIT指数の推移(配当込み) 220 データ期間:2006年12月末∼2016年8月末(月次) 豪州 米国 【図表4】 イールド・スプレッド比較 日本 6% 170 5% 4% 120 70 2016年8月末時点 7% 配当利回り 10年国債金利 イールド・スプレッド 3.5% 3.6% 3% 2.4% 2% 1.6% 2006/12 2.5% 1.8% 1% 0% 20 4.4% 4.0% -0.1% (※)2006年12月末=100として指数化 2008/12 2010/12 2012/12 2014/12 (年/月) -1% 日本 米国 豪州 (図表3.、4の使用指数)日本:東証REIT指数 米国:NAREIT All-Equity Reit指数 豪州:S&P/ASX300 A-REIT指数 (現地通貨ベース) (出所)図表1∼3:ブルームバーグ (出所)図表4:日本(J-REIT)の配当利回りは不動産証券化協会、他はブルームバーグ ●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とする ものではありません。実際の投資等に係る最終的な決定はご自身で判断してください。●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成して おりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示 唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投資成果を示すものではありません。●投資する 有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。●手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその合計額については、具体的な商品を 勧誘するものではないので、表示することができません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 商 号 等:ニッセイアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号 1/2 加入協会:一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 金利上昇とREIT市場 米国は2004年6月に政策金利の引き上げを開始して以降、2006年6月まで連続して利上げを行いました。 政策金利は利上げ開始前の1.00%から2006年6月には5.25%まで引き上げられ、2007年8月まで 5.25%で据え置かれました。 この時期及びその前後の日・米・豪REIT市場は、調整を交えながらも上昇を続けました。借入費用 等コストの増加を上回る賃料上昇により、REIT業績の拡大が続いたこと等が背景にあるものと思わ れます。リーマン・ショック前には上昇スピードを速め、イールド・スプレッドが大きく低下(米・豪 はマイナス水準)し、過熱感を強めました【図表5、6】。 FRBは今後も景気に配慮した金融政策を続けるものと思われ、不動産市況の支援材料になるものと考 えます。現在の比較的厚みのあるイールド・スプレッドも下支え役となりそうです【図表4】。 【図表5】 米政策金利引上げ局面での各国REIT市場等の動向 日REIT(J-REIT)市場 米REIT市場 (ポイント) (ポイント) データ期間:2004年1月末∼2007年6月末(月次) 3,000 10 データ期間:2004年1月末∼2007年6月末(月次) 700 2,500 米REIT指数(左軸) 600 J-REIT指数(左軸) 8 日本10年国債金利(右軸) 10 米10年国債金利(右軸) 8 500 (%) 6 2,000 (%) 6 400 1,500 4 1,000 300 4 200 2 100 0 2 500 0 0 2004/1 12 イールド・スプレッド(右軸) イールド・スプレッド(右軸) -2 2004/7 2005/1 2005/7 2006/1 2006/7 2007/1 (年/月) 豪REIT市場 (ポイント) 2004/1 2004/7 2005/1 2005/7 2006/1 2006/7 2007/1 (年/月) 【図表6】 1株(1口)当り配当額推移 データ期間:2004年1月末∼2007年6月末(月次) 2,600 -2 0 10 データ期間:2004年∼2007年(年次) 200 イールド・スプレッド(右軸) 日 豪REIT指数(左軸) 2,400 米 豪 171 8 豪10年国債金利(右軸) (注)2004年=100として指数化 2,200 6 (%) 148 150 135 135 129 2,000 123 4 1,800 100 100 100 2 100 105 109 95 1,600 0 1,400 -2 1,200 2004/1 2004/7 2005/1 2005/7 2006/1 2006/7 2007/1 (年/月) 50 2004 2005 2006 2007 (年) (図表5の使用指数)日本:東証REIT指数 米国:NAREIT All-Equity Reit指数 豪州:S&P/ASX300 A-REIT指数 (配当除き、現地通貨ベース) (出所)図表5:(※)以外はブルームバーグ (※)イールド・スプレッド(配当利回り−10年国債金利)算出における配当利回り・・・日:不動産証券化協会、米:NAREIT (出所)図表6:ブルームバーグ ●当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とする ものではありません。実際の投資等に係る最終的な決定はご自身で判断してください。●当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成して おりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。●当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示 唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投資成果を示すものではありません。●投資する 有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。●手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその合計額については、具体的な商品を 勧誘するものではないので、表示することができません。●当資料のいかなる内容も将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 商 号 等:ニッセイアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第369号 2/2 加入協会:一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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