インド:政府 水選処理に関する政策準備 2016 年 9 月 8 日掲載 8 月 22 日付けの地元報道によると、石炭省(MOC)は、水選処理に関する包括的な政策の公表を準備し ている。乾燥燃料の付加価値化にて、民間投資を呼び込むプロセスの合理化を図るもので、8 月 30 日に は、政策案を最終版とするため、様々な産業の利害関係者を協議会に招集する。 水選処理に関する政策は、MOC の生産量目標を生産品質目標へと転換するもので、水選能力 112 百万 トン/年を追加し、海外からも投資を呼び込む。政策は、全石炭鉱区競売の落札者が、政府と強制的に締結す べき石炭開発生産契約に沿っている。MOC は、必要ならば、海外の投資家の事情により、水選設備で、政 府との建設・操業・運用モデル契約の締結も検討する。 2016 年初、ポーランド(コークス炭の最大生産国の一つ)から 2.7 百万トン/年の水選設備建設と、インド水 選能力の拡大に向けた、技術・財政支援の提供の提案があった。 石炭公社(CIL)は、今後 3 年間で、新水選工場を 15 箇所建設するが、うち 9 箇所は非コークス炭用(合計 水選能力 95 百万トン/年)、6 箇所はコークス炭用(合計水選能力 19 百万トン/年)。 資源・輸送・エネルギー大手 Adani Group 社は、完全子会社 Korba Clean Coal Private 社を設立し、 専ら、国内での水選設備への投資を目指す。 水選処理政策の背景には、2016 年 6 月発効の環境省(Environment Ministry)指令もあり、同指令では、 火力発電所(炭鉱から 500km 以内にある)への石炭供給は、水選され最低でも四半期平均で発熱量 4,000 kcal/kg が求められる。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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