平成28年度 特別支援教育指導資料 第2号 各教科等を合わせた指導について① 十勝教育局義務教育指導班 十勝管内の特別支援教育の一層の充実を図り、一人一人の障がいの状態等に応じたきめ細かな 指導を一層充実させるため、資料を作成しました。今号では、特別支援学級における各教科等を 合わせた指導の特徴についてお知らせします。 各教科等を合わせた指導とは 「特別支援学校の小学部、中学部又は高等部においては、知的障害者である児童若しくは生 徒又は複数の種類の障害を併せ有する児童若しくは生徒を教育する場合において特に必要があ るときは、各教科、道徳、外国語活動、特別活動及び自立活動の全部又は一部について、合わ せて授業を行うことができる。」〔学校教育法施行規則第130条2〕 各教科等を合わせた指導の特徴 (1) 知的障がいとは 一般に、認知や言語などにかかわる知的能力や、他人との意思の交換、日常生活や社会生 活、安全、仕事、余暇利用などについての適応能力が同年齢の児童生徒に求められるほどま でには至っておらず、特別な支援や配慮が必要な状態とされている。また、その状態は、環 境的・社会的条件で変わり得る可能性があると言われている。 【各教科等を合わせた指導のイメージ(例)】 生活に役立つ生きた能力や資質の伸長 各教科等を合わせた指導 <生活単元学習> ※ 生 国 算 活 語 数 図 画 工 作 道 徳 自 立 活 動 ● 知的障がいがある場合、教科や 領域ごとに別々に指導された内 容を、生活に役立たせる知識にま とめていくことに困難さがある と考えられる。 ● 教科ごと領域ごとに分けて指 導するのではなく、生活に結び付 いた実際的で具体的な活動を学 習活動の中心に据え、それを実際 的な状況下で指導する。 この「各教科等を合わせた指導」の教科は、小・中学校の各教科等ではなく、知的障がい特別支 援学校の各教科等になります。 (2) 知的障がいのある児童生徒の学習上の特性等 ○ ○ 学習によって得た知識や技能が断片的になりやすく、実際の生活の場で応用されにくい。 成功経験が少ないことなどにより、主体的に活動に取り組む意欲が十分に育っていない。 (3) 各教科・領域の指導の形態 ① 各教科等を合わせた指導 ・日常生活の指導 ・遊びの指導(小学校低学年) ・生活単元学習 ・作業学習(中学校) ② 教科別の指導 ・生活、国語、算数、音楽、 図画工作、体育(小学校) ・国語、社会、数学、理科、音楽、美術、 保健体育、職業・家庭(中学校) ③ 領域別の指導 ・道徳、特別活動、自立活動 ※ 総合的な学習の時間は、合わせて 指導することはできません。
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