バーチャル咬合器のキャリブレーションと使用法

バーチャル咬合器のキャリブレーションと使用法
Version 1.0
概要
バーチャル咬合器は、
スキャンとデザインを実行するためDWOSソフトウェア上で、上下顎の位置調整と動作のシミュレー
ションを行います。
咬合器の種類を問わず、初めてバーチャル咬合器を使用する際は、使用前にキャリブレーションを実施する必要がありま
す。
また、切歯の高さや顆路の傾斜角の修正など基準位の変更があった場合も、キャリブレーションの実施が必要です。
本書ではSAM咬合器を使用していますが、本書の説明は、その他の咬合器に対しても同様に適用されます。
本書は以下の3つのパートで構成せれています。
1. 実際の咬合器に合わせるためのバーチャル咬合器のキャリブレーション
2. 症例をスキャンする時のバーチャル咬合器の使用
3. 症例をデザインする時のバーチャル咬合器の使用
SAM咬合器の構成部品
マウンティングプレート
片面を石膏模型の上顎または下顎に付着させ、
反対面を咬合器のマウンティングプレートに
取り付けるプラスチックのパーツ
マグネット
スキャナ装着プレート
下面をDental Wingsスキャナー、上面を石膏模型が
付着したマウンティングプレートに据え付ける磁性
プレート
キャリブレーションプレート
マウンティングプレートの上下両側に取り付ける部品
マウント 側
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スキャン 側
1. 実際の咬合器に合わせるためのバーチャル咬合器のキャリブレーション
重要:基準位に関して
キャリブレーションを開始する前に、咬合器を基準位に設置しておくことが重要です。
(例:顆頭傾斜角が所定の数値で切
歯指導釘の高さが 0 )。顆頭傾斜角はユーザーにより決定されますが、キャリブレーション時と症例における実操作時が
同一であることが必要です。
1. 1 咬合器を基準位に設定します。本書の例では、顆頭傾斜角は平均傾斜角に相当する40°
に設定されています。
また、
切歯指導釘の高さは必ず0にしてください。
1. 2 咬合器に適合する上下のマウンティングプレートを取り付けてプラスターアセンブリを構築します。
このプラスターア
センブリは、上下の構成部品およびその間にキャリブレーションプレートを挟んで構成するようにマウンティングします。
顆頭傾斜角40°
(または基準位として他の
一定角)
上弓に取り付けられた
マウンティングプレート
上弓と下弓の間に挟まれ
たキャリブレーション
プレート
スキャナ装着プレート
下面をDental Wingsスキャナー、上面を石膏模型に
目盛0の切歯シャフト
取り付け、
マウンティングプレートに据え付ける
磁性プレート
下弓に取り付けられた
マウンティングプレート
キャリブレーションビルドアップアセンブリ
1. 3 上図のようにSAM咬合器にキャリブレーションビルドアップをセットし、咬合器が上下両方のアセンブリ緩みなくしっ
かり固定されていて、
スムーズに閉まることを確認してください。
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1. 4 DWOSソフトウェアを起動して、Scanner
Calibration(スキャナーキャリブレーション)
のアプリケーションを開き、Occlusor
Calibration(咬合器キャリブレーション)を
選択します。
1. 5 キャリブレーションを行う咬合器を作成,、
または
選択します。
Launch occlusor calibration(咬合器キャリブレー
ションの起動)
をクリックして、キャリブレーション工程
を開始します。
1. 6 指示に従ってスキャナー装着プレートをスキャナーに
置き、蓋を閉じて"OK"をクリックします。
1. 7 スキャンが完了すると、複数のビュー
ウインドウが表示されます。
これらのウイン
ドウでは、
スキャナー装着プレートの認識位
置を調整できます。Reposition(位置調整)
ウィンドウの中で相当する3点を指定後、
Reference(基準)
ウインドウの中でそれら
の対応する位置を指定してください。
"Precise repositioning"(正確な位置の調
整)
をクリックしてください。
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1. 8 下のパネル[result preview(結果プレビュ
ー)]にパターンが表示されます。
必要に応じ適宜調整をしてください。
結果が良ければ、"OK"をクリックします
1. 9 "place lower calibration plate within the
scanner"(下側のキャリブレーションプレートをス
キャナーの中に入れてください)
というメッセージ
が表示されます。
これはプラスタービルドアップの
下側の部品を指します。キャリブレーションプレート
を写真のように端の"くぼみ"が上を向くように注意
して載せてください。
両端のくぼみは必ず上側に
向けてください。
"OK"をクリックすると、
プラスタービルドアップアセンブリ
の下側部品のスキャンが開始されます。
1. 10 スキャンが完了したら、手順1.7, 1.8で
示すように、
スキャン像を基準板上で位置
調整します。
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1. 11 スキャンが完了した部品をすべてスキャナーから取り出して、それらを取り外します。
1. 12 プラスタービルドアップの上側部品を逆さまにして装着プレート上に置きます。
1. 13 キャリブレーションプレートをその上に載せます。
くぼみが上になるように注意してください。
1. 14 スキャナーにアセンブリを置いてOKをクリックするとスキャン工程が
開始されます。
スキャンを行う時、2ヶ所の
くぼみは常に上向きです
上側の石膏模型は逆さま
にします
装着プレート
1. 15 スキャンが完了したら、手順
1.7, 1.8と同様に、
スキャン像を基準
板上で位置調整します。
位置を細かく調整してOK"ボタンを
押し、Calibrationウインドウに戻り
ます。
1. 16 これでキャリブレーション工程
は終了です。
スクリーンショットに
表示されている"Retry
repositioning"(位置調整のやり
直し)ボタンを押すと、いつでも
位置調整をすることが可能です。
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2. 症例をスキャンする時のバーチャル咬合器の使用法
2. 1 石膏模型をスキャンする時は、咬合器に応じたマウンティング
プレートを用いて、例に示すとおり基準位で咬合器上に模型アセンブ
リを構築します。
【重要】咬合器は基準位で設定する必要があります。
(例:顆頭傾斜
角が特定の数値で切歯の高さが0)。顆頭傾斜角はユーザーにより
決定されますが、キャリブレーションアセンブリと症例アセンブリは
同一である必要があります。
2. 2 スキャンを開始する際は、石膏に組み込んだマウンティングプレ
ートを取り付けた当該症例の上下顎模型、およびスキャナー装着プレ
ートが必要です。
【注意】例はデュアルアーチケースです。
シングルアーチケースに対
する工程はこれとは少し異なります
2. 3 Arch Scan(アーチスキャン)
ステーションで
ドロップダウンメニューからOcclusion Transfer
Device(咬合変換デバイス)を選択し、模型のス
キャンを行うよう指定します。
表示されたデバイスから適切な咬合器を選択
します。
2. 4 上顎模型を装着プレートに載せてスキャナーに入れます。蓋を
閉めてOKをクリックし、
アーチスキャンのプレビューを開始します。
【注意】咬合器のキャリブレーションが正確であれば、上顎模型も下
顎模型も咬合器で設定された位置に自動的に調整されます。
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2. 5 対象領域を設定します。対象領域を設定することで、
スキャンの
精度を高めることができます。2本の中切歯の間に緑色のドットを配置
し、緑色のスキャンラインを調整した後、他の2つの緑色ドットの位置を
位調整します。
その後、青色のコーナーハンドルをドラッグして、対象領
域を小さくします。
2. 6 表示された各歯式番号に対する補綴物の種類を指定します。
2. 7 OKをクリックしてアーチスキャンを正確に実行します。
2. 8 マルチダイプレートを使用して上顎の支台歯をスキャンします。
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2.9 下顎に切り替えます。下顎模型を装着プレートに載せてスキャナー
に入れ、
プレビュースキャンを開始します。
2.10 アーチスキャンを正確に行います。
2.11 OKをクリックします。
2.12 マルチダイプレートを使用して下顎の支台歯をスキャンします。
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3. 症例をデザインする時のバーチャル咬合器
3.1 CADソフトウェアを使用して、補綴物のデザインを行います。
3.2 Virtual Articulator(バーチャル咬合器)
アイコンをクリックして
バーチャル咬合器を起動します。
3.3 Paremeters(パラメータ)
ウインドウを選択して、適切な咬合器を選びパラメータ
を設定します。
3.4 Transform(変換)
ウインドウで、咬合器内
の模型の位置を調整することができます。
【注意】模型はすでにマウントされているため、
通常は模型の位置調整は必要ありません。
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3.5 バーチャル咬合器を有効にするには、以下のいずれかを行います。
・切歯指導釘を直接動かします。
・Exploration(診査)
ウインドウを使用します。突起パラメータと側性パラメー
タをすべて設定し、Explore(診査)ボタンをクリックしてアクティブにします。
【注意】Dynamic Occlusion(動的咬合)をデザインの参考に使用する場合は、
Explore(診査)をクリックする前に、適切なDisplay Options(表示オプション)
をアクティブにする必要があります。
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3.6 症例に適用されるシミュレーションに従って、咬合の接触部分が
赤色、動的咬合が青色でハイライト表示されます。
3.7(手順3.5でこのオプションを選択した場合、)CADアプリケーション
にDynamic Occlusion(動的咬合)
アイコンが表示されます。
アクティブ化して模型と補綴物の関係を確認してください。
3.8 Dynamic Occlusion(動的咬合)により、咬合デザインの調整が必要
かどうかがわかります。
3.9 咬合を調整するには、補綴物を右クリックし、Anatomy(アナトミー)
とAdjust occlusion(咬合の調節)を選択します。
3.10 デザイン工程に戻ります。
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