の 神経内分泌腫瘍に対する効能追加承認を取得

ノバルティス ファーマ株式会社
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MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG
2016年8月26日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス、「アフィニトール®」の
神経内分泌腫瘍に対する効能追加承認を取得
ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は、本日、「アフ
ィニトール®錠2.5mg、同錠5mg」(一般名:エベロリムス、以下「アフィニトール」)に
ついて、神経内分泌腫瘍に対する効能追加の承認を取得しました。
神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumors: NET)は身体機能を調節するさまざまなホルモ
ンを生成・分泌する細胞から生じる希少がんで、特に消化管、肺、膵臓に多く発生します1。
NETはホルモン産生症状を有する機能性とホルモン産生症状のない非機能性に大別され
ます。機能性NETはホルモンなどの物質の過剰分泌によって症状を生じる一方、非機能性
NETでは腫瘍の増殖による症状がみられ、多くのNET患者さんが既に進行している状態、
つまり、がんが転移して治療が困難となった状態で診断されます。国内のNET患者数は約
15,000~17,000人と推定され、5.25人/10万人の割合で発症し、近年、増加傾向にあります
2,3,4。
「アフィニトール」は、抗悪性腫瘍剤として日本で初めて承認された経口のmTOR*阻害剤
で、がんの増殖、成長及び血管新生の調節因子であるmTORタンパクを選択的に阻害する
ことにより、腫瘍細胞の増殖抑制と血管新生阻害という2つのメカニズムで抗腫瘍効果を
発揮します。
2011年12月に「アフィニトール」の効能又は効果として膵NETが承認されていますが、今
回、NETが効能又は効果として追加承認されたことで、膵NETのみならず、消化管又は肺
原発のNETにも「アフィニトール」が使用できるようになりました。
今回の承認取得について、
ノバルティス ファーマ株式会社 常務取締役 オンコロジー事業
本部長のフランシス・ブシャールは、次のように述べています。「『アフィニトール』の
適応がNETに拡大され、消化管又は肺原発のNETにも使用できるようになったことで、新
たな治療選択肢を医療従事者がNET患者さんに提供できることを嬉しく思います。今回の
承認は、ノバルティスがこれからもNET治療にさらに注力することの裏付けであり、すで
に承認されている膵NETに対する『アフィニトール』、消化管NETに対する『サンドスタ
チン®LAR®』を補完する素晴らしいものです」
今回の承認は、消化管又は肺原発のNET患者さんを対象とした第III相国際共同臨床試験
(RADIANT-4試験)の結果に基づいています。RADIANT-4試験では、「アフィニトール」
がプラセボ群に対し、消化管又は肺原発の高分化型の進行性非機能性NET患者さんの進行
リスクを52%(ハザード比[HR]0.48、[95%信頼区間(CI)0.35~0.67]、p<0.00001)
低下させました。さらに「アフィニトール」は、無増悪生存期間(PFS)の中央値を7.1カ
月延長させました。中央判定によるPFSの中央値は「アフィニトール」群で11.0カ月(95%
1/3
CI、9.23~13.3)、プラセボ群で3.9カ月(95%CI、3.6~7.4)でした5。
本試験における主な副作用は、口内炎(62.9%)、下痢(31.2%)、疲労(30.7%)、感
染症(29.2%)、発疹(27.2%)、末梢性浮腫(25.7%)、悪心(17.3%)、無力症(16.3%)、
貧血(16.3%)、食欲減退(15.8%)、味覚異常(14.9%)、肺臓炎(13.4%)、咳嗽(12.9%)、
そう痒症(12.9%)、発熱(10.9%)高血糖(10.4%)、呼吸困難(10.4%)等でした。
ノバルティス ファーマは、新たな治療選択肢を提供することで、NETの患者さんに貢献
してまいります。
*Mammalian
Target of Rapamycin: 哺乳類におけるラパマイシン標的タンパク質
「アフィニトール®」について
「アフィニトール」は120カ国以上で承認されており、腎細胞がん、膵神経内分泌腫瘍、
乳がん、結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫、結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞
腫に対する治療薬として使用されています。国内では、「アフィニトール®錠」の販売名
で、2010年1月に根治切除不能または転移性の腎細胞がん、2011年12月に膵神経内分泌腫
瘍、2012年11月に結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫および結節性硬化症に伴う上衣下巨
細胞性星細胞腫、2014年3月に手術不能または再発乳がんを効能または効果として承認を
取得しています。また、「アフィニトール®分散錠」については、2012年12月に結節性硬
化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫を効能または効果として承認されています。この他、
現在、
結節性硬化症に伴うてんかんを対象とした第III相の国際共同治験に参加しています。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける
世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体
の2015年の売上高は494億米ドル、研究開発費は89億米ドル(減損・償却費用を除くと87
億米ドル)でした。ノバルティスは約118,000人の社員を擁しており、世界180カ国以上で
製品が使われています。詳細はホームページをご覧ください。http://www.novartis.co.jp
参考文献
1. National Library of Medicine and the National Institutes of Health. Pancreatic islet cell tumor. Available at
http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/ency/article/000393.htm. Accessed May 2015.
2. 国立研究開発法人 国立がん研究センター 希少がんセンター
http://www.ncc.go.jp/jp/rcc/01_about/neuroendocrine_tumor/index.html
3. [Yao JC, Hassan M, Phan A, et al (2008a)] One hundred years after “carcinoid”: epidemiology of and
prognostic factors for neuroendocrine tumors in 35,825 cases in the United States. J Clin Oncol; 26:
3063-72.
4. [Ito T, Igarashi H, Nakamura K, et al (2015)] Epidemiological trends of pancreatic and gastrointestinal
neuroendocrine tumors in Japan: a nationwide survey analysis. J Gastroenterol.;50:58-64.
5. Afinitor (everolimus) Prescribing information. East Hanover, New Jersey, USA: Novartis Pharmaceuticals
Corporation; February 2016.
以上
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<参考資料>
アフィニトール®錠の製品概要(下線部が追加承認)
製品名:
「アフィニトール®錠2.5mg / 5mg」(Afinitor® Tablets 2.5mg / 5mg)
一般名:
エベロリムス(Everolimus)
効能又は効果*(下線部は今回追加承認された効能又は効果)*:
1. 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
2. 神経内分泌腫瘍
3. 手術不能又は再発乳癌
4. 結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫
5. 結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫
用法及び用量*(下線部は今回追加承認された用法及び用量):
腎細胞癌、神経内分泌腫瘍、結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫の場合
通常、成人にはエベロリムスとして1日1回10mgを経口投与する。なお、患者の状態によ
り適宜減量する。
手術不能又は再発乳癌の場合
内分泌療法剤との併用において、通常、成人にはエベロリムスとして1日1回10mgを経口
投与する。なお、患者の状態により、適宜減量する。
結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫の場合
通常、エベロリムスとして3.0mg/m2を1日1回経口投与する。なお、患者の状態やトラフ濃
度により適宜増減する。
承認取得日:
・根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
・膵神経内分泌腫瘍
・結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫
・結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫
・手術不能又は再発乳癌
・神経内分泌腫瘍
薬価基準収載日:
アフィニトール錠5mg
アフィニトール錠2.5mg
2010年4月16日
2012年11月30日
薬価:
アフィニトール錠5mg
アフィニトール錠2.5mg
13,547.80円
6,992.80円
発売日:
アフィニトール錠5mg
アフィニトール錠2.5mg
2010年4月16日
2012年11月30日
2010年1月20日
2011年12月22日
2012年11月21日
2012年11月21日
2014年3月17日
2016年8月26日
製造販売:
ノバルティス ファーマ株式会社
*効能又は効果に関連する使用上の注意並びに用法及び用量に関連する使用上の注意は、
添付文書をご覧下さい。
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