研究のねらい 山口県瀬戸内海のスズキ資源は乱獲状態にあるので、漁獲実態を改める必要がある。漁 業者にとって実践可能な資源管理方策の管理効果を予測することによって、資源管理型漁 業の実現を目指した。 研究の成果 ① 成熟、成長、食性、分布、体長体重関係など、産卵から成魚になるまでの生活史の概 要を明らかにした。 ② スズキを漁獲対象とする漁業の出漁日数とスズキの年齢別漁獲尾数を詳細に推定し た。(月別漁業地区別漁業種類別) ③ スズキの資源診断を行い、現状の漁獲係数は加入量あたり最大の漁獲量が得られる水 準を26%上回る乱獲と判断した。 ④ 漁獲体長制限、禁漁期設定、出漁日数削減およびそれらの複合管理について、管理効 果の予測を行った。 ⑤ 漁獲体長制限(全長20cm)による資源管理を漁業者の合意を得て 、実施するに至った。 今後の展開方向 資源管理を実践してはいるが、スズキ資源に対する漁獲圧は高いので、資源の動向を注 意深く監視する必要がある。また、多魚種を対象とする小型底曳網漁業についても管理効 果予測を行い、より合理的な漁業の確率を目指したい。 問い合わせ先:海洋資源グル−プ TEL 083-984-2116
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