全国約150の支社と本社間の業務データ連携を支える ファイル転送基盤

C A S E
S T U D Y
太陽生命保険株式会社
全国約 150 の支社と本社間の業務データ連携を支える
ファイル転送基盤をHULFT および HULFT-HUBで刷新
先進的な保険サービスを支える戦略的なIT 活用が加速
(TCP/IP 企業内・企業間通信ミドルウェア)
(ハブ・アンド・スポーク型データ連携ツール)
太陽生命保険株式会社
全国約150 の支社と本社間の業務データ連携を支える
ファイル転送基盤を HULFT および HULFT-HUBで刷新
先進的な保険サービスを支える戦略的な IT 活用が加速
T&D保険グループの一員として、業界最高水準のサービス提供に努める太陽生命保険。同社は全国約150の支社と本社を
つなぐファイル転送基盤をHULFT および HULFT-HUB で再構築した。新たなファイル転送基盤は容量制限なくデータの
送受信を行える上、送達確認や後続処理のエラー検知の自動化も実現。ファイル転送作業の大幅な効率化・省力化につな
がっている。新たな支店の追加に柔軟に対応できるのも大きなメリットだ。先進的な保険サービスを次々展開する同社のビ
ジネスの中で、新たなファイル転送基盤は重要な役割を担っている。
太陽生命保険株式会社
IT企画部 課長
池田 睦 氏
T&D情報システム株式会社
テクニカルサポート一部
最 優 の 商 品・サービスの 提 供を通
盤 。日々の営 業 情 報やお客 様の保 険
じ、顧 客 満 足 度トップ の 保 険 会 社を
契 約 情 報 、集 金 情 報などをバッチやリ
目 指 す 太 陽 生 命 保 険 。加 入 年 齢 の
アルタイムで送受信する。
範 囲を8 5 歳まで拡 大した「 保 険 組 曲
具体的には支社から上がってきた情
B e s t 」、認 知 症 治 療を支 援する業 界
報を加工した上で基幹業務システムに
初 の 保 険 商 品「 ひまわり認 知 症 治 療
取り込み、業務データとして活 用する。
保 険 」、内務員がお客 様を直 接 訪 問し
本 社 側でチェックした情 報を各 支 社に
て保 険 金や給 付 金の支 払い手 続きを
フィードバックする役割も担う。D-H U B
サポートする「かけつけ隊サービス」な
はそのための重要な基盤。全支社を合
どニーズを先 取りした先 進 的な商 品・
わせると、1日にやりとりするファイル数
サービスを数多く提供する。
は約700件にのぼる。
このシステムはメッセージング・ミドル
本社/支社間の基幹業務を支える
ファイル転送基盤の運用が煩雑化
ウェアをベースに、基 幹 業 務システム
こうした事 業 展 開を支える上でI Tシ
自前で作り込んだもの 。ファイル 転 送
ステムは重 要な役 割を担う。
「 常に先
の 送 達 確 認は可 能だが 、後 続 処 理で
太陽生命保険株式会社
を見 据えた保 険サービスを展 開するた
発 生したエラーをシステム的に検 知す
本社
東京都中央区日本橋 2-7-1
めには、業 務 部 門 の 求めるスピードや
ることができなかった。そこで本 社 側に
柔 軟 性 に迅 速 に応えることが 重 要で
運用管理の専任担当を配置し、エラー
す。業 務をリードする提 案 型のI T 戦 略
が発生した場合は人的に検知・対処し
を推 進しています」と太 陽 生 命 保 険の
ていた。
池田 睦氏は話す。
「エラー原 因の特 定や対 処を行うに
その戦略を具現化する取り組みも積
は本社側や支社側のサーバーにログイ
極的に進めている。本社と支社間をつ
ンしなければならず、管 理が煩 雑です。
なぐファイル転送基盤「 D-H U B 」の見
基 幹 業 務システムのO Sのバージョン
直しを図ったのはその一環だ。
アップなどがあると、D - H U Bの修 正も
D - H U Bは本 社と全 国 約 1 5 0の支
必要。影響調査をした上で修正・リコン
社をW A N 回 線とメッセージング・ミド
パイルを行い、確 認のために試 験も行
ルウェアで連 携させたファイル転 送 基
わなければなりません 」と太 陽 生 命 保
藤田 雄次 氏
U s e r P rof ile
設立
1948 年 2月
資本金
1,250 億円(資本準備金含む、2015 年 3月末現在)
売上高
8,652 億円(2014 年度)
従業員数
内勤職員 2,457名、営業職員 8,432名、
顧客サービス職員 301名(2015 年 3月末)
事業内容
スローガンは「 最 優の生 活 保 障をご家 庭にお届けする
生 命 保 険 会 社 」。高 齢 化 社 会を見 据えたシニア層 向
け保険商品の拡充に注力し、必要な保険を自由に選
んで組み立てられる「 保険組曲 Best」、認知症治療を
支援する業界初の「ひまわり認知症治療保険 」、保険
金や給 付 金の支 払い手 続きを内務員が直 接サポート
する「かけつけ隊サービス」などを提供する。
への取り込みなど後続処理の仕組みを
険のシステム構築・運用をサポートする
T&D 情 報システムの藤田雄 次 氏は課
全国 150支社
支社A
課 題だった。
「 従 来 のシステムは1 回
MQ
の転送サイズが100M B未満だったた
め、大容量のファイルは送れませんでし
た。なかには2 0 分 割して送らなければ
ならないこともありました」と藤 田 氏は
支社B
支社C
MQ
続ける。
多様な文字コード変換に対応し
後続処理を含めた一元管理が可能
全国 150支社
ンとして採 用したのが、セゾン情 報シス
支社A
である。
決め手の1つが 、多 様な文 字コード
変換に対応している点だ。顧客情報の
中には氏名に異体字を用いるものがあ
M
Q
基幹システム/
汎用機
ステイタスを
毎回書き込み
MQ
MQ
• ファイルサイズ:99MBまで
• 送達確認:ステータス管理の仕組みが必要
• 拡張性:新規ホストとも連携したい
HULFT導入後
こうした課 題を解 決するソリューショ
テムズのHULFTおよびHULFT-HUB
WAN
MQ
DB
サーバ
転 送ファイルサイズの制 限も大きな
本社
プロキシサーバ
題を述べる。
HULFT導入前
本社
基幹システム/汎用機
プロキシサーバ
支社B
支社C
り、システム間 の 連 携でコード変 換が
WAN
• ファイルサイズ:制限なし
• 送達確認:HULFT の標準機能で確認可能
• 拡張性:Linuxや新規ホストとも直接連携可能
システム A/汎用機
システム B/Linux
必 要になる。そこで同 社は外 字テーブ
ルを使って変 換を行っていたが 、従 来
ファイル転送基盤におけるHULFTとHULFT-HUB の活用イメージ
のコード変換を継承できないと、顧客情
困難だった。今は転送容量の制限がなくなり、送達確認や後続処理のエラー検出も自動かつ一元的に行える。
従来はメッセージング・ミドルウェアをベースに独自に作り込みを行ったシステム。転送容量に制限があり、後続処理のエラー検出も
報管理に混乱が生じてしまう。
その点、HULFTは多様な文字コード
に対応し、柔軟なコード変換が可能だ。
「 従 来 のルールを変えずに、本 社と支
に代わるファイル転 送 基 盤として安 心
して使えると判 断しました」と池 田 氏は
属人的な監視・運用作業を脱却
支社の追加に伴う作業工数も激減
社 間のデータ連 携をスムーズに行えま
評価する。
新たなファイル転送基盤の実現によ
す」
( 池田氏 )。大 容 量のファイル転 送
そしてH U L F T-H U Bを使えば、本社
り、同社は様々なメリットを実感している。
に対応するH U L F Tの標準機能を活か
と各支社間とつなぐH U L F Tの集中管
まず挙げられるのが、
ファイル転送作
せば、従来行っていた分割送信の手間
理が可能になる。
「H U L F T-H U Bの標
業の効 率 化だ。ファイル転 送サイズに
も不要になる。
準 機 能を活 用することで、特 別な作り
制 限がないため、大 容 量 のファイルも
これまでの実 績も重 視した。同 社は
込みを行うことなく、
ファイル転 送の送
分割せず一回で送ることができる。ファ
以 前から複 数のホストで構 成される基
達確認のほか、後続処理の正常性まで
イル転 送 処 理の確 認 作 業も容 易かつ
幹 業 務システムのデータ連 携 基 盤に
一元的に確認できます」
( 藤田氏)。
スピーディに行えるようになった。
H U L F Tを活用している。
「ミッションク
H U L F T-H U Bは転送ファイル情報
例えば 、どの 支 社 間とのファイル 送
リティカルなデータ伝 送を支える信 頼
を蓄積し、自動再送することも可能だ。
受 信でエラーが出たのか―― 。以 前は
性・安 定 性を高く評 価しています」と話
停 電などで一 時 的に送 信 処 理が 滞っ
常駐する担当者が人的に検知しなけれ
す池 田 氏 。
しかもマルチプラットフォー
ても、自動 再 送できるのだ。
「 従来の
ばならず、復旧までに何時間もかかるこ
ムに対 応し、本 社のU N I Xサーバーや
D-H U Bで行っていた自動再送を継承
とがあった。またバッチ処理の場合、夜
ホストコンピュータ、支社のW i n d o w s
できることも大きな選定ポイントになりま
間にエラーが出てファイル転 送が止ま
系サーバーでも利 用できる。
「D-H U B
した」
と藤田氏は述べる。
り、
それを朝になって気づくこともあった
http://www.hulft.com/
という。必要なデータが業務システムに
落とし込まれていないと、
その後の現場
業務も滞ってしまう。
「 今はどこでどんな
エラーが出たか、H U L F T-H U B上で即
座に検 知できるため、エラー対 応は数
十 分 程 度で完了できます」と藤田氏は
メリットを語る。
人が張り付いてエラーを検知する必
要がないため、専任担当者が常駐する
必 要もなくなった。その分の人 的 工 数
の削 減はもちろん、D - H U B 運 用のた
めに行っていた人 材 教 育やスキルトラ
ンスファーも不要になる。
「 貴重な人材
を、
より戦略的なI T活用に充てられるメ
リットは非常に大きい」
と池田氏は満足
感を示す。
しかし、今は支社側にH U L F Tをインス
てくれました。コード変 換に関する豊 富
ファイル転送基盤の柔軟性・拡張性
トールし、H U L F T-H U Bに登録すれば
なノウハウと機敏な対応力のおかげで、
も向上した。営業力強化の一環として、
運 用が 可 能 。実 質 、数 十 分 程 度 の 作
新たなファイル転 送 基 盤をスムーズに
今 後 同 社では支 社 の 拡 充を計 画して
業で支社の追加を行えるという。
構築できました」
と藤田氏は語る。
いる。新たにファイル転 送 基 盤に支 社
セゾン情報システムズの対応力も高
常に時 代の先を見 据えた保 険サー
を追 加する場 合もH U L F Tなら容 易に
く評 価する。特 殊な異 体 字を用いる顧
ビスを展開する太陽生命保険。今後は
追加が可能だ。従来は作り込みのアプ
客の氏名は、デフォルトの変換ルールだ
業 務 基 盤を支える新たなファイル転 送
リケーション部 分や基 幹 業 務システム
けでは対応できない場合がある。
「特殊
基 盤をベースに本 社 / 支 社 間の緊 密
への影響を考慮し、休日を中心に作業
なコード変換処理について問い合わせ
なデータ連 携を加 速し、よりきめ細かな
を行っていた。計画から追加作業、テス
た際、セゾン情報システムズはこちらの
サービス提 供に努めることで、
さらなる
トまで含めて最低でも数週間はかかる。
意図を理解し、迅速かつ的確に対応し
成長を目指す構えだ。
●
HULFT、
その他HULFT関連製品は、
株式会社セゾン情報システムズの登録商標または商標です。
●
UNIXは、
The Open Groupの登録商標です。
●
Windowsは、
米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
●
記載されている会社名及び製品名は、
各社の商標または登録商標です。
●
本カタログに記載されているシステム名、
製品名などには、
必ずしも商標表示
(TM、
®)
を付記しておりません。
HULFT Pte.Ltd.
このカタログの記載内容は、2016年6月現在のものです。本カタログの記載内容は予告なく変更することがあります。
201606-3000-1