「初めての患者参加型火災時避難訓練の実施」 医療法人財団はまゆう会 新王子病院 ○豊田紘平 田中歩美 白石あかね 本田哲朗 山崎頌太 溝上由紀恵 渡辺貴子 原口美佐 荻堂幸男 筬島明彦 【目的】 今回当院で初めて外来透析患者参加型火災時避難訓練(以下訓練)を計画し、訓練を通じて今 後の課題を明確にする。 【方法】 訓練当日に向けて 2 ヵ月より、職員を対象に患者離脱操作の手技・方法および手順の見直し、 施設内の段差、階段への人員配置・避難誘導方法を検討し練習を重ねた。透析中の火災を 想定した訓練には、参加を希望した患者 61 名(独歩 49 名、担送 5 名、見学者 7 名)、 職員 61 名が参加した。 【結果および考察】 実際に患者が参加し、血液回路を通常どおりにテープ固定し非常ベルと共にコンソールの 警報音を鳴らしたままの状態で独歩・担送による避難を行った事で、臨場感ある訓練とな った。訓練は事前に練習をしていた為、ケガもなく迅速に行えたが、避難中階段での渋滞、 夜間時や患者誘導・搬送を行う人員の不足などの問題点が見つけられた。実際は担送の患 者に多くの人員を必要とし、他部署からの協力・連携が不可欠である。 【結語】 今回、訓練に参加した患者・職員は一定の火災に対するイメージを持てたが、病院全体での 取り組みの必要性を強く感じた。今後も継続して行うことで火災への意識向上に努めてい く必要がある。
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