解析学 I レポート問題 No.10

解析学 I レポート問題 No.10
(2016.7.20 出題)
プリントは http://www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp/~takimoto/H28Kai1.html にも置いてあります.
以下の指示に従って,レポートを提出してください.
• 裏面にある問題のうち,解けたものについてレポートにして提出してください.
• 期限・提出場所は以下の通りとします.
期限:7 月 25 日(月) 16 時 20 分(〆切厳守)
提出場所:数学科事務室 (B709) レポート提出ボックス
• ただし,7 月 24 日(日)1,2 時限に行う解析学 I の補講の時間に,レポートを滝本に
直接手渡しても構いません.
• A4 の用紙に書き,2 枚以上になる場合は左上をホッチキス等でしっかり綴じてくださ
い.表紙は付けなくて結構です.学生番号・氏名をお忘れなく.
• 原則として,手書きのレポートのみ受理します.
(特段の理由がある場合はその旨お知らせ下さい)
• 解けなかった問題についても,
「このように考えてここまでわかったがその先がわから
ない」といったことや,
「このように考えたが解くことができなかった」といったこと
を書いてくれれば,内容に応じて評価します.
• ただし,レポートの体をなさないもの,および他人のレポートをほぼ丸写ししたと思
われるものは(写したレポート,写されたレポート双方を)不提出扱いとします.
• レポートは添削した後返却します.
問1 関数 h(x) =
{
2x
(x < 0)
−3x (x ≥ 0)
論法を用いて)示せ.
が R 上の連続関数であることを,定義に従って(ε-δ
(h(x) が x = a で連続であることを,(i) a < 0, (ii) a = 0, (iii) a > 0 の 3 つに場合分け
してそれぞれ考えよ)
注意. より一般的に,次の命題が成り立ちます.
命題. 関数 f (x) は区間 (−∞, b] 上で連続,g(x) は区間 [b, ∞) 上で連続であり,f (b) =
g(b) であると仮定する.このとき,
{
f (x) (x ∈ (−∞, b])
h(x) =
g(x) (x ∈ [b, ∞))
で定義された関数 h(x) は R 上で連続である.
問1 を示す代わりに上の命題を示しても構いません.
(もちろん「定義に従って(ε-δ 論法を用
いて)」示して下さい1 )
問2 次のそれぞれを満たす関数 f (x) の例を 1 つずつ挙げよ.理由も付けること.
(1) 区間 [1, ∞) で連続な関数 f (x) で,最大値も最小値ももたないもの.
(2) 区間 (0, 1] で連続な関数 f (x) で,最大値も最小値ももたないもの.
(3) 区間 [−1, 1] で定義され,x = 0 を除き連続な関数 f (x) で,最大値も最小値ももた
ないもの.
問3 f (x) は閉区間 [0, 1] 上で連続で,かつ任意の 0 ≤ x ≤ 1 に対して 0 ≤ f (x) ≤ 1 を
満たすと仮定する.このとき,x = f (x) となる x ∈ [0, 1] が存在することを証明せよ.
(ヒント:g(x) = f (x) − x とおき,中間値の定理を使う)
上の命題では区間が (−∞, b], [b, ∞) となっていますが,[a, b], [b, c] などとなっていても証明は同様です
(この場合は結論が「[a, c] 上で連続」となります).
1