　株式市場では、夏場は季節通りに暑い方が企業業績や株式相場にとってプラスに働くことが多いとされている。「麦わら帽子は夏は暑いほうが相場にプラス株価に織り込み済みの公算もで、台風１号がまだ発生していない。これは過去トップクラスの遅さであり、その原因としてはエルニーニョ現象が今春まで続いたことによる「ポストエルニーニョ」状態が一因との見方もあるようだ。また、８月にはラニーニャ現象が生じると予想されており、気温が平年より高くなる見込みだという。さらには、数年前から頻発するゲリラ豪雨や竜巻などにも警戒しておきたいところ。本書が発売される時期前後には関東地方で梅雨明けが想定される。梅雨が明けると夏も本格化するが、今年はラニーニャ現象（後述）が発生する可能性が指摘されており、猛暑が予想されているようだ。そこで今月はサマーストックとして猛暑関連銘柄を探ってみよう。ラニーニャ現象発生なら猛暑にゲリラ豪雨や竜巻にも警戒ラニーニャ（スペイン語で女の子の意）はエルニーニョ（同、男の子の意）と対比して報じられることが多い。エルニーニョ現象とは、南米ペルー沖の海面水温が平年より高くなり、その状態が続く現象のことを指す。逆に、同海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。それぞれ数年おきに発生しており、いったんエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常気象が起こると考えられている。実際、今年は記事執筆時点（６月末日）暑い夏に売れるものの代表格がビールや清涼飲料であり、キリンＨＤ（２５０３）、サントリー食品（２５８７）、アサヒＧＨＤ（２５０２）、ダイドー（２５９０）、伊藤園（２５９３）などが有名である。ビアガーデンを手掛けるダイナック（２６７越境ＥＣの直接販売で実績物流や決済などにも注目冬に買え」という格言はあるものの、実際に記録的な猛暑となれば、報道を受けて関連銘柄が動意付く可能性は否定できない。とりわけ、英国の欧州連合（ＥＵ）離脱派勝利が報じられた記事執筆時点では、外部環境の不透明感から内需株への関心が相対的に高まっており、ここに記録的猛暑による恩恵享受の思惑が高まる公算もあろう。ただ近年は「暑い夏」が常態化していることもあり、一定程度の猛暑恩恵は既に株価に織り込まれていると考えるのが自然である。過剰な期待は禁物だ。ラニーニャ現象で今夏は猛暑の可能性も猛暑関連銘柄（サマーストック）注目テーマ 32 2016. 8