2016 年度 実解析第一・第二 配布問題 (第 12 回) 今回以降,(Xi , Fi , µi ) を測度空間とする (i ∈ N). 142 Ai ⊂ 2Xi とする (i = 1, 2). (1) σ(A1 × A2 ) ⊂ σ(A1 ) ⊗ σ(A2 ) を示せ. ∪ (2) ある Bn′ ∈ A1 (n ∈ N) により n∈N Bn′ = X1 が成り立つとする.また,A′2 ∈ A2 に対し ′ ′ て,G A2 := {A ∈ σ(A1 ) | A × A′2 ∈ σ(A1 × A2 )} とおく.G A2 = σ(A1 ) を示せ. ∪ (i) (i) (3) ある Bn ∈ Ai (n ∈ N) により n∈N Bn = Xi が成り立つとする (i = 1, 2). σ(A1 ⊗ A2 ) = σ(A1 ) ⊗ σ(A2 ) を示せ. 143 X1 , X2 を可分な距離空間とする.B(X1 × X2 ) = B(X1 ) ⊗ B(X2 ) を示せ. 144 (F1 ⊗ F2 ) ⊗ F3 = F1 ⊗ (F2 ⊗ F3 ),(µ1 ⊗ µ2 ) ⊗ µ3 = µ1 ⊗ (µ2 ⊗ µ3 ) を示せ. 145 N ∈ N µ1 , A2 ∈ 2X2 \ F2 とする.N × A2 ∈ F1 ⊗ F2 146 (X1 × X2 , F1 を示せ. µ1 µ2 µ1 ⊗µ2 \ F1 µ1 ⊗ F2 , µ̄1 ⊗ µ̄2 ) の完備化は (X1 × X2 , F1 ⊗ F2 ⊗ F2 µ1 ⊗µ2 µ2 を示せ. , µ1 ⊗ µ2 ) に一致すること ∫ 147 f : R → [0, ∞] を m2 -可積分関数とし, f dm2 = 1 とする.(R2 , B(R2 )) 上の測度 ν を 2 R ∫ ν(A) := f dm2 で定める.このとき,以下の (i)(ii) が同値になることを示せ. 2 A (i) ある (R, B(R)) 上の確率測度 ν1 , ν2 により ν = ν1 ⊗ ν2 と書ける. (ii) ある B(R)-可積分関数 fi : R → [0, ∞] (i = 1, 2) が存在して, f (x, y) = f1 (x)f2 (y) m2 -a.e.(x, y) ∈ R2 . 148 f : X → [0, ∞] を可測関数とする.各 t ≥ 0 について,Et := {x ∈ X | f (x) ≥ t} とする. ∫ ∫ (1) µ(Et )m1 (dt) = f dµ を示せ [0,∞) X (2) ある α > 1 と C > 0 で,µ(Et ) ≤ Ct−α とする (t > 0).f が µ-可積分なことを示せ. −y(1+x 149 f : R2 → ∫ R を f (x, y) := e 示し, f dm2 を求めよ. 2) √ y sin y と定める.f が [0, ∞)2 上で m2 -可積分であることを [0,∞)2 ∫ sin x − xe−x 1 m1 (dx) = 1 を示せ. 150 ye m1 (dy) = 2 を用いて, x x2 (0,∞) (0,∞) ∫ Γ(1 − α) α e−ax − e−bx 151 0 ≤ a < b, 0 < α < 1 に対し m1 (dx) = (b − aα ) を示せ. α+1 x α (0,∞) ∫ −xy 24 ∫ ∞ ∫ ∫ R sin x (a) 各 α ≥ 0,R > 0 で, e sin x dxdt = e−αx dx を示せ. x α 0 0 ∫ ∞ sin x π sin x (b) 各 α ≥ 0 で, dx = − arctan α を示せ (注: は [0, ∞) 上で m1 -可積分 e−αx x 2 x 0 ではない) ∫ 1 153 p, q > 0 に対して,B(p, q) := xp−1 (1 − x)q−1 dx と定める. 152 R −tx 0 Γ(p)Γ(q) を示せ.ただし 156 を用いてはならない. Γ(p + q) √ (2) 前小問を利用して Γ(1/2) = π を示せ. ∫ 1∫ 1 ∞ ∑ (− log(xy))s 1 154 * s > 1 とする. dxdy = Γ(s + 2) を示せ. s+2 1 − xy n 0 0 n=1 ∫ d f (x − y)g(y)md (dy) が md -a.e. 155 f, g : R → R を md -可積分関数とする.このとき,f ∗ g(x) := (1) B(p, q) = Rd x ∈ R で有限値になり,従って新しい関数を定める事,および,∥f ∗ g∥1 ≤ ∥f ∥1 ∥g∥1 を示せ (こ の f ∗ g を f と g の合成積 or 畳み込み (convolution) という). 156 (1) α > 0 に対して,fα (x) := 1(0,∞) xα−1 e−x とおく.α, β > 0 に対して fα ∗ fβ = fα+β を示せ. (2) 89 の φ(t, x) を φt (x) と書くことにする.φt ∗ φs = φt+s を示せ. ∫ d 157 * ρ : R → [0, ∞) を滑らかな関数で,|x| ≥ 1 のとき ρ(x) = 0,かつ ρ dmd = 1 とする.ε > 0 Rd ( ) 1 x に対して,ρε : Rd → R を ρε (x) = d ρ で定める.f : Rd → R を md -可積分関数とする. ε ε また,fε : Rd → R を fε := ρε ∗ f (記号は 155 の通り) で定める. (1) fε ∈ C ∞ (Rd ) を示せ. ∫ (2) lim |fε − f | dmd = 0 を示せ. ε↓0 Rd ( (注:このような ρε を軟化子 (mollifier) という.例としては,exp − ) 1 1(−1,1) (x) を,その 1 − x2 (−1, 1) 上での積分値で割った関数がある.また,fε を,軟化子 ρε による f の平滑化 (mollification) という (もとの f には一切の微分可能性が仮定されていない事に注意!)) 158 f, g を Rd 上の可積分関数とする.このとき,各 ξ ∈ Rd で f[ ∗ g(ξ) = fˆ(ξ)ĝ(ξ) が成り立つこと を示せ (記号は各々, 90 , 155 の通り). ( ) 1 (x − z)2 159 * t > 0 とする.各 z ∈ C に対して ψz : R → C を ψz (x) := √ exp − で定める. 4t 4πt ∫ (1) 各 z ∈ C で ψz は m1 -可積分であること,および,Ψ(z) := ψz dm1 とすると Ψ は整関数 R であることを示せ. (2) 前小問を用いて,ψ̂0 (ξ) = exp(−tξ 2 ) を示せ (記号は 90 の通り). 25
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