株式会社ツルミプラ(大阪中央支部)

【会情報】
【会員企業ご訪問:Vol 128】
株式会社ツルミプラ(大阪中央支部)
今回は、大阪市鶴見区にある株式会社ツルミプラ(大阪中央支部)
安間 正知 代表取締役会長、安間 正晃 代表取締役社長を訪ねました。
社名
所在地
資本金
創業
成形機
所有台数
従業員数
株式会社ツルミプラ
大阪市鶴見区鶴見
1-6-95
3,000 万円
昭和 37 年 10 月 1 日
射出成形機(40~250t)
12 台
30 名
株式会社ツルミプラ 16 名
株式会社ワイム 14 名
(左)安間
(右)安間
正知代表取締役会長
正晃代表取締役社長
当社の概要
当社は創業が昭和 37 年で今年が創業 54
周年になります。製造は株式会社ツルミプ
ラ今津工場で行っています。平成 5 年に別
会社化した株式会社ワイムは、当社の強み
である 2 色成形専門工場として稼動して
います。両社で成形機は 12 台所有し、従
業員 30 名にてプラスチック製品の製造を
しています。売上は 10 億円で売上構成は
自動車内外装部品及び電装部品、医療器用
部品が全体の約 7 割を占めており、他には
日用品雑貨(ビーズなど)、建築資材など
があります。
株式会社ツルミプラ(今津工場)
・株式会社ワイム
当社の歴史
元々メーカーに勤務しており、直接成形には携わっておらず、発注などを担当して
いました。入社して 3 年目に自宅の近くに射出成形機を購入して独立し、友人と 2 人
で鶴見プラスチック工業所を設立しました。創業当初は、お菓子のおまけの製造から
スタートしました。髪の毛などの異物が混入しないように、品質を重要視していた姿
勢が「ツルミプラは品質が高い」という信頼に繋がり、取引のあった材料メーカーか
ら車載部品の紹介をいただきました。カーラジオ・エアコン部品の製造は、順調に売
上を伸ばし、売上の約 4 割を占め、主要分野となっていきました。
その後、昭和 45 年に「株式会社ツルミ
プラ」として法人化しました。覚えやすく
斬新なイメージをもたせるため、カタカナ
表記にし、名称を省略しました。車載部品
市場の成熟による飽和状態や海外(中国・
台湾)メーカーの参入による価格勝負の時
代に突入した 20 年ほど前から、医療業界
においてプラスチック製品の品質の高さ
が認められ始め、当社も医療業界へ参入し
ました。当初、材料メーカーから紹介を受
車載部品
けた仕事は、金型が 2 面しかなく、
リピート受注のみでしたが、昨今の医療業界の市場の伸びとともに、医療業界向け部
品の引き合いがこの 7~8 年で大幅に増え(全体の約 4 割)、今では車載部品とともに
売上の柱にまで成長しています。
自社の強み
製造においては 2 色成形・エンプラ成形・
スーパーエンプラ成形、2 次加工や組み立
て・金属部品の取り付けなども行っており、
お客様のニーズにあったサービスの提供が
強みと考えています。
また、サービスや製造技術だけではなく、
金型図面の打合せ時には当社の営業担当が
求められている製品に近い商品を提示し、精
度が必要な箇所についての提案などを実施
しています。
2色成形の様子
昨今は海外メーカーの参入により安価で
製造することが重視され、競争が激化していますが、自社の技術とお客様の信頼を失
わない姿勢を大切にするために、社長を含め従業員全員が会社の進むべきベクトルに
一丸となって向かっていく体制を維持する事が大切だと考えています。
当社の方針と全従業員で取り組んでいること
製造部の従業員全員がプラスチック成形技能士の有資格者を目指すことで、社内全
体のレベルの向上に注力し、現在は途中入社の 2 名を除く全員が有資格者です。さら
に有資格者もより卓越した技術の習得を目指しています。また、資格だけではなく、
講習会や勉強会への参加も積極的に奨励し、プラスになったこと、今後に役立つ事を
自分の財産にし、学んだことを社内で発揮して欲しいと考えています。その結果が、
社内全体のレベル向上に繋がると思っています。特にお客様や社外の方から当社の従
業員の対応が良かったというお言葉を頂戴することもあり、講習会や勉強会の効果が
形として現れていると実感しています。
これからの展望
今まで以上に〈健全な経営〉と〈技術者の育成〉に注力していきたいです。
〈健全な経営〉景気には波が必ずあります。景気が上向きの時は良いのですが、下降
傾向になった時に、180 度転換することが可能な資金力・システムが必要だと常に考
えています。
〈技術者の育成〉企業は人なりという言葉がありますが、経営者は育てて終わりでは
なく、その育てた「人」を適材適所で使うところまでが重要だと考えています。製造
においては技術が見劣りすることのない、付加価値の高い高品質な製品の製造を重視
していこうと考えています。また財務・経理のエキスパートを育てることにも注力し
ています。当社の財務体質を理解していなければ、銀行との正しい付き合い方、決算
書の正しい見方は出来ないと考えており、これからも情報・サービスを正しく取捨選
択し、外部要因に影響を受けない社内体制を作り上げたいと考えています。
従業員には「夢・目標」を持って仕事に取り組んでもらいたいです。創業当初の私
は「商売をして儲かったら、欲しいものが買える。」という気持ちで仕事に取り組ん
でいました。そういったバイタリティーを持って物事に取り組んで欲しいと思ってい
ます。
協会への要望
業界団体としての交流の場を増やし、参加しやすい環境を作っていただければと思
います。
2 代目社長として支部会や P.G.A 会に参加していますが、まだまだ若い方の参加が
少ないと感じます。また、今まで参加していない方にも是非参加していただきたいで
すし、単なる情報交換の場だけではなく、活気のある会合にしてもらいたいです。
※会社を拝見して※
事務所・工場など、訪問した全ての場所においてお会いした従業員の皆様から明る
くハキハキしたご挨拶をいただき、安間会長・安間社長が大切にされている『教育』
が行き届いていることを実感しました。
また、成形現場を見学させていただいた際、通常業務において少しでも違和感があ
れば上司に報告し、対応について工場長から直接指導されている姿は、
「報・連・相」
の体制が整っていることを感じさせて頂きました。また、その真剣な眼差しに感動し
ました。
◎ありがとうございました
取材:事務局
平田・銕尾
※本記事記載の情報については、平成 28 年 6 月 7 日現在のものとなります
掲載希望の方は事務局 TEL:06-6214-8300 までご連絡ください。