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ワークショップ準備シートⅡ(主催者のみ)
収支見込
収入合計
受講料収入
( )( )
その他
上に占める変動費の割合です。たとえば、受講料が1,000円のとき、
一人当たり変動費が200 円かかりそうだとすれば、変動費率は20%
支出合計
固定費
会場費
( )( )
機材費
(0.2)です。変動費率をいくらにするかは、過去に実施したワーク
ショップの変動費率を参考にするとよいでしょう。
講師旅費交通費
講師謝礼
広告宣伝費
カネ
(金銭的資源)
最低実施人数 =
固定費÷(1−変動費率)
(公式)
受講料
その他
変動費
教材購入費
( )
飲食費
参加者旅費交通費
資料印刷費
その他
最低実施人数
(内容が成立する人数、かつ損益分岐点から割り出した人数)
具体的な数字を入れて計算してみましょう。たとえば、固定費が
50,000 円、変動費率 20%(0.2)、受講料が10,000 円だとすると、下
記のように最低実施人数は 7 名になります。7 名以上参加すれば赤
字にはならず、それ以上増えれば参加人数分だけ黒字になるという
ことです。
図表6−3 ワークショップ準備シートⅡ
最低実施人数 =
会場費や機材費などは固定的に発生する費用としてイメージしやす
50,000÷(1−0.2)
= 6.25人 (繰り上げて7名)
10,000
いでしょう。もう1つは「変動費」です。簡単に言えば「人数によっ
ただし、これはあくまで収支面からみた考え方です。赤字でも実
て変動する費用」です。教材費や飲食費などは人数が増えれば、比
施する場合もあれば、何か補助金がある場合もあるでしょう。3 章
例して増えていくのがイメージできると思います。
ここまでで、
ワー
の3−5(68ページ参照)で述べたように、ワークショップの実施の効
クショップの収入と支出を大まかに把握できたことになります。
果面も踏まえて総合的に判断してください。
最後に、最低実施人数を求めましょう。次の最低実施人数を計算
コラム
する公式に当てはめれば計算ができます。なお、これについては、
次ページのコラムで詳しく書いています。
公式では、変動費ではなく「変動費率」を用いています。なぜな
ら、変動費は人数によって変わる費用なので、最終的な人数が分か
らないと実際の変動費は分からないからです。そこで、準備段階で
は、おおよその変動費率を仮に設定しておきます。変動費率は、売
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実践事例「ドメインワークショップ」
● 損益分岐点と最低実施人数
損益分岐点分析から最低実施人数の公式がどのように導き出さ
れるかをみてみます。
図表6−4では、収入と支出の関係をグラフに表しています。グ
ラフに示すように、収入は人数に比例して増えるので、原点から
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