水稲技術情報 NO-13 平成28年7月20日 営 農 支 援 課 出穂期「あきたこまち」は8月4日頃 1.水稲の生育状況(7月19日)現在 あきたこまちの生育は、平年比で草丈93%、茎数90%、葉数-0.2葉、葉色102%で、『草 丈短め』『茎数少なめ』『葉色濃いめ』となっております。葉齢からみた生育は回復 傾向にあり、幼穂長から見た生育も 『ほぼ平年並み』 と予想されます。 その他の品種についても、ほぼ同様の傾向となっており、以下を参考に今後の管理に努め てください。 水稲定点調査圃の生育状況(7月19日) 草丈(cm) 茎数(本/㎡) 品種(平均) 本年 平年 本年 平年 本年 平年 本年 平年 あきたこまち 62.2 11.4 11.6 42.2 41.5 (慣 行) 61.6 385 11.4 43.7 (側条ペースト等) 62.7 436 11.3 40.9 67.1 412 葉齢(葉) 460 SPAD 前年比 108 % 89 % 0.2 葉 104 % 平年比 93 % 90 % -0.2 葉 102 % たつこもち 66.4 66.5 420 461 11.6 11.6 44.8 44.4 きぬのはだ 57.3 63.8 476 542 12.1 12.0 40.9 40.8 ときめきもち 57.5 63.9 465 473 11.2 11.9 41.3 40.1 2.出穂期予想[19日現在](砂地圃場は3日程度早め) 葉耳間長(㎝) 及び幼穂長(㎜) 品 種 名 たつこもち 葉耳間長 あきたこまち 幼穂長 きぬのはだ ときめきもち 減数分裂盛期 出 穂 期 予 想 本 年 平 年 -8~5 7月19日 7月29日 7月30日 0~35 7月25日 8月 4日 8月 0~5 7月29日 8月 8日 8月10日 0~10 7月29日 8月 8日 8月10日 4日 《幼穂長と出穂前日数並びに低温に対する強弱》※今後1週間は低温が予想されるため注意 幼 穂 長 葉耳間長 出 穂 前 日 数 低温に対する強弱 7㎝ - 10㎝ 13日(減数分裂始期) 15㎝ ± 0 10日(減数分裂盛期) 最も弱い (17℃以下が予想される場合は深水湛 水で保温に努める) 裏面につづく 3.今後の技術対応 1)倒伏対策 [長稈・葉色が濃い圃場] [畦廻りスポット処理可能] 過剰生育等により倒伏が心配される圃場は、倒伏防止対策を考慮する必要がありますの で、次の薬剤で対応してください。(各1成分) (ロミカ粒剤) 出穂前25~10日 (ビビフル粉剤) 出穂前10~5日 [散布量2~3kg/10a] (あきたこまち:7月24日頃までが散布の目安) [散布量3~4kg/10a] (ビビフルフロアブル) 出穂前10~2日 (あきたこまち:7月25~31日頃が散布の目安) [散布量1,000倍 100㍑/10a] (あきたこまち:7月25~8月2日頃が散布の目安) 2)穂 肥 出穂後に穂首が伸長する品種(あきたこまち等)の追肥を行う場合には、各自圃場の生 育量・葉色等を確認のうえ、葉色が低下している圃場を主体に穂肥を実施してください。減数分 裂期に草丈が長く(80㎝以上)なおかつ、葉色値が高い圃場(SPAD値で42以上)では、倒伏の 危険性がありますので、穂肥を控えるのが望ましいと思われます。 3)病害虫防除 ①いもち病 大豆後作等で葉色の濃い圃場では、葉いもち病の発生が懸念されますので、穂首及び枝 更への感染を防ぐためにも、圃場内を確認し発生が見えた方は、つぎの薬剤で早急に防除 をしてください。 ○未防除・初発生圃場 ・ コラトップ1キロ粒剤:[1kg/10a、出穂5日前まで] ○発生が多い圃場 ※(いもち病・稲こうじ病 同時防除) ・ ブラシンフロアブル:[500ml 1,000倍、水100ℓ /10a] ※(ラジヘリ対応)[8倍、800cc/10a、500cc1本で50a散布] ・ビームゾル ・ブラシンゾル (いもち病・稲こうじ病 同時防除) ②紋 枯 病 過剰生育の稲(特に畦畔廻等)については、今後の天候(高温)次第で発生が懸念されますので、 心配される場合は、つぎの薬剤を散布し予防してください。 出穂5日前まで モンガリット1㌔粒剤・1成分[散布量1kg/10a] ※「紋枯病・稲こうじ病同時防除」:[3日間湛水状態を保つ] ③稲こうじ病 特に7月中下旬の低温・多湿条件で多く発生しますので、心配される場合については、つ ぎの薬剤を速やかに散布し予防してください。特に前年に発生した圃場については、発生 率が高まりますので防除に努めてください。 出穂10日前まで(Zボルドー粉剤DL・1成分)[散布量3kg/10a] 出穂期直後まで(ブラシン粉剤DL:2成分)[散布量4kg/10a] ④斑点米カメムシ類 [あきたこまち 1回目散布時期出穂後10日頃:8月14日前後] (ウンカにも効果) スタークル 各1成分 [粉剤:散布量3kg/10a] [液剤:1,000倍で60ℓ/10a、無人ヘリ:8倍で0.8ℓ/10a] キラップ 各1成分 [粉剤:散布量3kg/10a] [フロアブル:2,000倍で60ℓ/10a、無人ヘリ:16倍で0.8ℓ/10a]
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