重ね合わせの原理

重ね合わせの原理
一般的な「フィルタ」とは入力された物や信号のある特定の成分を取り除いたり強めたりする機能を持つシステムの
ことです。例えばコーヒーフィルタはコーヒー豆から固形物だけ取り除いて液体だけ取り出すフィルタですし、サング
ラスは太陽光から紫外線だけ取り除いて可視光だけ取り出すフィルタです。
さてディジタル信号用のフィルタは大きく分けてアナログ信号を扱う「アナログフィルタ」とディジタル信号を扱う
「ディジタルフィルタ」に分類できます。更にそれらは「線形フィルタ」と「非線形フィルタ」に分類出来ます。今回は
ディジタル線形フィルタについて学びます。
このディジタル線形フィルタの定義は次の通りです。
定義: ディジタル線形フィルタ
あるディジタルフィルタに時間領域ディジタル信号 xj [i] を入力した時の出力を yj [i] とする (j は整数)。
M を任意の非負整数、aj を任意の実数の定数として、このディジタルフィルタに
M-1
∑
{aj · xj [i]}
j=0
を入力した時のフィルタ出力が
M-1
∑
{aj · yj [i]}
j=0
となるディジタルフィルタをディジタル線形フィルタという。またこの関係を重ね合わせの原理と言う。
なおディジタル線形フィルタでないディジタルフィルタは全てディジタル非線形フィルタになります。
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