楽読 (ラクヨミ) 2016年7月11日 Vol. 1,118 内外の材料を好感した日本株式市場 7月11日の日本株式市場では、米国の雇用統計の改善と、日本の参議院議員選挙における与党の勝利な どを受けて、日経平均株価が前日比601円(3.98%)高の15,708円と大きく上昇しました。 8日に発表された米国の雇用統計において、非農業部門雇用者数が事前予想を大幅に上回る28.7万人増、 平均時給は前年同月比2.6%増となりました。労働市場の改善が示されたことなどから、米国株式市場は大 きく上昇し、S&P500種指数は約1年2ヵ月ぶりの高値水準となりました。ただし、同時に5月の同雇用者数が 下方修正されたことなどから、年内の利上げ観測はあまり高まらず、長期金利は過去最低の水準を更新する など低下傾向が続きました。 10日の日本の参議院議員選挙においては、自民・公明の連立与党が改選議席の過半数を獲得しました。今 後の政権運営の自由度の高まりを見越し、大胆な財政出動への期待が高まっています。また、海外では、年 内に英国の次期首相の選出、米国の大統領選挙などを控え、政治の不安定性が意識されるなか、日本の政 治の安定性が改めて示されたことは、好材料となっています。 今後、米国の経済指標の結果や英国のEU(欧州連合)離脱手続きの状況などによっては、為替市場で円高 が進む可能性があり、日本株式市場に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、米国経済は改善傾向が 続いているほか、英国がEUを離脱するまでには2年程度かかるとみられるうえ、離脱に至っても世界経済に 与える影響は限定的との見方が出ています。また、足元の日本株式市場のバリュエーションをみると、底堅 い企業業績に加え、昨年末からの株価の下落率が大きいことなどを背景に、PBR(株価純資産倍率)、PER (株価収益率)ともに世界の主要市場と比べて割安な水準となっています。今後、海外投資家を中心に割安 感が意識されるようであれば、日本株式市場の持ち直しの動きが期待されます。 日本株式と米国株式の推移 (円) (2015年1月初~2016年7月11日※) 21,000 S&P500種指数(右軸) 主要先進国の株価騰落率 (ポイント) (%) 2,200 10 20,000 2,100 19,000 2,000 18,000 1,900 17,000 1,800 (2015年12月末~2016年7月8日) 0 -10 -20 -30 日本 16,000 1,700 日経平均株価(左軸) 15,000 1,600 14,000 15/1 15/4 15/7 15/10 16/1 16/4 1,500 16/7 (年/月) ※米国株式は7月8日時点 (信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成) ドイツ フランス 米国 英国 主要先進国の実績PBR、予想PER (倍) (倍) (2016年7月8日時点) 3 PBR(左軸) 30 PER(右軸) 2 20 1 10 0 0 日本 フランス ドイツ 英国 米国 日本:TOPIX、ドイツ:DAX指数、フランス:CAC40指数、 英国:FTSE100指数、米国:S&P500種指数 ※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1
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