質的調査法特講

質的調査法特講
担当教員名
吉田舞
授業科目区分
専門科目
配当年次
1・2年
履修区分
選択
授業の到達目標及びテーマ
○到達目標
フィールドワーク、参与観察、インタビュー、資料分析の具体的な技能を習得し、質的調査を設
計から分析・報告まで自律的に行うための実践的能力を身に付けることを目標とする。
○テーマ
社会を調査する方法は「社会調査法」として科学的に確立されている。中でも参与観察、インタ
ビュー、資料分析等を扱う質的調査においては、調査者が人々が生活する社会に接近するため、繊
細な技術と高度な倫理観が必要である。本講義では、質的調査における方法論および調査倫理を理
解し、受講生の研究テーマに沿った実践的な質的調査法を習得する。
この講義では前半で調査に関わる技術的な説
担当者の報告に先駆けて、そのテキストの背
明をした上で、後半からは質的調査に関わる論
景について、吉田先生からレクチャーをしてい
文やテキストを読んでいます。
ただきました。「シカゴ学派の特徴の1つとし
この日は質的調査のなかでも参与観察(実際
て、人間生態学(Human Ecology)という見
に調査対象の地域に住んだり、調査対象である
方があります。都市に暮らす人々が、それぞれ
集団と行動を共にしたりして、内部のものにし
の環境に適応する過程で、生態学的に都市とい
かわからない実態を明らかにする調査)の古典
う形が作られるというものです。」「アメリカ
で も あ る、シ カ ゴ 学 派 の 都 市 エ ス ノ グ ラ
社会学の形態は、それまでの学説的研究である
フィーの「ストリートコーナーソサエティ」を
思弁的段階から、見たものすべてを記録する調
取り上げました。
査によって理論を生み出す経験的段階へと移行
します。」
(2016年7月取材)