別紙1 論 文 審 査 の 要 旨 報告番号 2732 号 氏 名 主査 泉﨑 雅彦 教授 副査 岩波 明 教授 副査 中舘 俊夫 教授 甲・乙 第 論文審査担当者 大湾 喜行 (論文審査の要旨) パーキンソン病は運動症状のみならず様々な非運動症状を呈する疾患であり,現在では 認知機能障害も高頻度に伴うことが知られている.パーキンソン病 における認知機能障害 と運動症状との関連について検討された既報告では,前頭葉症状である遂行機能障害と運 動症状との関連が指摘されているが,他の認知機能ドメインと運動機能との関連性につい ての検討は乏しい. パ ー キ ン ソ ン 病 患 者 65 例 に , Neurobehavioral Cognitive Status Examination (COGNISTAT)と Unified Parkinson’s Disease Rating Scale(UPDRS)を実施し,各ドメ インにおける認知機能障害と運動症状との関連を検討した. 検討の結果,遂行機能と視空間認知機能をともに評価する COGNISTAT の構成が,姿勢保 持障害と最も強い相関を示した.パーキンソン病患者において,姿勢保持障害は視空間認 知機能障害などの頭頂葉症状とも関連しており,関連する各症状が共通の病態機序により 発症している可能性を指摘した. 本論文は新しい知見を得ており,学術上価値のあるものと考えられる. (494 文字) 論文題名: パーキンソン病における認知機能障害と姿勢保持障害との関連 掲載雑誌名: BRAIN and NERVE 第 67 巻 (主査が記載、500 字以内) 第1号 99-104 頁 2015 年 掲載
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