需要の価格弾力性

需要の価格弾力性
価格の変化率と需要の変化率の比
指数法則
a a  a
n
a 
n m
m
a
nm
a
n
nm
1
n
a 1
0
1
 n
a
a  a
n
対数の公式
log a 1  0
log a a  1
log a xy  log a x  log a y
log a x  y log a x
y
微分の公式

c 
0
n 
n 1
x   nx


af x   a f x 



 f x   g x    f x   g x 
対数変換
y = f (x) とする。
ここで両辺の値を真数とする対
数をとると、以下の式が成り立つ。
log y=log f (x)
この変換を対数変換という。
指数モデルと回帰分析
需要の価格弾力性
変化率とは
変化前の値に対する
変化量の比率
変化量
変化率 
変化前の値
弾力性とは
変数1の変化率に対する
変数2の変化率
変数2の変化率
E
変数1の変化率
需要の価格弾力性とは
価格の変化率に対する需要の変化率
需要の変化率
E
価格の変化率
注) 通常、需要関数は右下がりなので、Eは負の値となる。
問題
価格が10%値下がりしたときに需要量
が20%増加したとする。
この財における需要の価格弾力性(E)を
求めなさい。
20%
E
 2.0
 10%
問題
価格が20%値上がりしたときに需要量
が10%減少したとする。
この財における需要の価格弾力性(E)を
求めなさい。
 10%
E
 0.5
20%
問題
E = -2.0 とする。
価格が50%下がった時、つまり値段が
半分になった時の需要量の変化率を求
めなさい。
 2.0   50%  100%
問題
E = -0.5 とする。
価格が100%値上がりしたとき、つまり値
段が倍になったときの需要量の変化率
を求めなさい。
 0.5   100%  50%
x の変化と y の変化
y は x の関数とする
y  f x 
x がDx 変化したときの y の値は以下の式で
あらわされる
f x  Dx
x と y の変化率
x がDx 変化したときの x の変化率は以下
の式であらわされる
Dx
x
x がDx 変化したときの y の変化率は以下
の式であらわされる
f x  Dx   f x 
f x 
弧弾力性
弧弾力性は以下の式で定義される。
f x  Dx   f x 
f x 
E
Dx
x
微少な変化の変化率
D を需要とし、 P を価格とする。∂D を需要の
微小な変化量とし、∂Pを価格の微小な変化量
とする。それぞれの変化率は以下の式で示さ
れる。
D
需要の変化率 
D
P
価格の変化率 
P
点弾力性
点弾力性は以下の式で定義される。
 D 


D 

E
 P 
 
 P 
点弾力性の定義式
 D 


D  D P
P D

E


 P  D P D P
 
 P 
価格弾力性が一定の需要関数
特別な需要関数
需要量と価格の関係
• 普通の財では、価格が上昇すると市場にお
ける需要量が減ると考えられている
• 需要量と価格の間には負の相関関係が想定
されている
• そのため需要曲線は右下がりで描かれ、単
調減少関数として定式化される
• 需要の価格弾力性はいつも負となるため絶
対値を用いて表されることが多い
需要
普通の財の需要曲線
価格
指数モデルにより需要関数を仮定
D  P

指数モデルのグラフ
140
120
100
80
D
60
40
20
0
0
0.01
0.02
0.03
P
0.04
0.05
0.06
問題
以下の関数を P で微分しなさい
D  P

D
 1
 P
P
指数モデルにおける価格弾力性
P D
E
D P
以下の値を代入
D
 1
 P
P
D  P

指数モデルにおける価格弾力性

P
 1
E

P

P

問題
以下の式を整理しなさい

P
 1
P

P
PP


P
 1


P




P
指数モデルにおける示唆
指数モデルを D =  P とする。
指数モデルにおける需要の価格弾力性
( E )は関数の全域にわたり一定であ
る。
指数モデルにおける需要の価格弾力性
係数は  で与えられる。
問題
以下の関数を対数変換しなさい
D  P


log D  log P


log D  log    log P
回帰式への適用
log D  log    log P
y    x
累乗モデルは直接、需要の価格弾力性
係数を求めることができるモデル
対数変換時の注意事項
• 「0」は対数をとることができない
• 対処法
①
②
③
④
小さな値を代用
(絶対にダメ)
欠損値として扱う
(合理的な理由が必要)
すべての値に1を加える
(1を加える根拠がないがよく採用される)
その他のアイデア
(集計期間を調整)
需要の価格弾力性の意味
• 価格が1%変化したときの需要の変化率
• 価格弾力性の絶対値が1を超えたときは弾
力的需要
– 指数モデルを仮定したとき、値下げにより売上総
額が増える
• 価格弾力性の絶対値が1未満の場合は非弾
力的需要
– 指数モデルを仮定したとき、値上げにより売上総
額が増える
弾力性が好まれる理由
• 変化率と変化率の比をとるため、すべての変
数に適用可能
• 単位に依存しない
• 指数モデルを仮定することにより、対象ごとに
一つの値を持つため、製品間・地域間・期間
別に比較が容易
• 指数モデルを仮定することにより弾力的・非
弾力関の解釈が容易
グラフによる理解
指数モデルの形
問題
D=P において=-0.5 =-1.0
=-2.0としてエクセルを使い折
れ線グラフに表しなさい。
ただし、横軸に P 、縦軸に D
を取り、 x の範囲は 0< xとする
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需要
指数モデルにおける価格と需要の関係
価格
E  0.5
E  1.0
E  2.0
売上
指数モデルの価格と売上
価格
E = -0.5
E = -1.0
E = -2.0
問題
1. 線形モデルにおける「需要の価格弾力性」をもとめ
なさい。
2. 線形モデルにおいて「価格」と「需要の価格弾力
性」の関係を説明しなさい。
3. 線形モデルに従い「価格」と「売上高」の関係を表し
なさい
• ただし、 y を需要、 x を価格とし、線形モデルは以下
のものとする。
y    x
線形モデルにおける
価格弾力性係数別の価格と売上
120%
100%
80%
60%
40%
20%
0%
-150%
-100%
-50%
E = -0.5
0%
50%
100%
E = -1.0
150%
200%
E = -2.0
250%
売上
線形モデルの価格と売上の関係
価格