自分の求めているものが

キャリアで語る経営組織
第2章 入社する
シーソー
1
キャリアで語る経営組織
第2章 入社する
社会化と組織文化
担当 pooh
1 組織社会化と組織社会化プロセス
• 組織社会化
企業や組織に入った新人が、企業や組織に適応し
ていくこと。→3つの側面
①成員性の獲得
②学習のプロセス
③相互作用
• すでにいる組織成員に自分を組織の一員として認めて
もらうこと。
• 仕事や組織についてあらゆることを学ぶという側面
• 組織や職場における自分の役割を認識すること、また
周囲に自分のパーソナリティやスキルについて認識して
もらうこと、そして自らの役割について認識すること。
2 リアリティ・ショックとRJP
• リアリティ・ショック
パターン1:仕事におけるリアリティ・ショック
狭い自己裁量、単調なルーチン、重労働…
描いていた仕事生活とは異なる現実。
パターン2:組織に対するリアリティ・ショック
職場や組織の価値観や、それに基づく雰囲
気のギャップ。
2 リアリティ・ショックとRJP
• RJP(realistic job preview)
入社前から現実をできる限り伝えることで、入社後のリアリ
ティ・ショックを起こさないようにする方法。
☆効果
① 事前に現実を知ることによって、入社後のリアリティ・
ショックを軽減する効果。
② セルフ・スクリーニング効果
③ コミットメント効果
△問題点
① 多くの人から選抜ができない。
② そもそも伝えるべき現実が本当に誰にとっても現実か。
3
組織文化
• 組織文化とは何か
• 組織文化の機能
組織文化の機能…外的適応の機能と内的統合の機能
外的
適応
組織の価値や
目標を示し共有
組織を取り巻く
環境にうまく適応
する
内的
統合
一体感を持たせ
協働を促進させ
る
コミュニケーショ
ンが容易
意思決定が迅速
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同質性の怖さと過剰な社会化
4
• 組織文化の逆機能
• 過剰な社会化の問題
?2-6本当に新入社員を社会化することはよいことなのだろうか
社会化が進みすぎると…過剰適応と個性の喪失
過剰適応
• 早く適応しようと自分らしさを抑えつける
• ストレスや不満を抱える
個性喪失
• 社会化を早い段階で行うことで消費者の価値観、若い
価値観が失われる
学習性
• 新しい提案をしても否定されることで無力だということ
を学習
• 学習することへの意欲とともに仕事そのものへの意欲
も失われる
無力感
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輪読第3章
「会社と社会に慣れる」
1 官僚制
仕事に慣れてくると…
会社のルールが気になってくる
会社のルールは守らなければならないのか?
ルールを作るのは大変
etc…
⇓
作ったからには意味がある
ルールを重視して会社経営することには官僚制というものに
由来している部分が大きい
官僚制とは?
・・・比較的規模の大きい社会集団や組織における管理・支配のシステム
① 規則にもとづく職務遂行
② 文書にもとづく職務遂行
ルールの本質 ( 安定性の確保 )
③ 明確な職務権限の原則
④ 階層的権限体系
⑤ 専門的訓練
⑥ フルタイム勤務
他部門との調整
人材育成
ルールの本質:安定性の確保
支配体系の分類
長所
① カリスマ的支配
一人の天才がすべて取り仕切る
② 伝統的支配
特定の人たちから支配者を選出
③ 合法的支配
公正なルールにもとづいた組織運営
才能のある人が組織掌握
⇓
すべてうまくいく
組織化されている
⇓
実作業が止まらない
常に効率的な組織運営
⇓
組織が安定
短所
その人がいなくなる
⇓
組織が回らなくなる
世襲が主となる
⇓
無能が支配する可能性
ルールが適切な限り
特になし
他部門との調整
・ 明確な職務権限の原則
・ 階層的権限体系
と関係するルールがある
会社内部を安定させるためのルール
部門を越えて相談しなくてはいけない案件が発生!
そのルールがなければ
その部門間の調整だけで長時間の無駄な時間を費
やすことになる
人材育成
フレデリック・テイラー
20世紀初頭に人材育成を目的として、
ルールを中心とした管理を行う
⇒ 科学的管理
科学的管理
Frederick Winslow Taylor
1856 - 1915
① 一流労働者だけを見本とする
② 考えうるすべての条件を作業標準として整理する
③ 労働者に作業標準を守らせるための評価制度を整備する
課せられるルールには、こういう人材になってほしいという会
社側の期待が埋め込まれているものもある
補足:官僚制の逆機能
① 訓練された無能
規則に拘束され過ぎると無能なものばかり生み出す
② 最低許容行動
規制化されている最低限の行動しかしなくなる
③ 顧客の不満足
感情の抑制によっておこる顧客に対する機械的対応
④ 手段の目的化
分業の促進によって部門・自己目標を
優先し、組織目標を忘れる
⑤ 個人成長の否定
効率化重視や過剰分業・専門化に
よって個人の成長を認めなくなる
⑥ 革新の阻害
古い規則に固執し、革新的行動を許容しなくなる
安全性をある程度確保したまま、常にルールを改正し続け
ていく柔軟性が必要
★仕事に対する欲求
なぜ仕事意欲が
下がってしまうのか
欲求
自分の求めているものが
職場環境のなかで与えられていない
★誘因と欲求
人が何らかの行動を起こすときは、、、
自分
(欲求)
食欲
行動
食べる
惹きつける
もの(誘因)
松阪牛の
ステーキ
★欲求の種類
達成欲求
一生懸命働いている
調
和
欲
求
権力欲求
★達成欲求が重視される理由
達成欲求は外的報酬と内的報酬をともなうから
自分の
外側から
与えられ
るもの
心の中から
直接沸き
起こって
くるもの
活発な、革新を伴うような行動につながりやすい
★達成欲求を行動に結び付けるためには
1、優秀さを示せるスキルが
求められている状況
2、適度な競争状態
3、中程度の課題成功率
4、フィードバック
このような
職場環境が
整っているか?
★成長に関する欲求
1、受動的行動→能動的行動
2、依存状態→相対的自立状態
3、少数の行動様式→多様な行動様式
4、移り気で浅い関心→複雑で浅い関心
5、短期的見通し→長期的見通し
6、従属的地位→同等または優越的地位
7、自覚の欠如→自覚と自己統制
仕事にのめり込む
・仕事にのめり込むためには
仕事環境
心理状態
• 内発的動機付け
①行動そのものに誘因がある
②自分自身の欲求が直接的に働きかけ
ている
仕事にのめり込む!
内発的動機付けを支える2つの柱
自律性 有能感
・自律性
自由に自発的に行動している状況
Cf)統制
・・・何かに圧力をかけられている状態
・有能感
・「自分はできる!」という感覚
・自分自身と周囲の環境をつなぐ役割を果たす
ただし・・・
何らかに統制され続けると、「自分はできる」と
いう感覚を持てなくなる(学習性無力感)
会社の中で自律的に働く
職務特性モデル
・・・仕事の特性が従業員の意欲に与える影響の枠組
み 仕事の特性
心理状態
結果
スキルの多様性
タスク・アイデンティ
ティ
仕事の有意味感
仕事意欲
業績
タスクの有意味性
満足
自律性
責任の認識
フィードバック
仕事の把握感
成長欲求の強さ
欠勤や離転職
個人
自律性
対立??
会社
効率性
・3つのポイント
①会社にいるからこそ、自分の仕事に専念できる
②ルールの意義を理解する
ルール改正
③ルールを越え、新たな価値を生み出す
制約があるからこその、強い意欲と行動
ルールは必ずしも自律性を奪うものではない!