数学B 確率分布 確率分布 期待値 期待値(expectation) 変量 𝑋 のとりうる値を 𝑥1 , 𝑥2 , ⋯ , 𝑥𝑛 とし、 𝑋 がこれらの値を取る確率を、それぞれ 𝑝1 , 𝑝2 , ⋯ , 𝑝𝑛 とすると、𝑋 の 期待値または平均は、 𝒏 𝑬 = 𝒙𝟏 𝒑𝟏 + 𝒙𝟐 𝒑𝟐 + ⋯ + 𝒙𝒏 𝒑𝒏 = となる。 ただし、𝑝1 + 𝒙𝒌 𝒑𝒌 𝒌=𝟏 𝑝2 + ⋯ + (𝐸 を関数のようにして 𝐸 𝑋 と表すこともある。) 𝑝𝑛 = 1 分散と標準偏差 𝑿 の分散 = 𝑿𝟐 の期待値 − 𝑿 の期待値 𝑽 𝑿 = 𝑬 𝑿𝟐 − 𝑬 𝑿 𝟐 𝟐 𝑿 の標準偏差 = 𝑿𝟐 の期待値 − 𝑿 の期待値 𝝈 𝑿 = 𝑬 𝑿𝟐 − 𝑬 𝑿 𝟐 ※ 𝑉 は分散:𝑣𝑎𝑟𝑖𝑎𝑛𝑐𝑒 の頭文字、 𝜎 は標準偏差:𝑠𝑡𝑎𝑛𝑑𝑎𝑟𝑑 𝑑𝑒𝑣𝑖𝑎𝑡𝑖𝑜𝑛 の頭文字 𝑠 に当たるギリシャ文字 𝟐 期待値:例題 1個のさいころを1回投げるとき、 出る目の期待値 𝐸 を求めよ。 出る目を 𝑋 とすると、𝑋 の各値と、𝑋 がその値をとる確率は 下の表のようになる。よって、出る目の期待値 𝑋 は X の値 確率 1 2 3 4 5 6 計 1 1 1 1 1 1 1 7 𝐸 =1× +2× +3× +4× +5× +6× = 6 6 6 6 6 6 2 練習問題1 1枚の硬貨を3回続けて投げるとき、 表が出る回数の期待値 𝐸 を求めよ。 表が出る回数を 𝑋 とすると、𝑋 の各値と、𝑋 がその値をとる 確率は下の表のようになる。よって、出る回数の期待値 𝑋 は X の値 0 1 2 3 確率 𝐸 = 0 × 3𝐶0 1 2 3 + 1 × 3𝐶1 計 1 1 2 3 + 2 × 3𝐶2 1 2 3 + 3 × 3𝐶3 1 2 3 3 = 2 期待値の応用 次の2つの場合のいずれかが選べるとき、どちらを 選んだ方が、得られる金額の期待値が大きいか。 1 確実に 30,000円得られる場合 2 40,000円得られる確率が 0.8 で、 何も得られない確率が 0.2 である場合 1 を選んだときの期待値は 30,000円 2 を選んだときの期待値は 40,000 × 0.8 + 0 × 0.2 = 32,000 すなわち 32,000円 よって、 2 を選ぶ方が期待値が大きい。 練習問題2 次の3つの場合の中で、得られる金額の 期待値が最も大きいのはどれか。 1 確実に 600 円得られる場合 2 硬貨を1枚投げて、表が出たら 1,000 円、 裏が出たら 500 円得られる場合 3 さいころを1回投げて、200 円に出た目 を掛けた金額が得られる場合 練習問題2:解答 1 の期待値は 600 円 2 の期待値は、 1 1 × 1000 + × 500 = 750(円) 2 2 3 の期待値は、 1 1 1 × 200 + × 400 + ⋯ + × 1200 = 700(円) 6 6 6 よって、 𝟐 の期待値が最も大きい。 ギャンブルの期待値 › 宝くじ = 40~50%(=国の取り分50~60%) › 競馬 = 75%(=JRAの取り分25%) › 競艇 = 75%(=開催市自治体の取り分25%) › 競輪・オート = 75%(=JKAの取り分25%) › パチンコ・スロット = 92~97%(未公開) (パチンコ屋の取り分3~8%) › カジノ = 99%(ディーラーの取り分1%)
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