保健室来室と健康度

保健室の来室頻度と大学生における
心身の健康との関連について
堀口真
10E1923K
緒
近年の保健室の役割
見守る・保護する
導く・育む
苦痛に対応し、
安寧を与える
健康相談活動
問題と目的
教育現場
疑問
近年、保健室に求められているこ
とが増えている
保健室の利用頻度による青年期の心身の健
康状態の傾向が把握できれば、より充実し
た保健指導が可能になるのではないか
そこで
目的
青年期の心身の健康状態と保健室の利
用には関連がある?
そこで
学校教育における青年期の心身の健康に影響を与え
る要因として以下の2つを考えた
保健室の来室頻度と理由
・年間の来室頻度・理由(けが、体調不良、なんとなく、さ
睡眠時間
青年期における睡眠時間と健康の関連が示されている
仮説
1 保健室に頻回来室しているほど、
青年期においてもストレスを感じや
すい
2 保健室の来室経験によってソーシャ
ル
サ
ポートやコーピング法を得て、レジリエ
ンス
の値が高い
方法
 調査対象者
千葉大学の学生 110名(女子学生78名,男子学生32
名)
 調査方法
無記名の質問紙調査
・保健室来室頻度および利用の目的
・各発達段階における睡眠時間
・自尊心尺度
・心身の健康状態
・レジリエンス
結果と考察
因子分析の結果…
自尊感情
• 自尊感情
心身の健康
• 不安・不全感
• 対人ストレス
• 疲労・身体反応
• 自律神経症状
レジリエン
ス
• 孤独に耐える力
• 強がらずに自己開示する態度
• 不安に向き合う力
• 抑うつに耐える力
結果と考察 仮説1
中高生女子における保健室と健康度得点
来室者への働きかけ
来室中群<来室なし群
男子高校生における保健室と健康度得点
来室なし<来室1回以上あり
来室しない生徒への
働きかけ
男女において異なるアプローチが求められる
結果と考察 仮説2
保健室来室頻度とレジリエンス
保健室利用のない男子ほど、
不安に向き合う力得点が高い
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
男0
男少
女0
女少
女多い
結果と考察 仮説2
保健室来室頻度とレジリエンス
保健室利用のない男子ほど、
不安に向き合う力得点が高い
20
18
16
14
12
10
8
個人の本来持つレジリエンス
が高いために保健室利用が少
ない
6
4
2
0
男0
男少
女0
女少
女多い
結果と考察
大学生と自尊感情
自尊感情が高いほど、対人ストレスや不安・不
全感が低下
高校の睡眠時間と大学の自尊感情
高校における睡眠時間が適切であると、自尊感
情が高まる
結果と考察
自尊心が高いと健康度も高い
35
30
25
特に小学校の睡眠時間が重要!
男中
自 20
尊
心 15
睡眠が青年期の健康に影響を
及ぼしている
男長
女中
女長
10
5
0
男中
男長
女中
女長
小学校の睡眠時間と青年期の自尊心
まとめ
来室回数に関連して、男女によって重点とすべき対象者が
異なること
睡眠時間の少ない子ども・家庭になんらかのはたらきかけをすること
青年期の自尊心を高めるためにも、小学校時の睡眠時間が
必要であること
各発達段階の保健室の利用や生活環境が、青年期の健康へ影響していることが
わかった。
健康教育で一人ひとりに適切なアプローチができれば、青年期の健康の改善に
つながるのではないだろうか。