150409_第1回_オリエンテーションweb

法政大学
文学部開講
春学期 木曜2限
『言語心理学』
第1回 オリエンテーション
担当
猪原 敬介(いのはら けいすけ)
1
この授業で扱うもの
言語の心理学です
× 言語そのもの(言語学)
○ 言語を扱う人間について(心理学)
◎ 言語と認知(心の働き)の相互作用
2
この授業で扱うもの
ざっくり言えば,以下を扱います
言語を扱う心の仕組み(認知心理学・認知科学)
言語の学習と発達(教育心理学・発達心理学)
言語機能の低下とその支援(言語障害・精神医学)
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授業の進め方
• 講義は全15回
• 教科書あり(後述)
• 毎回1~2枚の講義資料を配布します。
• 穴埋めになっていて,授業の要点が盛り
込まれています
6
授業の進め方
• 期末試験は配布資料の穴埋め箇所(そして,
教科書に引いた下線部)を中心に出しますので,
大切に保管してください
• 期末試験は,履修者数にもよるが,選択問
題と記述問題で構成予定。持ち込み不可
7
本授業のwebページ
https://sites.google.com/site/keisukeinoharaweb/hi
joukin/2015_hosei_langpsy
配布した資料のPDFファイル(穴あき状態)
講義の前日には(たぶん)アップロードしてます
PDFのパスワード:lanpsy15_kawauso
意味なし!
8
授業の進め方
• 成績評価は,コメント・質問状況 (30%)
と期末試験(70%)で評価
• 出席確認・コメント・質問は,
シャトルカード(次スライド)で行う
 コメントに,0~2点を毎回つけていく
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シャトルカード
• 授業の始めに皆さんに返却
 授業中に無くさないで! 成績評価の関係で面倒な
ことになっちゃう!(;´Д`)
• 授業の終わりに,シャトルカード記入の
時間を取って,猪原に提出する
• 猪原が家に持って帰って,出席確認・
(たまに)コメント付け,などを行う
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教科書の使い方
1. 授業の前に次に載せる該当章を読んでおく
•
授業では教科書の内容を網羅できない
•
結構難しい(特に7章以降)。一回読むだけでは分
からない。読んだうえで授業を受ければ,分かる。
2. 授業中に,教科書に下線を引いてもらう
•
重要箇所の確認
•
(強制的に教科書を開かせる。これで結構読む気に
なる)
3. テストは,穴埋めと下線の箇所から出す
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スケジュール
回数 (日付)
内容
教科書の該当章
第1回 (4/9)
オリエンテーション: 言語心理学の対象と目的
7章
第2回 (4/16)
言語力の発達: 語彙・読み書きの発達
1章
第3回 (4/23)
単語認知(1): 心的辞書,形態・音韻・意味的要因
7章・8章
第4回 (4/30)
単語認知(2): 単語認知モデル,失読症
8章・13章
第5回 (5/7)
文の理解: 曖昧性の解消,ガーデンパス文,作業記憶
第6回 (5/14)
文章の理解(1): 読み手の推論,スキーマ,スクリプト
第7回 (5/21)
文章の理解(2): 状況モデル
10章
第8回 (5/28)
言語の生理的側面: 脳・遺伝
13章
第9回 (6/4)
言語と教育(1): 言語力と個人差
第10回 (6/11)
言語と教育(2): 言語力と読書の関わり
第11回 (6/18)
言語と教育(3): 第二言語習得
第12回 (6/25)
言語心理学の応用(1): 読みやすい文章とは
第13回 (7/2)
言語心理学の応用(2): 言語に問題を抱える人々への支援
第14回 (7/9)
【試験対策】・復習
第15回 (7/16)
【期末試験】・まとめ・質疑応答
9章
10章・11章
1章,6章
1章
3章,11章
2章
13章~15章
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なぜ言語か
なぜ,心理学の対象として,わざわざ
言語にフォーカスを当てなくてはなら
ないのだろう?
ちょっと考えてみてください
答えは1つではない
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なぜ言語か
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「認知」という用語
認知心理学 =「人間の心理とは情報処理だ」
認知症 =「認知能力の後天的障害」
言語と認知の相互作用
単語「猫」は,我々の頭の中にある何かを
指し示している
その何かの事を
心的表象 (mental representation)
と呼ぶ
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命題形式
• 述語を中心とした知識の最小単位
• 真偽を問うことが可能
「キッチンにいたアリがテーブルに置かれた甘いシューク
リームを食べた」
4つの命題表象の組み合わせとして,保存されている?
『アリがキッチンにいる』
『アリがシュークリームを食べる』
『シュークリームは甘い』
『シュークリームはテーブルの上にある』
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心的表象は,命題か?
しかし,命題には「絵」に相当する機能が
ない
一方,人間の心的表象は確かの「絵」に似
た機能を持っている(例えば,心的回転)
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言語心理学の研究目標
• 心的表象の性質については今日も議論が
続いている
• しかし何らかの心的表象を仮定すること
で,人間の言語行動を解釈しやすくなる
(「単語を理解する」の例など)
• 次回からは,人間の言語を心的表象との
関わりでどのように理解するか,講義し
ていく
54
まとめ
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