mediastudies20091211c

犬と連弾するグレン・グールド
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帽子を被って演奏したり脚を組んで演奏するグールド
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2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑥
• 「小ぎれいに整った番組はラジオやレコードのような熱
いメディアに向いている。フランシス・ベーコン(15611626大法官、イギリス経験論の父)は熱い散文と冷た
い散文を対照させることに倦むことがなかった。
• 「方法」に則って書いたもの、すなわち完全に仕立て
あげられたものを、警句で書いたもの、すなわち「報復
は一種の野蛮な正義である」というような単一の観察
と、対照させてみた。受動的な消費者は完成品を求め
るけれども、知を追い求める者は警句に赴くのではな
いか。そうベーコンは言うのであった。警句は不完全
であり、深いところで参加を求めるからに他ならない」
(『メディア論』邦訳p.32)。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑦
• 文学研究者の本領発揮
• 受け手の解釈の可能性、参与性で(冷たいメ
ディアを)プラスに評価
• 象徴主義(サンボリズム)、反小説(アンチロ
マン)、ヌーヴェルヴァーグ
• 作品の完成を拒む
• 作品を作るという行為そのものを描き、作る
行為を相対化
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑧
→作ることの意味を問う芸術の潮流
• 前衛芸術の作者の相対化、作品の完成性へ
の崩壊の流れ≒マクルーハンの芸術理論(芸
術の志向性)
→「冷たいメディア」擁護
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑨
(写真のインパクトを論じる中で)
• 「詩人や小説家は、われわれがそれを用いて洞
察力を獲得し、われわれ自身や世界をつくりあ
げていく、あの精神の内的身振りというものに目
を転じた。このようにして、芸術は外界との対応
から内面での創造へと移っていった。既知の世
界に対応する一つの世界を描き出す代わりに、
芸術家たちは創造の過程を提示して、公衆がそ
れに参加できるようにする方向へ変わった。いま
やわれわれには創造過程に参与する手段が与
えられたのである」(『メディア論』p.198)
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑩-活字文化批判①
• 活字文化批判との絡み
• オーラルコミュニケーション・・・双方向性ある
• この反対が活字文化
• 講義(一方向)と演習(双方向)
• 文字、活字文化批判--民衆をエリートが支
配する道具としての文字
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑪-活字文化批判②
• 活字文化批判ないしは「熱いメディア」批判
• 価値中立的でないという問題(ウェーバーの
方法、「メディア社会学」の授業参照)
• ただし彼の批判する「活字文化」の内実は?
• 表音文字批判・・・アルファベット批判
• 表意文字(漢字等)には、やや肯定的
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑫-アルファベットの特質①
• 全ての文字を25文字に集約→文字が普及し
やすい。文字そのものは誰でも読める(単語
の発音はたとえ無理でも)→世界中に普及す
る。
• 単語を形の束縛から解放→より抽象化→言
葉のより普遍的な流通
• 具象性の少ない文字。より抽象的に→地域
の隅々、あるいは世界の隅々に伝わる。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑬-アルファベットの特質②
• 国旗と、それを意味する文字を比較
• 「かりに、星条旗を掲げる代わりに、一枚の布
に「アメリカの旗」と書いて掲げたら、どういう
ことになるか。記号は同一の意味を伝えるで
あろうけれども、効果は完全に異なるであろう。
星条旗の視覚的なモザイクを文字形式に移
し変えてしまえば、それと一体化したイメージ
や経験の質の多くが奪い去られてしまうであ
ろう」(『メディア論』邦訳p.84)。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑭-表意文字①
• 表意文字・・・国旗に近い要素を留める
• 「表音文字で書かれたことばは、象形文字や中国の
表意文字のような形式で確保されていた意味と知覚
の世界を犠牲にする。しかしながら、こういった文化的
に豊かな文字の形式は、部族のことばからなる呪術
的に不連続で伝統的な世界から、冷たく画一的な視
覚メディアの世界に、突然に転移する手段を提供しな
かった。中国社会は幾世紀にもわたって表意文字を
使用してきたが、その家族および部族の継ぎ目のな
い微妙な網の目が脅威にさらされることがなかった」
( 『メディア論』邦訳p.85)。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑮-表意文字②
• →表意文字・・・部族の言葉
• ・・・要するに部族の生活に密接に結びついた
言葉である。・・・よって画一的ではない。
• これは誰が話すかということにも関わり、メ
ディア(話し手とか声)のメッセージ性と不即
不離の関係
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑯-表意文字③
• 「二〇〇〇年前の古代ローマの属領ガリアが
そうであったように、こんにちアフリカでアル
ファベット文字を身につけて一世代もすれば、
少なくとも部族の網から個人を解き放つのに
充分である」( 『メディア論』邦訳p.85)。
• →要するに、部族社会から個人を解放するの
が、アルファベットなどの表音文字
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑰-表意文字④
• 「この事実は、アルファベットで綴られたことば
の「内容」には関係がない。それは人の聴覚
経験と視覚経験が突然に裂けた結果である」
( 『メディア論』邦訳p.85) 。
• 「内容」=メッセージより「聴覚」「視覚」といっ
たメデフィアの変化の方が重要→ここも「メ
ディアはメッセージ」のバリエーション
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑱-表意文字から表音文字へ①
• 前のスライドの「聴覚経験と視覚経験」の分
離とは何か?
• 「表音アルファベットのみがこのような経験の
明確な分割をおこない、その使用者に耳の代
わりに目を与え、その使用者をこだますること
ばの魔術の陶酔と親族の網目から解き放つ
のである」 ( 『メディア論』邦訳p.85) 。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑲-表意文字から表音文字へ②
• アルファベットなどの表音文字
• →視覚優位の社会
• 「表音アルファベットは視覚の機能を強化し拡
張するものであるが、文字文化の内部で、そ
れ以外の聴覚、触覚、味覚などの感覚の役
割を縮小させる」(『メディア論』邦訳p.86)。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
⑳-論理の線形性①
• 表音文字文化-論理の線形性→話が論理的な
前後関係によって構成される→因果関係で物事
を捉える。
• しかし因果関係のない連続というものもあるとマ
クルーハンはいう。
• 「西欧の文字文化をもった社会では、なにかがな
にかから「続いて生じる」というのが、あたかも、
そのような連続を作り出す原因のようなものが
作用しているかのように感じられ、いまなお、い
かにももっともなこととして受け入れられるので
ある」(p.87)。
2.4 熱いメディアvs冷たいメディア
(21)-論理の線形性②
• 「こんにちの電気の時代に、われわれは非ユー
クリッド幾何学を自由自在に作れるような気がす
るのと同じように、自由自在に非線条(sic)論理
学を作れるようにも感ずる。・・・一行省略・・・結
びつけられた線状の連続は、心理ならびに社会
の組織に普遍的な形式となっているが、これま
でにそれをマスターしたのはアルファベット文化
だけだった」(同ページ)。
• ハイパーテクスト、マルチメディアの構造・・・複
線的・非線形的に情報が流れる